活動報告・レポート
2016年2月2日(火)
教育力
教育力

元学校の校長先生と会い、教育について話をすることができました。教育に捧げる情熱がほとばしり、とても熱心な話を聞かせてもらいました。教育者は子ども達の成長を支援したいと考えていて、勉強やスポーツ、そして人格形成に多大な取り組みをしていることを改めて感じることができました。教育者がこの国を支える人材を育成してきたことに敬意を表しますし、今も現場の先生は子ども達と教育を通じて向き合い、成長を見守っていると感じています。人が人を育てること、先輩が後輩を育てることが国を支える基幹であり、教育こそ人材を育成し人として成長を遂げるために最も重要なことだと感じています。

元校長先生の言葉で印象に残ったものがあります。「教師でも管理職になるとは教育界という大きな岩を背負うことになります。大きな岩を背負って子どもと向き合い、現場の教師を指導しています。問題が発生するとその重さを感じますし、引き下がれないと言う責任感から逃げることはできないという後ろの壁になっています。背後の大きな岩を感じながら教育に関わってきました」という言葉です。

一人の教師の背後には大きな岩があり、教師はその重さを背負い逃げないことが求められているのです。この言葉から強い覚悟と責任を感じることができました。そして教育は終わりがなく永遠に続くものです。一人の教師が校長先生になり、その役目を終えた後でも、教育現場は常に動いています。教師の持つ教育魂が現役の教師に引き継がれて、今も教育現場で人を育てることを職務としているのです。

教育者の情熱と教育にかける魂に接し、生涯、教育者として社会に恩返しがしたいと言う気持ちが伝わってきます。

現在の和歌山県の教育は学力の全国平均という成績で計ると、決して優れているとは言えないと思いますから、成績を向上させるために経験豊富な元教育者の経験を活かすことや役割を担ってもらうことは大切です。これまでの取り組みの全てをリセットしてゼロからスタートすることは経験を無駄にすることになり、教育は土台がしっかりとしている必要がありますから、それまでの教育経験という基礎に現職の教師の力を加味していくことが進むべき方向だと思います。

勉強は知識を与えることや考える力を伸ばすことに加えて、人間力という形のないものを身に付けることが大切です。人との接し方、人を思いやる心、強さと優しさなど、人間力につながるものを感じさせ、身に付くように指導するのが教師の大切な役割です。

ですから子どもが勉強で悩んでいる時、進路に迷っている時、夢の挫折を経験した時など、経験豊かな教育者の出番となります。これらの悩みや困難を乗り越える過程に人間力を身に付け、高めていく要素が詰まっているからです。子どもの強さや優しさを引き出すように直面している困難を貴重な経験へと転換させる助けをすることが教師力だと思います。

やはり、その道の経験者との話は楽しいものです。経験が作動して話として伝えてくれる話の内容は、子どもと接する大人にとっても役立つものです。教育は特定の年齢の人のためにあるのではなくて、生涯を通じて自己を高めていく意思のある大人にとっても必要なものです。教育と子どもと大人の双方にとって必要なものですから、教育関係者が社会に果たす役割は大きいと感じています。

ところで課題を一つだけ記載します。和歌山県の地方に行くと、子ども達は進学や就職で地域の外や和歌山県外に出ていくことが多いのです。そして4年後も、それ以降も故郷に戻ってこなくなります。このとことは、教育を生涯の仕事にする若い人材がその地域に少なくなっている状況を示しています。つまり次世代を育てる20歳代で教育を仕事と考える若い人材がいないことから、教育界の層が薄くなっているのです。教育者、特に塾で指導できる人材が少なくなっていることが問題なのです。そこで教師経験者の再登板という役割もあるのです。

このような課題も話し合いながら、和歌山県の教育について理解を深めることができました。

以前よく食べに行っていた飲食店に行きました。嬉しいことにお店の全員が覚えてくれていて、ブランクを埋めるように皆さんから声をかけてくれました。聞いたところ「以前のお店を閉めてから、この場所を再開したのは2年半ぐらい前からです」ということなので、しばらくお店を再開していたことに気づきませんでした。同じ名前のお店があると思ったので入ったところ、同じ経営者で同じスタッフだったことから、懐かしく、そして嬉しく思いました。味は以前と同じ味で「とても美味しい」ことに変わりはありませんでした。「是非、また来て下さいね」と声をかけてもらってお店を出ましたが、心に温かいものを感じました。

味と同じぐらい人の気持も美味しいものだと感じています。

開発規制について

和歌山市内の経営者は「和歌山市は開発しなければ、もっと他府県より遅れることになる」と話してくれました。この経営者も郊外の開発を規制することに関して懐疑的な考えを示しています。

「新しい道路ができることはビジネスチャンスが広がることなので、ここを活用することを考えないといけない。規制を強めると地域が衰退しますし、農地の所有者も弱めてしまうことになっています。農地を持っている人で現役の人は少ないことや、後継者がいないことを知っている筈です。農地を守っていても耕作する人はいませんし、今までと同じような農業では多くの県民所得を生み出すことにはなりません。もし農地を守るのであれば農家も守るべきで、そのためには農業で所得を上げる方法を考えるべきです」という意見を聞かせてもらいました。

「和歌山県外の開発事業者や小売り事業者を知っていますが、開発規制が強化されることで出店ができなくなることや、市場が今よりも縮小することになる恐れがあり、和歌山県に新規に出店することに慎重になっています」という話を聞かせてくれました。

縮小経済が生み出すものよりも、経済活動を活発にすることによって得られる効果の方が大きいと思います。