官公庁を始めとする企業の初出勤日です。県庁では正庁にて知事の挨拶がありました。平成27年は高野山開創1200年、紀の国わかやま国体の総合優勝と紀の国わかやま大会の開催、そして世界津波の日の制定と「みなべ・田辺の梅システム」の世界農業遺産認定など、和歌山県が飛躍の年であったことを振り返ってくれました。そして平成28年も昨年に負けないような年にしたいと抱負を語ってくれました。それは大河ドラマの「真田丸」であり、映画「真田十勇士」の撮影であり、「海難1890」を契機とした観光振興などに代表される取り組みです。これらを中心に平成28年度の新政策を企画することになりますから、今年の和歌山県にも期待して欲しと思います。
新年の幕開けは期待で心が躍ります。
「私のお店は一年365日休みなしです。大手と違って地元で小さく商売をしていると休んでいる暇はありません」と笑顔で話してくれました。仕込みがあるので毎日、午前4時に起床して準備を始め、開店の9時に備えています。閉店は午後9時で、片付けをすれば午後10時になりますから、いつ寝る時間があるのかと思います。
しかし「疲れはありませんよ。そんなことを言っていたら生き残れませんから。商売は良いものをお客さんに買ってもらい利益をあげることです。利益をあげられないと従業員さんに給料を支払えませんし、お店も維持できません。それでは幸せではなく不幸になります」と話してくれました。
商売はお客さんを幸せにすること、従業員さんを幸せにすること、そしてお店を大きくして自分を幸せにすることにあります。そのために今でも東京や大阪に出向き、同業種のお店に行って味や量などの研究を怠りません。しかし都会で流行している味や質をそのまま導入するのではなくて、自社の商品をベースに和歌山市で受け入れられる形にします。
和歌山市で好まれるのは質も大事にしながら量を増やすことだと話してくれました。ボリューム感を持たすことが、和歌山市で売れる商品になるために必要なことだそうです。
和歌山市で生き残るための小さなヒントを少しだけ話してくれました。
和歌山市和歌浦に魚釣りができる場所がないのが残念だという話をしてくれました。海が近い和歌山市ですが市内に釣堀がないことから、釣りを楽しみたい時は和歌山県の南の海まで出掛けているそうです。和歌山市にある釣堀は和歌山マリーナシティで、ここでは鯛やハマチなどの釣りを楽しむことができます。ただ和歌浦に釣堀がないことが残念だと釣りが好きな人は思っているようです。
紹介してくれたのは和歌山県有田郡広川町にある釣堀「紀州」で、ここには大勢の釣り人が釣りを楽しんでいるようです。和歌山市の和歌浦に釣堀があれば、「釣りの名所として賑わうよ」と話してくれました。
和歌浦の夏は海水浴、春は地引網で賑わいますが、お客さんが少なくなる秋と冬のシーズンの集客対策を求めています。釣り人からのアイデアを参考にしたいと思います。
福祉施設を訪問したところ、玄関に「感謝」と書かれた蘭の花が飾られていました。入居者の家族の方がこの福祉施設に対して一年間の感謝の気持をこめて贈ったものです。入居費用を支払っているから面倒を見てくれるのは当たり前という考えではなくて、お世話になっているとう家族の気持が蘭の花から伝わってきてジーンときました。心を表現することは難しいことですが、心を形にすれば伝わります。見えない心を他人に分かってもらえるような形にするためにはモノに変える以外にないのです。ですから贈り物そのものの価値よりも温かい心を贈ってくれたことに価値があり、その形が蘭の花で見事に表現されていました。
蘭の花の温かさは、入居されている方にも福祉施設の職員さんにも、僕のようにここを訪れる人にも伝わります。この温かさこそ人が安らぎを感じるもので、「良い場所だなぁ」と思えることになります。
新年から人の心の温かさに触れることができました。温かい人の心は、それを表現するモノを通じてみんなに伝わります。