平成28年、初めての経営者モー二ングセミナーに参加しました。午前6時30分から海南商工会議所開催されたセミナーだったのですが、良い雰囲気で参加して良かったと思えました。本日の講師は慶風高等学校の田原サヨ子校長で、塾経営から学校経営に至るまでの道程を話してくれました。今朝の学びは次の通りです。
やってみなければ分からないこと。何事もやってみないと結果は分かりません。やる前から「やっても無駄だ」と思って本気でやらない人が多いので、本気でやろうとする人が結果を残すことができるのです。例えば学校法人を設立するに際して、NHKサポート校に指定してもらうため東京のNHKを訪問したところ、全く相手にされなかったのです。「無理ですから帰って下さい」と何度も言われても粘ったところ、最後は「では担当部署の人を呼んできますから」と話してくれて、その後に進展することになったそうです。
本気の覚悟は相手を動かします。この後、学校経営への道が開けることになります。紹介もなく、人脈がなかったとしても人を動かすことができるのです。
人生においては誰でも同じ大きさの苦労をします。早い時期に苦労をしておくと人生の後半は楽に生きることができます。苦労は経験したくないものですが、苦労を経験しない人はいません。それなら先に苦労を経験して何かの結果を得る方が得です。苦労を背負って歩くことが人生なので、背負える苦労は逃げないで経験することです。
動くと見え始める。じっとしていると見えないことでも、自分が動くことで見え始めることがあります。動きがあるところに動きがあるのは当然ですし、動いて自らの位置を変えることで見える光景があります。不安がってじっとしていると、望んでいることは何も起きません。不安があってもこの場所から動くことで見え始めるものがあります。動いて見えるものを大切にすることでその次が違ってきます。
以上のような学びがありました。早起きは三文の徳と言いますが、得と徳を得られたように思います。
続いて参加者の中から和歌山市内の人材について話がありました。
自動車修理や家具などの技術者が不足しているそうです。何でも若い人がこれらの職種に就職を希望しない時代になっているのです。若い人たちはきつい仕事は敬遠する傾向にあり、また将来は自分の身を助けてくれる技術を身に着けることも嫌がる傾向にあるようです。自動車修理の技術や家具を製作する技術を身に着けるには時間を要しますが、技術を身につけるための長い時間の辛抱ができないようです。
高校生や高校卒業者に対して求人を出しても、応募者はゼロということは珍しくないようです。若い技術者がいないことから後継者はなく、「やがて技術を必要とする職種は和歌山市から消えてしまうのではないでしょうか」という問題提起がありました。
自動車修理や家具製作、印刷の技術者など、技術を必要とする多くの仕事場で若い人がいなくなっているのです。近い将来の和歌山市内の技術を必要とする職種が成り立たなくなっていくと話してくれました。
そのため売り上げがあり利益も得られているのに、若い人材が入ってこないことから閉店する工場やお店もあり、地元産業として実にもったいない状態にあることを知りました。
職業訓練学校での人材養成はとても大事なことですし、若い人が少ない状況からシルバー世代も現役で働ける環境を整える必要があります。
日本の若い人が技術職場に興味がないことから、外国に進出して技術指導を行い、現地でその技術を持って仕事を始める和歌山県内の会社や、外国人に技術を教えて日本で働いてもらうしくみを検討している会社もあります。
技術者の養成は長い時間がかかりますが、それは個人にとっても会社にとっても財産となるものです。若い人たちに技術を根気よく教えるシステムを確立することが県政の課題でもあります。技術が地方の会社を支えていますから、若い人達に地元で働いてもらうための技術訓練の場を提供することと、技術を習得することは必要とされる人材であることの意識を持ってもらうことが必要となります。
若い人達から技術職が尊敬されるような、または憧れて目指すような意識変化が必要になっています。
和歌山市の片男波自治会では、2001年から一日も休むことなくトイレ清掃を続けています。ですから、もう15年間も清掃を続けていることになります。場所は片男波公園にある8の字公園にある公衆トイレで、いつもきれいに保たれています。公衆トイレとしては和歌山県で一番きれいなトイレだと思っています。
きれいなトイレは地域の安心と安全度を測るバロメーターであると会長は話してくれました。きれいな街は犯罪が少ないように、きれいなトイレではいたずらをする人は少なくなります。またきれいなトイレを使用すると「汚さないように」という意識が働き、多くの人が利用してもきれいに保たれることになります。
きれいなトイレだからきれいに使ってもらえるので、和歌山県で初めての温水洗浄便座が8の字公園の公衆トイレに設置されています。「美は美を守り美をつくる」をスローガンとして、これからも8の字公園のトイレをきれいに保ち続けてくれると確信しています。
そしてこの活動で培われた意識が和歌山市の施設にも波及しています。和歌の浦アートキューブという和歌山市の文化施設がありますが、この施設のトイレは、冬場は便座が冷たくて快適に使えるものではありませんでした。建物が鉄筋で日当たりの状況から、とても冷えるので便座が冷たくて困っていました。
今回、地元片男波自治会からの依頼によって、和歌の浦アートキューブのトイレの便座が平成27年に改善されました。ヒーター付の便座ですから冬でも温かくなり快適に使用することができるようになりました。利用者の評判も高く、トイレの美化の意識の高い自治会の皆さんのお蔭で、公共施設のトイレも使いやすいように改善されたのです。
地元の皆さんの意識の高さが、地域の安心創出と快適空間を改善しているようです。
- 関西総連新春の集いに参加しました。平成28年に向けた活動意識の高さを感じることができ、明るい年の予兆がありました。人が明るいと場や懇親会の空気も明るくなります。
- 中国の対アジア政策について話を聞かせてもらいました。アジアに対しては投資による支援だけではなくて人的支援やインフラ形成の支援など、多岐に及んでいるようです。日本のODAのあり方も考え直す必要性を感じました。