活動報告・レポート
2015年8月4日(火)
いじめの問題
いじめの問題

学校でのいじめの問題は後を絶ちません。和歌山県も例外ではなく、依然としていじめ事件があります。最近では一人の高校生がクラスでいじめに合い、2年間も学校に行っていかなった事件が発覚しました。2年間も休学しているのに適切な対応していなかったことは信じられないことですし、学校長や担任の先生は何をしていたのだろうかと疑問に思っています。また当該役場や県教育委員会はどんな対応や指導をしていたのかも良く分かりません。田辺市の公立中学校で発生したいじめ事件などに対応した経験から、この生徒や家族の方々に、主体的に関わってくれる人がいなかったのではないかと思います。

恐らく担任の先生や責任ある立場の先生は家庭訪問などの対応をしていたと思いますが、どうして2年間もそんな状態が続き、卒業するに至ったのか疑問です。大切な高校生活の中で2年間を失ってしまった生徒がいます。これは取り返しのつかない時間です。この事件の真相を調査したいと思いますし、どこに問題があったのか責任の所在を明らかにして、いじめによって大切な時間を失わせることを二度と繰り返さないこと。そんな気持ちでこの教育問題に対応したいと考えています。

いじめ問題

そんな中、同僚議員である立谷県議会議員と共に大津市教育委員会を訪ねました。大津市では平成23年にいじめによる生徒の自殺事件が発生しています。二度と同じことを繰り返さないため「大津市子どものいじめの防止に関する条例」を制定し学校、市役所、生徒と家庭、そして市民としてすべきことを定め、市全体で子どもをいじめから守る決意を見せています。

学校でいじめをなくすために実践していることがあります。いじめ対策担当教員の専任配置をしています。市内53校に学校での経験が豊かな先生を対策の専任とし、いじめの防止と早期対応などの体制を整えています。見守り機能などを強化した結果、平成26年度は小学校と中学校を合わせて568件のいじめの報告があり、全ての事案に対して対応をしているところです。これらのいじめ問題は解決するまでチームで対応しているところです。そのため学校問題緊急サポートチーム会議を毎月開催し、重大な事象に対応するようにしています。

いじめ問題

いじめと言うと学校内の子ども同士の問題だと間違いますが、いじめは犯罪です。犯罪という言葉に置き換えると事の重大さが分かります。学校内で犯罪が発生していると表現すれば誰でも重要な問題だと意識すると思います。いじめは犯罪行為であると認識し、それをなくすための取り組みを学校、行政、家庭、地域として考えたいものです。

資料としていただいたのが「いじめ防止対策の充実に向けて」という大津市教育委員会が作成したパンフレットです。このパンフレットは大津市の教師全員に配布し、理解してもらっているものです。ここではいじめ問題の重大さを指摘しています。

平成23年に発生した自殺の事件に関して、大津地裁から大津市に対して和解勧告があり、和解が成立しているのですが、その裁判所からの和解勧告をした内容が深いのです。

  1. 学校職員が児童及び生徒を注意深く観察したり、各職員間で情報共有をしたりしていれば、児童及び生徒がいじめを受けていると認識するとこができるというべきであるから、いじめを認識できていないこと自体に過失があるというべきである。
  2. 文部科学省はこれまで様々な通知を発出し、いじめが児童及び生徒の心身の健全な発達に重大な影響を及ぼし、自殺等を招来するおそれがあることを前提として、いじめへの対応について注意を促してきた。このような状況に鑑みれば、いじめを受けた児童及び生徒の学校職員は、一般的にいじめを要因として、いじめを受けた児童及び生徒の自死が生じることを予見することができる状況にあるというべきである。
  3. 学校職員が、いじめを受けている児童及び生徒や他の児童及び生徒からの訴えに注意深く耳を傾け、いじめ行為に関し加害児童及び生徒に適切な指導をしたり、いじめを受けていることを保護者らに連絡したりするなどの措置を講じれば、自死に至らない可能性がある。

という文面です。素晴らしい内容だと思います。

和歌山県として取り組むべき問題が浮かび上がってきました。実際に重大事件が発生した大津市の取り組みに学ぶことができます。

例会訪問
例会訪問

南ライオンズクラブ例会が開催されたことから、リジョンチェアパーソンと共に例会訪問を行いました。他クラブの例会に出席することは新鮮な体験であり、参加意識が高まります。挨拶の時間をいただいたので、一点に絞って話をさせていただきました。本年度はライフジャケット推進事業を重点施策として考えていることを説明しました。ライオンズクラブが誕生してから98年目を迎えています。2年後に100周年を迎えることから、命の尊厳を認め、具体的には子ども達の命を災害から守るためにライフジャケットを配布しようとするものです。和歌山県で活動している私達にとって嬉しいことは、他地域に先行して和歌山県の子ども達に配布することからこの取り組みを始めることです。

大阪と和歌山のグループである335B地区の取り組みとして他の地域からも和歌山県を優先させてくれるのですから、率先して取り組みを行いたいのです。この意識を持って欲しいことを伝え協力を依頼しました。

お迎えいただいた会員の皆さんに感謝しています。