和歌山県外の事業者の方々と和歌山県での事業展開について話し合いました。そこで出された生の声であり、今後の県政に携わる一人としてとても意見は参考になるものでした。
- 和歌山県は意思決定がとても遅い。他の県の事例を参考にしながら、または状況を調査してから回答するという対応が多く、自己決定ができていないように感じている。首都圏の県だと近隣県との競争があり、悠長な対応をしていると勝負にならないですよ。東京は別格としても神奈川県、千葉県、埼玉県で新しい取り組みを競い合っています。良い企画や提案を持ち込むと、それらの県は決断が早いです。
- 地方創生と言うけれども、結局はどこの県を舞台にしても同じようなことになります。企画があれば地方の特色を付け加えて企画書を作成していますから、仮に和歌山県の地方創生につながる取り組みを提言したとします。和歌山県の反応が乏しければ、他の県の味付けをして提言し反応の早い県であれば、その県で施策を実現させようと思います。行政の担当者が「どうでしょうねぇ」だとか、「他でやっていないと成果は分からないですね」などのやる気の見えない対応だと、こちら側の和歌山県でやろうと思う気持ちが消えてしまいます。
- 首都圏の地方自治体の反応は早いですよ。国に近いことや研究機関に近いこともあると思いますが、和歌山県はスピード感に欠けています。先を行こうという気持ちが感じられないので、「企画を持って行ってこれまでと同じだから、もういいか」となってしまいます。
いずれも厳しい意見で、和歌山県人として寂しい思いがします。寂しいと感じるのは発展性や可能性の芽を反応や行動を起こさないことから摘み取っていると思うからです。行動することがリスクではなく、やらないことがリスクであることを知って行動する姿勢を見せて欲しいと思います。
また他府県と地域間競争をしていることを意識して欲しいと思います。当たり前のことですが、和歌山県内では県は和歌山県だけしかありませんから、他府県を意識する機会が少ないことから競争意識は希薄になると思います。しかし地域間競争のライバルは事業者ではなくて他府県ですから、県外の事業者が有するノウハウや人脈を和歌山県として活かすことも必要です。地方創生とは地域間競争が激化することを意味していますから、やる気のある企画を地方創生本部に持ち込む意識と意欲を持ちたいものです。
やる気の見えない和歌山県というレッテルを貼られる事態にならないようにしたいと思います。「やる気を出そう。和歌山県」。そんな気持ちになっています。
今も映画「海難1890」についての話が話題として出てきます。とても嬉しいことですから、この機運を継続させたいと思っています。そして「海の翼を読みましたか」という問いがあったので、「知っていますが、実は読んでいません」と答えました。
そうしたところ「この本で書かれていることは日本とトルコはもっと深い絆で結ばれているということです。日露戦争で日本が勝利した時、トルコは日本の勝利を喜び歓迎してくれたのです。常にロシアの南下政策の危機にさらされていたトルコは、日本がロシアに勝利したことでその危機を回避できたことになったのです。このようにトルコは日本を尊敬していることが、後の歴史の絆へとつながっていくのです」という話をしてくれました。
そして「世界史を見ても日本とトルコのようにお互いが強い信頼関係で結ばれた国は見当たりません。理想の姿だと思います」と続けて話してくれました。
国として理想の関係であるなら、これからも世界史で類を見ない理想の関係を継続させたいと思いました。私達の世代でもっと両国の絆を強くして、次の世代へとつなぎたいと思います。
映画「海難1890」を契機として、日本とトルコの信頼関係を感じ、大切に思ってくれる人が増えていることを嬉しく思います。両国の信頼関係の核となっているのが和歌山県であり串本町であることを誇りに思います。
中学校の時の同級生が応援する会を開催してくれました。約30人の方を集めて「片桐君を応援する会を設立します。これは僕からのお願いですから、よろしくお願いいたします」と力強く挨拶をしてくれました。参加してくれた皆さんは個別に紹介をしてもらっていましたが、今日、同級生のT君が皆さんに呼び掛けてくれて発足式を開催してくれたのです。
皆さんの笑顔に包まれながら、新しい絆が生まれたことを嬉しく感じています。