高野山で開催された「第23回昭和殉難者法務死英霊追悼年次法要」の案内をいただき出席しました。場所は高野山奥の院にある英霊殿で、奥の院は何度も訪れていますが、この場所を訪れたのは初めてのことです。
平成6年から開催しているこの法要は23回目となり、先の第二次世界大戦で戦火に散った英霊の追悼法要を、毎年4月28日に行い続けています。命を賭してこの国を守ってくれた先人に心から追悼の思いと感謝の気持を伝えました。ご遺族代表の挨拶や遺詠奉詠を聞くと、心に染み入る感じがします。この国と大切な人、そして後世を生きる私達のために命を大戦に捧げてくれた先人の英霊が高野山に降り立ち、会話をしているように感じました。それは不思議なことがあったからです。
元軍人の方が代表して挨拶をしている時のことです。挨拶の最中に雷が鳴り響きました。曇り空だったので「もうすぐ雨が降ってくるなぁ」と思って、挨拶と共に落雷の音を聞いていました。挨拶をしている時間、雷は鳴り響いていましたが、挨拶を終えると雷は鳴りやんでしまいました。勿論、雨も降ってきませんでした。
きっと元同僚の挨拶が天に通じ、今年も法要式典をしてくれていることに、雷音として感謝の心を届けてくれたと思います。英霊は言葉で語ることはできませんが、雷を轟かせることによって感謝の心を伝えていたと思います。
その心は「戦後日本を守り発展されてくたれことへの感謝。平和な国を築いてくれたことへの感謝。大切な人を守り続けてくれていることへの感謝。後を託す人を育ててくれていることへの感謝。そして今年も法要をしてくれたことへの感謝」。これらの心を地上で祈る私達に届けてくれたに違いありません。私達の祈りの力が天上に通じたように感じています。
ここで祭られている英霊は、第二次世界大戦の戦火に散り、その後の東京裁判で裁かれた方々の英霊です。わが国の正義のために命を賭して戦った勇士の英霊が眠っている場所が高野山にあります。弘法大師のお膝元で、大師と共に平和な日本の実現を祈り見守ってくれていると思います。
遺族会の方が述べていたように、「平和な日本を築くために英霊が戦後70年間見守ってくれている祈りの力は必要なもの」だと思います。温かく、そして優しく見守ってくれる存在は必要ですし、見えない力と祈りの力は私達にとっても、平和を築くためにも必要な力です。そしてこの守ってくれる力を得るためには、私達からの感謝の気持ちを天上に届ける必要があります。きっと感謝の気持ちが強い分だけ、守ってくれる力も大きくなると思います。
この法要に出席して祈りと感謝を捧げたところ、天上にいる英霊と私達が心を交換してお互いの力を高めているような感覚がありました。
この国の平和を築くために見守ってくれている英霊は、命ある私達のことが大好きだと思います。この国を守ってくれた英霊は、この国を守ったのと同じように、この国の後を託した大好きな人を守る気持ちを持っていると思います。今回、英霊が見守ってくれていると感じたなら、この気持ちを受け取り平和な日本を守り後に託すことは、今日出席した人の使命です。
気温は7.9度だったことから法要会場は冷え込みましたが、天上から英霊が会話のために降り立ってくれたことから、地上の温度も下がったのだと思います。凛とした気温に身を委ねると、魂と会話ができたように感じました。
平和が築かれていること、今日という生ある一日に感謝しながら、追悼法要を終え高野山を後にしました。
会場を後にして、牧野健元和歌山県飲食業生活衛生同業組合理事長がいる丸万食堂を訪ねました。大層、歓迎してくれ、牧野さんから最大限のおもてなしをしていただきました。心から感謝しています。