活動報告・レポート
2016年2月10日(水)
観光学
観光学

大阪観光大学を訪問し、観光学について意見交換を行いました。大学の場所は大阪府泉南郡熊取町なので和歌山市から近い大学です、就職も和歌山市内の企業に内定している学生も多く、観光学を学んだ学生が和歌山市内で活躍してくれていることを知り、親しみを感じました。

さて観光学に関わらず、研究した結果を発表し、その成果を新しい知見として授業で取り入れていくことが必要です。観光学にも王道があり、それを抑えた上で地域再生や新しい観光を学問として付け加えていくことを行っています。それらの新しい考え方はフィールドワークを行い、結果検証を行ったうえで効果を測定し大学内での発表などを経て授業で取り扱うようです。

観光は従来のような単に観光地を巡る行程が受け入れられているのではなくて、体験と組み合わせたものが受け入れられているようです。それは観光客にとっても、受け入れる側にとっても利点があるからです。

最近では、インバウンド観光による地域活性化、スポーツ観光による地域活性化など観光地を巡る観光ではなくて、地域の方と一緒になって体験できる観光メニューが歓迎されているようです。

瀬戸内海の島々では、島内のごみや漂流物を拾いながら歩いて観光するゴミ拾い観光が人気を集めていることを聞きました。既にウォーキング観光は人気ですが、そこに地域の課題であるごみ処理を組みあわせて、スポーツごみ拾いというスタイルで観光客を呼び込んでいます。これは全国の地方自治体から注目を集めているようです。

スポーツごみ拾いの拠点は東京都の渋谷ですが、地方自治体の課題である街をきれいにすること、ごみ回収と処分費用を抑えることを観光と組み合わせて、観光客に来てもらう取り組みを行っています。

スポーツごみ拾いですから、回収するゴミの種類によって獲得するポイントが違います。具体的には、空き缶や吸い殻などごみの種類によってポイントが違うので、回収した量と種類によって特典が違ってきます。参加した観光客はそれを楽しみながらごみを集め、島内を歩いて巡るのです。

これも観光と地域活性化を組み合せた新しい観光のあり方だと思います。以前、このスポーツごみ拾いをテーマにした観光について某地方自治体に提案したことがありました。その時の担当者は「観光地でごみを拾う体験を売り物にすることはできません。この観光地がごみで汚れているイメージになり、観光客に来てもらえなくなります」という回答でした。まだスポーツごみ拾いが広く認識されていない時代だったこともありますが、その時点では時代を先取りし過ぎたようです。

ただその時もスポーツごみ拾いの事務局にこの話をしたところ、「地方自治体の意識としては遅れていますね」と言われました。時代は観光とごみ拾いを組み合せるなどの新しい観光という意識に追い付き、追い越そうとしています。先取りした府県の観光地は経済効果と地域活性化という副産物を得ていますし、実行していない府県は従来型の観光で日本人観光客が低迷しています。

また九州では「九州オルレ」と呼ばれるウォーキング観光が観光客の誘致につながっていることも教えてもらいました。大袈裟にいえば町内を歩くことが観光になっているのです。その地域の人にとつては珍しくもない単なる散歩ですが、観光客からすると知らない地域を巡る価値ある散歩コースになるのです。散歩コースが価値あるウォーキング観光の商品になることで地域の人の考え方も変わります。

「自分たちの住む地域には価値がある」。そう思うようになることで、愛着と誇りが生まれるのです。その結果、堂々と観光客を受け入れることが出来るようになります。

府県や担当者の考え方や先進性、その価値に気付くことが、観光においても違いとなって出てきていることが分かります。

このようなフィールドワークの結果に基づく取り組みを観光学に取り入れて、普遍性を持たせる取り組みを行っています。

理事会

和歌山ゴールドライオンズクラブ理事会に出席しました。直近の活動の決算の承認と新年度の役員体制について協議を行いました。現体制での活動も残り五カ月となり、新体制に向かっています。現在の理事の皆さんは積極的に役職を担ってくれようと思っているので、会員間は良い雰囲気になっています。

その他
  • 久しぶりの顔合わせによる懇親会を行いました。今とこれからやるべき話で盛り上がりました。今年挙げるべき成果は、今からの取り組みにかかっています。
  • リサイクル工場 家電製品など金属類のリサイクル工場を見学しました。資源価格の下落により資源の再生価格も下がっていることから厳しい状況であることを知りました。不要となって家電製品などの資源を再生する費用よりも新しく作る方の原価が安くなっているようです。ただ地球環境や将来の資源確保のための回収と、リサイクルの循環システムの必要性は変わりません。