昨夜の懇談会会場にジャケットを忘れてきたことに気づきました。連絡をしたところ、預かってくれていたので、今朝、受け取りに伺いました。オーナーは昨夜の後片付けをしているところでしたが、温かいコーヒーを入れてくれました。昨日に引き続いて会話を交わしました。紀の国わかやま国体と紀の国わかやま大会に協力をしてくれていて、記録ビデオの編集作業なども行っているところでした。
そこで矢沢永吉さんの写真集を紹介してくれました。「この写真集は30年ぐらい前に発行されたものです」と紹介してくれたように、若き日の矢沢永吉さんが冊子の中で躍動していました。若き日の矢沢さんは30年後の自分がビッグな存在になっていることを知らなかったと思います。しかし30歳になっても武道館でライブをしているようなシンガーになっていることを確信しているような目をしていました。
インタビューでも「白髪になっても(ライブを)やっていると思うよ」と答えていたように、自分の行く道がはっきりと見えていたようです。
そして次のような言葉が掲載されてしました。
「写真というやつは、いつも現在しかつかまえられない。写真に映っているのは、いつも過去ばかりだ。しかし、写真に撮られた人間の表情には、必ず、やがて見えるはずの未来が刻み込まれているはずだ。だから、この写真集で息をしている『昨日までの矢沢永吉』を見て『明日の矢沢永吉』を感じてほしい」と書かれていました。
今から約30年前に予言された通りの現実が、今日において実現しています。過去の表情は、必ず未来につながっていることを信じたくなります。目の前の道の先に未来を見つめていれば、やがてその未来は現実のものになります。勿論、見ているだけではだめで、今、自分の全てを掛けて行動していること。辿り着きたい確かな未来を描いて行動していることが条件ですが、その決意は現在の写真に映っているのです。
ですから現在の写真の表情は未来を示しています。諦めの表情をしていないでしょうか。不安な眼をしていないでしょうか。希望を持っているのでしょうか。素晴らしい明日を見ているのでしょうか。現在の写真には未来の自分が映し出されているのです。
ジャケットを忘れたことで、過去からの贈り物から大事なことを教えてもらいました。矢沢永吉さんの過ぎ去った過去の写真集は、その時に描いた未来が現実のものになっていることを伝えてくれています。
一般的今から30年先を描くことは難しいと思いますが、せめて10年先の自分は「こうなっている」と期待を込めて描きたいものです。今の自分が描く未来を記しておけば、10年後にはその未来が到来しているはずです。
和歌山市ではコンパクトシティを目指した取り組みを行っています。中心市街地に居住地域を作り、商業施設を集約することで人口の流失を防ぎ、賑わいを取り戻そうとしています。和歌山市は人口減少と高齢化が進展していること、まちが周辺部に広がることを防止することで行政コストを低減することができるため、コンパクトシティを目指すことは的を射た取り組みだと考えています。
ところが和歌山市の周辺地域の開発を規制することで、和歌山市がコンパクトシティにつながるかどうかは分かりません。隣接市の岩出市や海南市は市街化調整地域がないことから、和歌山市が周辺地域の開発に制限を設けても、和歌山市に留まらないで周辺の市に移転する可能性があります。
そこでコンパクトシティの考え方に関して議論を行ったものです。最近のコンパクトシティを巡っては誤解が生じているようです。国土交通省の資料によると、「コンパクトシティの取り組みは、一か所にすべての人を強制的に集約するものではなく、地域特性に即し、住民等の任意の協力を前提に、誘導手法により時間をかけながら進めるもの」と指摘しています。
一極集中に関しては、市内の最も主要な拠点(大きなターミナル駅周辺等)一か所に全てを集約させるのではなくて、旧町村の役場周辺などの生活拠点を含めた多種ネットワーク型のコンパクト化を目指すことが好ましいとしています。
全ての居住者を一定のエリアに集約させることを目指すのではなくて、農業等の従事者が農村部に居住することは当然であり、その地域の中で集約することで一定エリアの人口密度を維持することが好ましいとしています。
そしてインセンティブを講じながら、時間をかけながら居住の集約化を推進することを示しています。
短期間に一極集中を目指すのではなくて、市内のそれぞれの地域に核となる場所を決めて、そこを中心に居住や商業施設の誘致などの生活環境を整えることも重要な視点となります。
コンパクトシティにはいろいろな考え方がありますから、立場の違う人との議論を深めていきたいと考えています。本日は周辺地域の地権者とも議論したところ、地宅などの開発に関する規制強化は反対の意見が出されました。
毎月開催している会合に参加しました。異業種メンバーで構成している会なので、違う分野の新しい情報交換ができています。知らない世界を知ることは楽しいことです。参加者の一人が「お正月のような雰囲気ですね」と言ったように、和気あいあいの交流会になっています。