活動報告・レポート
2015年11月6日(金)
日本の技術
日本の技術

世界で課題になっていることが水と食料だと聞きました。人間にとって水と食料が最も大切で、これを手に入れることができれば国は継続的に反映できるということです。しかしその水も食料も世界中で不足していますし、世界の人口増加によって更に不足すると予測されています。

日本も例外ではありませんから水と食料を保持することが課題です。ですからわが国がすべきことは、利用できる水を創り出す技術と食料を備蓄する技術を持つことです。水の利用に関しては、海水を真水に変換する技術や汚れた水を浄化する技術が該当します。食料に関しては備蓄技術が重要ですが、この食料を備蓄するという概念を持っているのは日本とドイツだけだそうです。この両国以外の国は備蓄という概念はなくて消費があるだけだそうです。

消費は継続的な発展にはつながるものではありません。備蓄こそ国家の繁栄につながる制度なのです。食料の収穫時期は限られていますから、収穫した食料の鮮度を保持したままで備蓄する技術が求められていることです。備蓄という概念が国家の根幹になるという話を聞かせてもらいました。野菜は収穫した直後から鮮度が落ちていきます。魚は絞めた直後から腐敗が始まります。劣化が起こらないように鮮度を維持する技術が備蓄技術であり、この技術がわが国の食料事情を守ることになります。

日本の農産物の生産量は世界第五位だと教えてもらいました。わが国の食料の自給率は39パーセントですから自力で食料の供給ができないと思っていましたが、世界第五位の生産量を誇っていることを知りました。このギャップはどこから来ているのか尋ねました。

答えは「食料の廃棄量が多いこと」だそうです。形の悪い野菜、例えばきゅうりは商品になりません。収穫した直後に商品にならない野菜は廃棄してしまうことがひとつ。もうひとつは白菜などを調理する際に、外の葉を剥いて捨ててしまうことが原因です。更に言えば食べ残しです。食べ残しはわが国に限ったことではありませんが、形が悪いから処分することや、外の葉を捨てることは外国ではやっていないと聞きました。

本来であれば食料自給率は100パーセント賄えるのに、そうなっていないのは日本人の几帳面な性格にあるようです。

食料は備蓄技術を確立することと処分する量を削減することによって高めることができるようです。

そんなことは分かっているのに、それが出来ない理由があります。それは日本社会で確立されているシステムです。社会におけるシステムが出来上がっているため、少しばかりの新しい技術ではシステムに入る余地が少ないのです。日本社会において完成形に近いシステムを崩すことは容易ではありません。

そんな社会システムを崩す方法は二つあるだけです。一つは現勢力に対抗して力で崩してしまうこと。もう一つの方法は角を立てないことです。角を立てないでシステムを変えるために必要なことは慌てないで時間をかけることです。慌ててシステムを崩したい時は力が伴いますから争いが起こります。時間を掛けて社会に飛び出す時期を見ることができれば争いは少なくて済みます。

いずれにしても社会システムを変えることは大変なことだと感じますが、それに挑戦している人がいることも事実です。未来を変える力はシステムを変えようと準備をしている人に宿っていると感じます。

その他
  • 利用できる水の製造技術が日本と世界を救うことに関しての話し合いを行いました。水を利用できる環境を創り出すことは世界の課題です。安全で健康に資する水を安価で創り出すことについて教えてもらいました。
  • 価値について説明してもらいました。貴金属は質量に市場単価を乗じた金額が価値となります。しかし大きさや格好によってこの公式に当てはまらないものがあります。他に類を見ないものや、このものの他に世界に存在していないものは公式以上の価値があるものと見做されます。希少価値のあるものは価値の判断が難しいとされているようです。
  • 懐かしいメンバーと懇親会を行ったこと。社会が変化しようとも、置かれた環境が変化しようとも、その場所で頑張れる人は素敵だと感じました。