Sさんと出会って懇談する時間をいただきました。Sさんは経験豊かな方なので話が上手な人ですが、話の展開が上手い理由はそれだけではないことを知りました。
たくさんの経験したことに加えて、たくさんの本を読んでいることが、話題が豊富で内容のある話になっている理由だと感じました。知識が豊富な理由として、兎に角、本を読んでいます。偶々、机の上に古い本を置いていたのですが、その本は昭和40年代に初版のもので、「懐かしいなあ、この本は昔読んで勉強しましたよ」と話してくれたのです。
昭和40年代に初版発行してから版を重ねている本ですが、かつてこの本を読んで勉強している人が多かったと聞きました。「今でも読んでいる人がいるのですね」と話してくれた上で、「最近はこの本に書かれている内容の一部の法律が改正しているから、改訂されているかどうかの確認が必要だと思いますよ」と伝えてくれました。
本の内容を理解した上で、現代に通用する内容に改訂されているかどうかも伝えてくれたのです。そして「もしかしたら、今、この本で勉強している人は最新の知識を得るためではなくて、この法律の基本を知ろうと思って読んでいるかもしれませんね」と付け加えてくれました。
昭和40年代に読んだ本の内容を覚えていて、現代との比較を明確に示してくれたことに驚きました。知識として頭に入っているだけではなくて、この知識を前提として行動をしてきたことで経験になっているのです。これが知識と知恵を兼ね備えた状態であると感じました。
人は経験を重ねることで人格が形成され知恵も付いて行きますが、それだけでは不足していると思います。何歳になって本を読むことが大切だと思います。本を読むことで新しい知識を習得できますし、昔の知識のおさらいをすることもできます。何よりも社会人としての勉強は本を読むことに尽きます。
Sさんは机にあった昔の本のことを話してくれましたが、鞄から最近出版された本を取り出して「時代の変革期にあって、勉強になるからこの本を読むことをお勧めします」と紹介してくれました。Sさんは移動などの空き時間があれば本を読むことにしているようです。
人は読書をすることで体験できない世界を体験することができます。これまで見たことのない世界を知ることができます。新しい知識を得ることで関心の領域が拡大するので、新たな行動や挑戦につながります。
本が普及した時代以降、人は読書によって新しい知識を得て、自分に挑戦してきたと思います。Sさんの知識と本に対する姿勢から、社会人としての読書の大切さを学ぶことができました。経験だけで付加価値のある仕事をすることはできません。最新の知識があって向上させることができるのです。一人の行動には時間と場所という限界がありますから、それを補ってくれるものが読書なのです。
本の話ができる人との会話は楽しい時間になります。
教育に関する話し合いを行いました。子どもの学力を伸ばすことは大事なことですが、学力とは主要5教科を学ぶだけで良いのかという議論です。これからの時代を生きる子ども達に必要な学力には、発想力や企画力、語学力などがあると思います。かつて学力と言うと記憶力のような時代がありました。
習ったことを正確に覚えた量が成績に反映されるような時代があり、記憶力こそ学力のように思っていた時代に対して、現代は必要な知識はインターネットで即座に検索できるので、記憶力よりも発想力や企画力、自分の意見をまとめる力などが学力の基になると思うようになりました。
ですから記憶力と発想力や企画力をミックスしたものが学力だと思います。これら総合力を高めることが学力の向上につながると思いますが、文部科学省の指導にもよりますが、発想力や企画力を高める勉強方法を取り入れている学校は少ないように思います。
やがて、世界を相手にすることになる子ども達は発想力や企画力、自分で考える力、自自分の意見を伝える力、語学力などが必要となりますから、子どもの時代にこれら総合力を身に付けるような勉強が必要になります。それをどうすべきか話し合いました。
詳細を記載するには時期が熟していないため控えますが、和歌山における教育現場から何かの発信をして行けることを願っています。
- インバウンド観光客へのサービスについて話し合いました。外国人に来てもらい易い和歌山市でありお店の環境作りを目指すことや、外国語力の強化について意見を出し合いました。平成26年に和歌山市内を訪れた外国人は約6万人で、3年前は6千人だったことから10倍に増加しています。観光に訪れてくれる外国人への対応を見直しする必要があると感じています。
- 和歌山市の観光対策について話し合いました。紀の国わかやま国体前後は観光客で賑わいますが、それ以降の観光対策が大切になっています。引き続き検討して行きます。