活動報告・レポート
2016年7月20日(水)
地区大会
地区大会

関電労組和歌山地区本部定時大会にお招きをいだきました。第64回目を数える伝統ある大会に招いてもらったことに感謝しています。

多くの来賓の皆さんが出席していたため挨拶だけで1時間30分を超えましたが、挨拶を聞くことはとても勉強になるものです。吸収しようという思いがあれば、挨拶から学ぶことができます。人の話を聞くことは勉強になりますし、自分が挨拶する場合の参考になります。聞き流すか、聞いて学ぶかで、大きな違いがあると思います。

そこで僕の挨拶を記載するよりも、来賓の挨拶から学んだことを記したいと思います。

自分の常識は社会の常識とは違うことを意識して仕事をすること。自分の仕事が正しいし他の会社も受け入れてくれると思っていますが、自分の常識は社会や他の会社、他人に通用しないことが多々あります。相手の関心事を知り、相手の話から相手の常識を感じ取り、全てを合わす必要はありませんが、常識の範囲を広げることが大切です。自分が思っている常識を前提にした話し合いをしていても思うような成果を挙げられません。

交渉に際しては、世間話から入ることが大切です。人を紹介して欲しいと依頼されたので、依頼に応じて紹介したことがあります。すると、いきなり自社のアピールや営業を話し始めたので驚きました。人は自分が思うほど関心を持っていませんから、初対面の相手に自分の会社のアピールをしても関心がない場合がほとんどです。

それよりも相手の考えを知るための世間話から切り出すことで相手の関心事項を知り、考え方も知ることができるので、営業の糸口を見つけることができます。

最近の場合であれば、イギリスのEU離脱の話やトルコのクーデターの話を切り出すことで相手の考えを知ることができます。相手の考えや立場を知ることで、戦略を見つけることができるのです。

ですから初対面の時は相手を知ることを目的として、そこから戦力を立てて二回目以降に営業や折衝に入ることが効果のあることだと思います。それを出来ていないで、「やっているのに営業の成果が上がらない」と言うのは言い訳に過ぎません。

トップダウン方式の良い面もありますが、時として悪い面が前面に出る場合があります。トップダウンは悪くないのですが、部下がトップの言うことを絶対だと思う組織であれば、トップダウンは止めた方が良いと思います。トップの言うことを鵜呑みにして消化するようでは考える組織ではありません。トップの考えを理解して自分なりの解釈をして行動する組織であればトップダウン型でも良いのですが、「トップの言う通り」と思って行動するようでは組織の未来は明るくありません。

ここに立って懐かしい顔を見つけました。そうしたところ「片桐君が本部リーダーのトップでいた頃を思い出しました」と話してくれました。過去を懐かしむ必要はありませんが、自分の以外の方の記憶の中にいることは嬉しいことだと思いますし、過去に実績を残しておいて良かったと思う瞬間でもあります。人の記憶の中に自分の存在があること。とても嬉しいことです。自分の過去が人に影響を与えていないのであれば、とても悲しいことです。

以上のようなことを学ぶことができます。何歳になっても人の話を真剣に聞くことで、今後に生かせる何かを学ぶことができます。

そして大会参加者の皆さんと夕方から懇談する時間を持ちました。そこでも皆さんから感想を聞くことができました。

とても成果があった大会でした。ただ、その人が何の行動をしているのか分からないケースがありました。行動が見えないようでは多くの人からの支持を得ることはできません。行動していれば何かのエピソードがある筈ですから、話の中にエピソードを入れて欲しいと思います。いつも同じ話をしているようでは、日頃、何をしているか見えません。

活発な議論を交わしていたので勉強になりました。人の意見、代議員と執行部の質疑から学ぶことはたくさんあります。真剣な議論を聞くことができたことは嬉しいことです。

質問に対する回答には心を込めて欲しいと思います。同じ答えでも、心から回答している場合と、形式上の回答とでは受け止め方が違います。心ある回答をしてくれる人には親しみを感じますが、そうでなければ真剣に受け取ってくれているとは思えません。

原稿を読むのと自分の思いを込めた言葉を発するのとでは、全く印象も姿勢も違ったものになります。自分の言葉で伝えることが好感度を高める方法です。原稿を読むだけだと話し手の心は伝わりません。

言葉の中に日常の行動が秘められていると思います。動いていると話に迫力がありますが、動いていなければ話に迫力はありません。動いていると重い言葉になり、行動が見えなければ軽い言葉になります。

大会と懇親会で多くの学びを得ることができました。

その他
  • わが国のハラール対応の取り組みや、受け入れ施設、ホテルや旅館の体制についして話し合いを行いました。和歌山県の意識と受け入れ体制は遅れていると思いますから、全国レベルに追い付きたいと考えています。
  • 地域対応のあり方に関して協議を行いました。技術や営業の力だけが会社業務に貢献しているものではありません。地域との対応や地域にある難しい問題の解決を図る力を有していることが組織力です。見えないところを大切に思い、地域の要望に応じられる形で問題解決を図ることがその人の実力です。
  • 経営者でも、人気のある人と人気のない人がいます。人気の有無は人徳のあるなしのことだと話してくれました。「この人のためだったら協力しよう」と思ってもらえるのと、「この人の頼みだから適当にしよう」と思われるのとでは、仕事のやり方や結果に大きな差がでてきます。
    人徳のある人とつきあいたいものです。