活動報告・レポート
2016年3月6日(日)
ストーリーデベロップメント
お見舞い

平成27年に三度も手術をして回復途上にあるYさんをお見舞いしました。退院したばかりなので話をすることが辛そうですが、「今日は昨日よりも気分が良いですから」と少しばかり微笑んでくれたように思いました。手術は体力が必要ですから、三度も手術をしたことから体力が落ちていること感じましたが、無理しないで回復してくれることを願っています。

落ち込んでいるYさんを励ましている人がいることも話してくれました。「あの人が話し相手になってくれているので本当に有り難いと思っています。話を聞いてもらえるだけでも励みになるものです」と話してくれました。

医師でない私達は病気に関しては何もできることはありません。でも顔を見に行くこと、話し相手になることなどが、励ましになっているのです。病気は気持ちを強く持つことが大事だと言われますが、そのためには顔を見せることが大きな支えとなるようです。「しんどい時に行くと迷惑になるのでは」など、お見舞いに行くことをつい遠慮してしまいますが、時々「忘れていないからね」という気持ちを伝えるためにもお見舞いに行くことも大切なことだと思いました。

そして「昨年はこんなことがあったので余り会えませんでした。元気で活躍してくれていることを嬉しく思います。選挙から丁度一年が経過しようとしていますね。昨年の今頃は出陣式の時期だったと思いますから早いですね。大事な時期なので、しっかり活動して下さい」と伝えてくれました。

話をするだけで励みになるのだったら、喜んで時々は顔を見せたいと思います。元気になる会話を交わすと、お互いに元気になれます。

ストーリーデベロップメント

どんなものでも飽きられないことが大切ですが、飽きられないためにはストーリーデベロップメントが適していると話してくれました。このことを簡単にいうと物語を創ることです。このことが一番分りやすいのがディズニーランドだと話してくれました。

この方の友人がディズニーでデザイナーをしているそうですが、ディズニーランド成功の秘密はストーリーデベロップメントに徹していることから、ファンに飽きられないのです。

ミッキーマウスを見ると誰でもミッキーマウスと思います。ミッキーマウスを見て黒いドブネズミだと誰も想像しません。ミッキーマウスはミッキーマウスだと思わせるところがディズニーの物語性の凄さで、長く続いている理由だそうです。

もし物語性がなければ「いいなぁ」と思ってもらえますが、瞬間性のこととなり、時間と共に、時代と共に飽きられてしまいます。多くの流行が一年限りでブームが消え、その後は姿を消している事実が「いいなぁ」の寿命を物語っています。

物語性も持つものが時代を超えて生き残って行けるのです。テーマパークは物語が必要ですし、商品にも物語が必要となります。但し、物語を創ることは何かの正統性が必要です。何の関連もないものをつなげて物語にしても、ストーリーデベロップメントにはなりません。その場所に伝わっている伝説や忘れ去られた伝説などを現代風に蘇らせることが物語になります。

和歌山県の場合で言うと、美人の湯の龍神温泉や不老不死の薬草を求めて秦の始皇帝が遣わされたと言われる新宮市の徐福伝説。これらは物語として今も伝えられています。

龍神温泉には楊貴妃桜という桜があり、大陸からこの地へ楊貴妃が逃げてきたという伝説があります。母国を追われたのか、不老不死の薬草を求めて来たのかは分かりませんが、楊貴妃が来たという伝説があり、それが美人の湯の由来だという説があります。

そのため龍神温泉が美人の湯という伝説は和歌山県には定着してお客さんを呼び込んでいます。伝説ですから本当のところは分かりませんが、今になって創られたものではなく物語性を帯びています。この地から発信するなら、美容や健康というテーマが適した地域であると言えます。

不老不死の薬草があったかどうか分かりませんが、当時の新宮市には何か長寿に纏わる事実があったと思います。新宮市の人は長寿だったとすればそこには秘密があり、徐福伝説という物語として伝えられている訳です。ですから調査をすれば長寿につながるものが見つかるかも知れません。健康で長生きというテーマがこの地に似合うことになります。

場所がブランド力の源ですから、和歌山県以外に不老不死の伝説や美人の湯の伝説からブランドを発信しようとしても物語となりません。つまりストーリーデベロップメントにはなりませんから、その場所に適した物語を創ることが必要だということになります。

和歌山県の恵まれた自然の持つ力があることを歴史が残してくれています。この自然の力と歴史から来る物語によって和歌山県がブランド力のあるものを発信できると思います。

和歌山県は長寿につながるものや美容に適したものを発信することができる素養を持っています。優れているだけで商品は売れませんから、そこに物語性を帯びていることが必要となります。ストーリーデベロップメントが商品組み立てのヒントになってくれます。

物語性のある伝説や歴史を持っている和歌山県で商品開発や商品作りをすることが、他の地域と比較して優位であることを伝えてみることも、企業誘致で大切なことだと思います。ストーリーデベロップメントの話を聞いて、和歌山県に伝わるこれらの伝説を再調査して現代風に蘇らせることも考えてみたいテーマになりました。