県議会の一般質問は三日目迎えています。バイオマス発電や医療制度などに関しての議論が交わされました。バイオマス発電の国内燃料は不足していますが、これは森林を伐採した時に発生する間伐材の引き取りに関して逆価値が発生したことから、林業に従事する人が減少したことも原因となっています。間伐材を引き取ってもらうとお金になるのではなくて、逆に引き取ってもらうに際してお金を支払うことが求められたことがあります。
このこともあり、和歌山県の森林からバイオマス燃料を確保することが難しくなっています。これから和歌山県がバイオマス発電に取り組むに際して、地元でのバイオマスチップの確保が課題となっています。
このように連日、県政の課題に関して議論が交わされています。
和歌山県議会みなべ・田辺地域世界農業遺産促進協議会総会が開催されました。これはこの地域の世界農業遺産認定に向けた取り組み状況を確認するためのものです。和歌山県として、みなべ・田辺の梅システムを世界農業遺産に認定するための取り組みをしていますが、現在、国内審査と国際連合食糧農業機関(FAO)科学委員会による現地調査を終え審査結果待ちの状況となっています。
経緯は平成26年5月に、みなべ・田辺地域世界農業遺産推進協議会を設立し、同年6月には和歌山県議会みなべ・田辺地域世界農業遺産促進協議会を設立しています。農林水産省には平成26年7月に申請し、FAOには平成27年1月に申請書を提出し、今年5月21日と22日に現地調査を行っています。現在まで地域の機運醸成のための勉強会やシンポジウムを開催しています。
和歌山県のみなべと田辺地域における梅の生産システムを世界農業遺産に認定を受けることで、梅産業を世界レベルの技術であることを認めてもらうことになり、梅を世界に発信することにつながると思います。元々、梅林は急斜面で農産物の耕作には適さない地域でした。先人たちは英知を絞り、試行錯誤の末、梅を耕作する方法を見つけ、この地域の一大産業にまで育成してきました。この農法と技術、そして梅を産業にまで発展させたことは世界農業遺産認定に値するものであり、和歌山県の農産業を世界レベルのものであることを訴えたいと思います。この世界農業遺産認定は、これからもさらに梅産業を発展させるための一里塚であり、価値を高めると共に生産農家の励みになるものです。
和歌山県議会として、みなべ・田辺世界農業遺産の認定を強力に支援することにしています。
屋上緑化による都市のヒートアイランド現象を防止することについて協議を行ました。屋上緑化に際して、常緑キリンソウを繁殖させる手法が効果的だと伺いました。常緑キリンソウは背丈が最大で30センチ、背丈が最低の時でも10センチありますから、常に緑に保たれます。特許のある手法を利用すれば雑草も生えないため、手入れも不必要となります。
ビルや家庭の屋上緑化、メガソーラー用地に敷き詰めることで雑草防止の効果があります。活用方法は様々ですから、普及していくことを期待しています。
午後7時からは議会報告会を開催しました。毎月1回、定例的に開催している「片桐あきひろを支援する会」が主催してくれているもので、参加してくれる皆さんが楽しみにしてくれていることで、僕も毎回楽しみに参加しています。今回が38回目の開催ですから、長く継続していることになります。38回という数字は、毎月開催しても3年余りの年月を必要としますから凄い数字だと思います。会長や参加してくれる皆さんに感謝するばかりです。
そして今回は、いよいよ近づいてきた紀の国わかやま国体とマイナンバー制度について説明を行いました。
マイナンバー制度は平成28年1月から利用が開始されるもので、それに先立って平成27年10月に通知がきます。つまり第一回目の施行が平成27年10月5日で、第二回目の試行が平成28年1月1日からとなります。そしてこの法律は平成25年5月に成立しているもので、当時は余り大きな話題にならなかったような記憶があります。
とにかくマイナンバー制度は福祉と税に関する行政サービスの利便性を図るために実施されるものです。平成28年1月から利用が始まりますから、制度の主旨を理解してうまく行政サービスを活用したいものです。
和やかな雰囲気の中、議会報告会を進め、説明を終えた後は自由な意見交換の時間となりました。本日もありがとうございます。