企業立地に関する打ち合わせを行いました。企業立地ではありませんが、最近奈良市にマリオットホテル進出が決まり、活性化に向かっていることを聞きました。マリオットホテル級のホテルが進出してくれるとまちが元気になります。和歌山県でも高級ホテに進出してもらうための支援制度を設け取り組んでいるところですが、この話を聞いて成果をあげたいと思いました。
外国からのインバウンドのお客さんが大阪を中心に来日していますが、最近は地方都市にも来てくれるようになっています。買い物だけではなくて、自然、健康、温泉などがある地方都市が人気になっていると聞きました。日本での観光が二順目に入っているお客さんは、地方都市を訪れ、しかも高級ホテルを好む傾向があると聞いています。関西の観光が更に活気が出るようにしたいと考えています。
同じ年に入社したメンバー10人が集まり同期会を開催したのですが、同期会をするのは入社以来、初めてのことでした。集まった理由は同期入社の一人が7月末日で退職することになったからです。今年で55歳の年を迎えますから、60歳定年まであと5年を残しての早期退職です。仲間の1人が退職して会社を離れることは寂しいことですが、彼が選択した人生なので、拍手で送りたいと思います。
同期が集まり感じたことは、入社の時と変わっているようで変わっていないことです。幾分老けはじめていますが、姿勢のベースも考え方も変わっていないように感じます。
30年以上会っていない同期もいましたが、会うと即座に誰か分かりますから、変わることが良いと言われますが、変わらないことも良いことがあるように感じました。最近の状況を含めて、入社以来の歩んできた道のりを順次話しました。みんな違う道を歩き違うキャリア形成をしているという当たり前ことを認識しました。同じように入社、スタートを切ったのですが、同じ道を歩いてきた人は一人もいません。このことは「人生とは自分で物語を描いているんだなぁ」と感じるに十分すぎるほどでした。
日常は平凡に過ぎ去っているように思いますが、30年と言う年月はもう立派な物語として記録され記憶されています。物語を語れるキャリアを積み、年齢を重ねていることに驚きます。誰でも自分の人生を語れる物語があると聞いたことがありますが、ぞれぞれの物語を聞かせてもらい、人生にはいろいろな出来事があるけれど、楽しい物語だと感じています。単に毎日を生きているのではなくて、経験を積み学びながら生きていることに気付かされます。
人は食べために生きているのではない。退屈するために生きているのではない。人生の舞台に立ち、前に広がっている道を切り開いていくために生きているのだと思います。歩き続けたからこそ経験という人に語れる財産を得ていますし、この財産という武器を得ているから、目の前に道が広がって道を歩くことに希望を持てるのです。人が自分で道を切り拓くためには経験と希望が必要です。もう私達同期は十分な経験を持ち、まだ希望を持って歩いています。経験と希望を持っているから楽しい会話になりますし笑顔で語り合えるのです。
入社した時は、正直自分が退職する時期を迎えるとは思ってもいませんでしたし、定年の日が近づいてくるなんて思ってもいませんでした。自分では何も変わっていないように思いますが、あの頃の先輩社員と同じような年齢になっていることに驚きます。あの頃の50歳を超えていた先輩社員も、今の僕達と同じような景色を見て同じような思いをしていたのでしょうか。それは分かりませんが、人はいつまでも若くて希望を持って生きられると思っています。しかし退職と言う節目に立つと、自分で新たな希望を見つけ出す必要があります。誰も与えてくれるものではない希望を探す必要に迫られます。それが第二の人生を踏み出す際に必要なものだと思います。
会社が与えてくれた希望から解き放たれ、自分で希望を見つけるための人生を過ごす。人生の中の希望。理想を描き簡単に得られると思っていたことが、実はとても難しいことだと感じるのです。
仕事でも希望でも、人が与えてくれるものは簡単に得られますが、自分で得ようとすればとても難しいこととなのです。そんなことを感じながら同期との楽しい時間を過ごすことができました。同期が現役でいるのは限られた時間になってきました。懐かしく新鮮な同期との時間を得るために、これを機会に同期会が継続できれば良いと思います。
時間は堰止めることのできない大河のように流れています。同期とのひと時は、その大河から少し抜け出し大河の流れを見ることができた時間となりました。