活動報告・レポート
2015年11月28日(土)
議会報告会
議会報告会
議会報告会

20歳代の若い皆さん、約30人に対して議会報告会を行いました。これからの社会を担う若者たちに県政について説明しました。少しでも県政に関心を持ち、県政への意見や質問をしてくれることを期待しています。

議会報告会で説明した主な内容は次の通りです。

私達の社会は法律によって守られ、秩序が形成され、安全と安心、公平で平等な社会を実現させようとしていますが、反面、責任と縛りがあります。ただ法律は社会の安定や安心を提供してくれているものであり、民意の敵ではありません。条文はガチガチなものではなく行政機関の裁量によって解釈する余地が残されています。この裁量部分に実現したことの根拠を持って働きかけることで法律の範囲内で自由な幅を作ることができます。
この幅を作ることが政治家の役割の一つです。法律で決められた通りで仕事を進めることは基本ですが、全ての事案がきっちりと固められた範囲内で納めるようでは画一的で、人が生きる社会としては楽しくありません。法律には拡大解釈の余地があり、それを作りだすことが政治家の仕事だと言えます。
議会報告会 20歳代の個人が和歌山県知事に意見を伝えるため会おうとしても、残念ですが面談機会は訪れません。2人で会いたいと申し出ても会うことができません。ところが県会議員が知事に伝えたいことがあれば会うことはできます。これは議員が偉いからではなくて、民意を背負っているからです。選挙という民意を反映させる機会で選ばれた議員は、多くの民意の信託を受けているので、県民の代表として知事と会って意見を提言することができますし、民主主義実現の象徴である議会で発言することができるのです。
皆さんからの意見や組織の意見を議員に託してもらうことで、私達の意見を議会の場で意見を述べ、実現に向かわせることができるのです。
県議会議員というと県庁と同一視する人もいますが役割は全く違います。県庁は法律に基づいて行政権を行使する組織であり、権力の一翼を担う存在です。我が国では三権分立体制を取っているので、行政権は和歌山県では県庁にあります。その権力を監視し、行き過ぎに歯止めをかける存在であり、行政権に対して私達の意見を伝え、願いが叶えられるように公の言論の場で訴えるのが議員です。県議会議員は権力側にいるのではなくて、私達の代表であることを知ってもらいたいと思います。
もし私達の代表が議会にいなければ、他の人たちが応援している議員の発言によって議会は動くことになります。仕事や生活において和歌山県で実現して欲しいことがあっても、私達の声が届かなければ実現するとこはありません。だから私達の願いを託せる議員を応援しているのだと思います。国でも和歌山県でも、和歌山市でも私達と同じ価値観を有している議員がいると、私達の願いを伝えることが可能となります。応援する議員が一人いるのと、全くいないのとでは民意に反映させる力や速度が違ってきます。

以上のような内容の話を伝えました。価値観が近い身近にいる議員を知っておくことで仕事や生活で役立つことがあることを知って欲しいと思い説明しました。

議会報告会2
誤解報告会

引き続いて本日二度目の議会報告会を行いました。参加してくれたのは22人で、主催者からは「今日の内容は本当に良かった。知らないことや知って得する話を聞くことができました。満足に浸っています」と感想を話してくれました。午後4時から7時までの約3時間、議会報告と質問への対応を行いましたが、皆さんから嬉しい意見を聞かせてもらい充実した内容になったと感じています。

説明した主な内容は次の通りです。

  • 和歌山市中心市街地の主な再開発計画について。市民会館の移転や南海和歌山市駅の建て替えと図書館併設、和歌山県立医科大学に薬学部を開設することについて。
  • 貴志川線への和歌山県や和歌山市、紀の川市からの支援が決定し、存続することになったことについて。
  • 電力自由化について。

主な質疑は次の通りです。

  • 貴志川線に県費として4億円以上支出することに疑問があります。貴志川線を利用する県民は限られていることから、和歌山県全体が貴志川線を支援しているかどうか分からないからです。単に存続させるために公的支援をすることは議論の余地があると思います。
  • 貴志川線を利用している一人として絶対に存続させて欲しいと思います。貴志川線は紀の川市や紀美野町の人が利用しています。もし貴志川線がなければこの辺りは和歌山県のチベットになっていたという人もいますから、これからも必要な線路だと思います。和歌山県からの支援を継続して欲しいと思います。
  • 和歌山県立医科大学薬学部に関しては必要ないという意見です。全国で見ると薬学部の入試は定員割れをしている大学があること。受験者の偏差値が低下していること、などの問題があり、議論すべき問題です。まだ十分な議論が交わされているとは言えないので、和歌山県に薬学部が必要かどうか話し合う機会を設けてから結論を出して欲しいと思います。議論が不足しているということです。
  • 和歌山県の高校生にこれからの和歌山県のあり方を提言する機会を設けて欲しいと思います。これからの和歌山県を支えるのは、今の高校生や中学生です。彼らに和歌山県のあり方を議論してもらい、各校からの代表チームによる高校生による和歌山県のあり方サミットを開催して欲しいと思います。和歌山県として、学生達の意見を取り入れる姿勢が必要だと思います。
  • 紀の川に架かる鉄橋が老朽化しています。今のままで安心できるのでしょうか。
  • 新しい市民会館を移転、建設することは良いことですが、計画場所に移転すれば駐車場スペースが確保できないように思います。駐車場がなければ利用者によって利便性が確保できないと思います。
  • 南海和歌山市駅の建て替えは期待が持てる話です。市駅周辺の活性化に期待していますので、地域の活性化になるような計画案を策定して下さい。
  • 中央卸売市場を元の場所に新しく建設しても南海トラフの地震の危険性があると思います。山間部に移転するなど検討が必要だと思います。

皆さんからの主な質問は以上の通りです。それぞれに対して見解を答えさせてもらいました。実社会で扱う問題は誰から見ても正解だと言える答えはありません。違う意見や価値観を対比し取り入れながらより良い方向に進めていくことが大切です。相対する意見を聞かせてもらうことはとても大事なことなので、価値のある時間だったと思っています。