活動報告・レポート
2016年5月8日(日)
自治会研修会
自治会研修会
自治会研修会

今日と明日の二日間、宮地区連合自治会の研修会です。行先は富山県の立山で、初日の今日は世界文化遺産に指定されている白川郷に立ち寄りました。合掌造りの家屋が並ぶ光景は珍しく、維持することの大変さを教えてもらいました。長年に亘り維持するためには、それを守ろうとする人の存在、技術の継承、資金援助などが必要となります。守るべきものを守ることは簡単なことではありません。

午前7時15分に集合した研修会は、午後5時過ぎに富山県に到着し、明日に備えました。

ヤマメ

川で生息するヤマメですが強いヤマメと弱いヤマメがいます。弱いヤマメは追いやられるので餌にありつけません。そこで弱いヤマメは仕方なく住みやすい川を離れ海に出ることがあります。環境が変わったヤマメは外敵から身を守るためなど、置かれた環境に適合するため体を大きくしようとします。厳しい環境の海を生き抜くことができたヤマメはやがて体を大きくしていきます。厳しい海の環境に適合したヤマメはヒメマスという名前になります。

ヤマメ

やがて産卵のためヒメマスは故郷の川に戻る日がやってきます。ヒメマスはそこでかつて一緒に生息していたヤマメに出会います。力が弱かったかつてのヤマメ、現在のヒメマスが自分を追いやったヤマメと出会った時、自分の体の大きさに気付くことになりました。

四倍ほどの体の大きさになり、もはやヤマメは競い合う相手にはなりません。環境に適合したヤマメはヒメマスとなって川に戻ってきた時、体を大きくしていたので今度は強い立場に変わっていたのです。

この話で学ぶことがあります。その時、力が強かったとしてもその環境に安住しているとそこから成長しないということです。その時、力が弱くて追われたとしても、置かれた先のこれまでと違う環境に適合できたものが体を大きくするなど能力に変化をもたらして強くなることがあるのです。同じ環境の中でいることは楽で良いのですが、楽な環境に身を置いていると成長は止まります。能力を高めなくても、その環境でいる限り強い立場でいられるからです。

ヤマメとヒメマスの事例と人も同じだと思います。環境に安住している人の成長は緩やかですが、厳しい環境に立ち向かい、そこで生き延びようとすることが能力を高め右肩上がりの成長曲線を描くことになります。

人の能力は年月と共に変化していくものです。年月が経過しているのに、かつての力関係でいると思っている人もいます。かつての部下が今も自分の部下だと思っている人や、自分よりも成績が下だった人は、今も変わらず成績は下だと思っている人がいます。年月は人を成長させますから、日々、成長のための努力をしている人、厳しい環境変化に立ち向かっている人の能力は高くなっていきます。その時、上の立場にいる人が自ら成長することを怠っていた場合、年月を経て立場や能力が逆転していることはあるのです。

人は過去を忘れてはいけませんが、過去に生きていてもいけません。過去を財産として現在に生きることが必要なのです。

自分がトップでいられる環境でいることは楽なことです。しかし環境は変わりますから、環境変化の後もトップでいられるとは限りません。自分よりも環境変化に適合した人や能力を高めてきた人が社会に適合していることは珍しいことではありません。

今の環境に適合している人であれば、環境変化に適合する能力はあります。自ら変革することを目指しているなら環境変化に対応できるので、常に変化こそ生きる力だと思っておきたいものです。

ヤマメのままでいるとヒメマスに成長したモノに追い越される日がやってきます。ヤマメでいるかヒメマスになるのか。決めて適合できる人になりたいものです。