平成28年秋に水彩画の個展開催を計画している玉岡さんを訪ねました。11月に開催することで準備を進めていますが、作品数は100点にも及ぶことから、新しい作品の制作、水彩画の額への挿入、挨拶文や説明文の作成、会場レイアウトなど、準備することが多くて大変な準備作業が必要なことを知りました。
この個展は玉岡さんの水彩画展を鑑賞した方からの「是非、個展を開催して欲しい」という依頼に基づくもので、これまでの作品に加え、新作も描きながらの準備を進めています。玉岡さんが水彩画を書き始めたのは17年前のことです。それまではスポーツに親しんでいたのですが、65歳で会社を退職した後に出会ったのが水彩画でした。そこから水彩画を習い始めて現在に至っているのですが、その穏やかで優しい作品にファンが多く、今回個展を待ち望んでいる方も多いと思っています。
個展を開催するためには半年以上の月日と友人の支援が必要となります。一人で開催することはできないので、作品の質と共に人間力が必要だと感じています。「開催しよう」と言ってくれる人がいて、「協力しよう」と言う人がいて、手伝ってくれる人がいて、そして人に広報して集めてくれる人がいて開催できるものです。
展示作品は100点と決まっているので、過去からの作品を選びながら新しい作品も描いています。玉岡さんから「この作品が初めて書いたものです」と見せてくれました。それは果物を描いたものですが、「今見ると恥ずかしくて見ていられない」という感想を伝えてくれました。僕が見るとそんなことはありませんが、17年前の作品は、作者から見ると恥ずかしく見えるのでしょう。
現在の姿が進行形で最も進化している自分であるのに対して、過去の姿は現在と比較すると未完成である。進歩とはそんなものだと思います。水彩画のことは分かりませんが、自分に置き換えると、過去の文章は幼稚で組み立ても弱く、読み返すと恥ずかしいと思うことが大半です。文書力や技術が拙くて、書き換えたいと思うことがありますが、それはその時点での最高の自分だった筈ですから、過去の恥ずかしさと共に現在の自分は少しでも成長していると思うことで受け入れています。
玉岡さんも同じような気持ちで過去の作品を現在の視点で、その作品とその時代を愛おしく眺めていると思います。
そして今秋の個展開催に至る過程に関われていることを嬉しく思います。玉岡さんからは「何をして欲しい」だとか「これをやって欲しい」などの要請はありません。ですから手伝いと言っても、話し相手になることや作品を眺めることだけなのですが、「それが励みになる」ということなので、水彩画の素人でも役立っていると思うと嬉しくなっています。70歳を超えると一つのことをすることが大変だと言ってくれます。簡単にできたことができないと気付くことがあり、思ったよりも作業に時間を要している現実があるようです。
それも開催までに必要な過程だと捉えて、自分だけに与えられた時間を楽しみながら準備を進めて欲しいと思います。人が見えない時間が、やがて人から見える時間になった時に、その瞬間を中身の濃いものにしてくれるのです。時間も熟成させなければ中身の濃いものにならないと思うのです。
春に種を植えて手入れをしている今の時間が、秋に見事な時間となって現実のものになります。今秋に実りを迎える時間は、人生の実りの時となります。充実した時間をすごしている玉岡さんとの会話と笑顔になれることを、共に楽しんでいます。
玉岡さん、今秋の個展開催までの時間を楽しみましょう。神様から個展開催という幸せな時間を与えられているのですから。そこに関われている時間も神様から与えられた時間だと思っています。
- ビルなど大型の建築物の省エネルギーの取り組みに関しての協議を行いました。古い建築物はエネルギーの効率が良くないことから改善の余地があります。システム設計や監視の方法について話し合いました。
- 某団体の設立総会に参加したこと。活動方針や規約、役員構成などの審議を行い、承認されたことで発足することになりました。この団体の顧問として活動に参加させていただきます。