活動報告・レポート
2016年3月29日(火)
ペットとの共生社会
ペットとの共生社会

「和歌山県こそペットとの共生社会に相応しい県です」。そんな意見をいただいています。その理由は何点かありますが、一つは温暖で暮らしやすい気候であること。南紀白浜空港があり首都圏から日本航空の定期便が就航していること。高野熊野の世界遺産があり、世界遺産エリアでペットとの共生を図れる機会が持てること。そして和歌山県議会で「ペットとの共生社会の推進」について議論が交わされていること、などが理由です。

ただ、ペットとの世界大会など注目される大会開催につなげるためには、和歌山県で何か形になるような取り組みが必要です。地方再生のためにペットとの共生を考えている地方自治体もありますから、他に先駆けた取り組みを行いたいと考えています。

例えば、生まれながらにして障がいを持った子犬や見栄えの良くない子犬は、ペットオークションに出ることはありませんし、飼ってくれる人もいません。そんな子犬の末路を聞くと悲しい気持ちになりました。姿や毛並で売れると判断された子犬は、将来は飼い主と共に幸せな暮らしをすることができますが、市場価値がないと判断された子犬は人と触れ合うことはありませんし、短い生涯を送ることになります。

例えば、和歌山県として老犬ハウスなど障がい犬や飼い主が見つからない不幸な犬が過ごせるペット施設を作りそこで飼育することや預かることで、ペットに優しくて地域社会と共生している和歌山県を訴えることができます。

また盲導犬や介護犬、警察犬や救助犬など人に貢献したペットが亡くなった時に埋葬できる墓地があれば、人間に尽くしてくれたペットを祭るお墓がある和歌山県としての存在を示すことができます。アメリカでは人間に尽くしてくれたペットを祭る霊園があると聞きました。

これらの取り組みは観光振興につながるものであり、地域の賑わいと人の交流を創出することも可能です。

ペットと共生する社会の観点からは、盲導犬や介助犬と一緒にタクシーに乗れる地域やバスに乗車できる地域にすることでペットとの共生社会のモデルになります。

もうひとつ、和歌山県には南紀白浜空港があることも有利な点です。ペットと一緒に飛行機に搭乗して移動できる飛行機を臨時便でも良いから運航すれば、首都圏からペットと一緒に和歌山県に旅行しようと行動する人達が現れます。そして世界遺産エリアをペット共に散歩できる環境を整えると観光振興に直結します。「ペットを連れて世界遺産を散歩できる」ことができれば、観光に影響を与える謳い文句になります。熊野は古から何物をも受け入れた地域ですから、現代の熊野詣の形として受け入れたいと思います。

これだけのことを実現できれば、和歌山県はペットと共生できる社会を実現している県になります。

こうした取り組みの結果が、ペットの国際大会やペットオリンピックなどの開催に結びつくと考えています。

今日の打ち合わせの最後に、素敵な話を聞かせてもらいました。

家庭内で犬を飼うことは、子ども達に死を見させることであり死を実感させることになります。核家族で家族の死と向き合う機会の少ない子ども達に死を伝えることは難しくなっています。親しい人の死に遭遇することで人生のゴールに死があることを感じ、命の尊さを学ぶことができます。核家族、安全な社会環境にあることから死が日常生活から遠ざかっている現代社会において、親しい人の死を意識することや死に立ち会う機会はとても少ないのです。

死を意識することで命の尊さを思い、生きることへの感謝の気持が芽生えてきます。ペットはそんな死を経験させてくれる存在です。家族でペットを飼っていると、子ども達はペットの死を経験することになります。死は悲しいものであり、永遠に会えなくなるものであり、乗り越えなくてはならないものであることを意識させます。

ペットは自らの死を持って子ども達に生きることの意味、死があるから生きていることを教えてくれるのです。ペットは子ども達にとって友達であり、一緒に大きくなっていく関係であり、先に年老いて死んでいく存在です。生と死を教えてくれる存在とも言えます。

ペットとの共生社会は、生きる意味や死と向き合う覚悟などを教えてくれることになるのです。子ども達にとっても大切な教育機会となるものと確信しています。

理事会

シルバーユニオン笑の会の理事会に出席しました。来月、定期総会を開催するので、そこに提案する議案について確認と議論を行ったものです。新しい年度の活動計画案も決めることができたので、この活動を通じて地域社会を盛り上げたいと考えています。

会員として30年以上在籍している方は「かつて、この会は全国的な組織でした。今では解散するなどして少なくなっていますが、有り難いことに和歌山県には残っています。会長を筆頭に活動を続けてもらって、末永く続けてもらいたいと思っています」と話してくれました。

議案の中で新年度は30周年の年を迎えることが記載されていますが、これだけの歴史をつないできたことを初めて知りました。伝統を守り新しいことに挑戦することが組織を維持するために必要なことです。

今日の理事会で議論した結果を議案書案として修正していくことにしています。新年度は防災対策をテーマにした勉強会や現地研修を計画しています。

その他
  • 和歌山県内では例が少ないのですが地中熱の利用について議論を交わしました。地球温暖化防止の観点からも、環境省は地中熱のエネルギー利用を奨励しています。僕も以前、和歌山県議会一般質問で取り上げたテーマですが、ようやく時代が追い付いてきました。
  • 和歌山県への企業進出について協議しました。和歌山県内に立地を検討してくれる企業の存在は有り難いことで、極力、企業の要望と期待に応えたいと考えています。細かいことや小さな話をしていても企業進出は見込めません。企業の期待に応えることと、「和歌山県への進出を決定して良かった」と思ってもらえるような受け皿作りの大切さを感じています。