第三回目を迎える「わかやま名所・旧跡絵画展」に行ってきました。三回目の開催ですが、この絵画展の歴史はもっと古く、和歌山市が主催してくれてから三回目の開催となります。それまでは民間団体が主催していたものですが、和歌山市の振興に寄与する内容なので和歌山市が主催してくれるようになりました。
この絵画展の出展作品は、全て和歌山市の名所を画材として取り上げています。普段の光景が画家の視点で描かれると、見慣れた光景と違って新鮮で違う街のように感じられます。こんな素敵な景色を持っている和歌山市の景観と歴史を誇りに思える絵画展でした。
作者の皆さんから絵画展の案内をしてもらったのですが、絵画を描く人として「画家は心で感じたことを表現しています。見てくれる人は作者と心で対話をして欲しいと思います」と話してくれました。作者と心で対話をすることが、絵画展を見る人として心掛けるべきことだそうです。柔らかい表現で言うと、作者の感じたことを想像することで描かれた風景や人物の奥行きを感じることができると思うのです。
作者は写真で撮影したような絵を描くことはありません。風景の中で作者が感じたこと、伝えたいこと、強調したい主題などを表現しているようです。作品を見て、それを感じることができれば、見る人にとって幸せなことになります。自分とは違う視点を感じることができれば、それは視野が広がることになりますから、それも自分の幅を広げてくれることになります。
作者との対話を楽しむことが絵画展の楽しみの一つとなります。展示されている作品を見て、たくさんの会話を楽しみました。
午後11時から午後2時まで、和歌山県内で文化活動を行っている団体の懇親会に参加しました。詩吟愛好家が主体となっている懇親会ですが、違う分野で文化活動を行っている皆さんも参加させてもらいました。懇親会ではとても歓迎してくれて、同じ文化活動をしている者としてお客さんでないけれど、おもてなしの精神で迎えてくれました。おもてなしの心が分かると、とても気持ちの良い時間を過ごすことができます。たっぷりと、おもてなしの心の中で過ごすことができた懇親会となりました。
さて懇親会の冒頭、記念講演会として元教師の方から「出会いを大切に」というテーマの話を聞かせてもらいました。実はこの講師の話を聞くことも、懇親会に参加した楽しみの一つです。
講師のSさんは「人との出会いが私を育ててくれた」と話を切り出して、教師の時代は子どもとの接し方、地域ボランティアの時代は失敗に学び、あるがままこそ良いことをだと感じ、これまでの経験から人の出会いから学びがあることを話してくれました。
一人でできることは限られていますし、極論すれば一人でできることはありませんから、人との出会いが未来を切り開いてくれるものです。人生の先輩の話に聞き入りました。
そして講師のSさんから「明日を信じてゆっくり確実にいこう」の直筆の色紙をいただきました。ゆっくり確実に歩くことが確かな未来を切り開いてくれます。心に届く話を聞かせてもらったことに感謝しています。
そして迎えた懇親会は初参加だったこともあり、盛大に温かく歓迎してくれました。皆さんから心温まる言葉を掛けていただき、嬉しく思っています。
また子どもとの接し方に関して話を聞かせてもらいました。
「子どもが一番必要としていることは母親からの愛情です。子どもに愛情を注ぐことこそ母親がすべき最大の使命で、仕事よりもお金よりも、社会よりも、子どもこそ大切なものだと思います。子どもに愛情を注がないでいるなら、果たして何が大事なのでしょうか。それ以上に大切なものはないと思います。私の母親は既に亡くなっていますが、今でも実家に戻って玄関の鍵を回すと、『母親が待ってくれている』と思います。母親が待ってくれていると思うだけで涙が出てきます。子ども達にそんな思いを持ってもらいたいのです。母親に感謝する心を持った子どもに育てるためには、母親は子どもと常に接していなければなりません。子どもと一緒にいる時間の長さが愛情になると思いますから、今の女性にも感じて欲しいと思います」という内容でした。
子どもを育てることや、子どもと一緒に成長すること、子どもが母親から愛情を注いでもらって大人になったと思ってもらうことが、大人として大切なことです。
そんな話を聞かせてもらい、愛情に勝るものはないと思いました。子どもは愛情の量によって生き方が変わるように思います。大人は子どもや大切な人に愛情を伝えることを大切に思うべきです。
文化活動とは人や作品への愛情表現ですから、文化を広めることは地方を元気にしてくれることになります。温かく迎えてくれたことに心から感謝しています。
一月最後の一日は、一月最後の新年会に参加しました。津秦自治会主催の新年会を心から楽しむことができました。津秦は自治会活動が活発で、自治会の役員さん達が自分たちの活動を確かめ、そして新年度にすべきことを確認し合った新年会になったように思います。明るくて議論が活発で、役員が責任分担を行いながら自治会活動をしているのが津秦自治会です。どんなことも人の責任にはしないで、自治会の責任を以って活動を展開していることを素晴らしいと感じています。
僕からは挨拶の中で、津秦新駅設置に向けて地元から声を上げて欲しいことを伝えました。地元の熱意が行政も鉄道事業者も動かすことになります。
会員の一人から「平成28年5月から、うめぼし電車が運行されることになっています。うめぼしは、和歌山県の産品であること、スター電車が人気であることから、うめぼし電車と命名したものです。和歌山電鐵では、このうめぼし電車を応援する会員を募集しています。津秦自治会としては、このうめぼし電車の会員に一人でも多くなることで貴志川線を応援しているメッセージを発信すべきだいと思います」という意見を述べてくれました。
地元が貴志川線を応援していることを発信することで、津秦新駅の建設に向かうきっかけとなります。うめぼし電車の運行を契機として、津秦新駅の設置について盛り上げ策を検討しているところです。
また映画「海難1890」についての話も交わしました。和歌山県を舞台にした映画は、映画館から全国に向かって和歌山県の素晴らしさを発信してくれています。地元の一人として映画を観て感想を話し合って欲しいのです。和歌山県の誇りを感じることができる映画です。津秦自治会の新年会では、この映画「海難1890」に関して楽しくて強い議論が交わされました。