津秦自治会館で長唄とお三味線の会を開催しました。和歌山県の伝統文化を広めるために普及活動をしている杵屋栄七珠の会の皆さんが演奏会を開催してくれました。約40人の方が自治会館に集まってくれ演奏会を楽しみました。長唄とお三味線の演奏会をライブで聞いたのは初めての人ばかりで大変喜んでくれたので、開催した甲斐がありました。
「こんなに良い演奏会だとは思っていませんでした」だとか「来年も実施して欲しいと思います」などの意見をいただき、今回の企画をした一員として心から喜んでいます。
今回の演奏会に際して、冒頭に挨拶をさせていただきました。
皆さん、こんにちは。日曜日の午後の一時を皆さんと一緒に日本の伝統文化を楽しめる時間を共有できることを嬉しく思っています。今日は和歌山県内で活躍としている杵屋栄七珠の会の皆さんが津秦自治会館に来てくれました。この会の皆さんは主に和歌山県内で演奏活動をしているのですが、中でも白浜中学校では授業のゲストティチャーに入り、子ども達に伝統芸能を伝えています。その他にも県内の教師の方々にお三味線のことを伝えるなど、伝統芸能の保存と普及に努めています。
今回、普段は聞く機会が少ない長唄とお三味線の演奏会を開催することになりました。御弟子さんは今日の日のために練習を重ねて、また午前に会館に入り音合わせなどの練習をしてくれています。
残念ながら師匠の杵屋栄七珠さんは所用のため欠席となっていますが、今日の演奏会のリーダーが仕切ってくれますので、伝統を感じる演奏会をお楽しみ下さい。そして杵屋栄七珠の会の演奏会は和歌山市内で行っていますから、今日聴いて何かを感じた時は、是非とも演奏会にお出掛けいただけたらと思います。
本日の演奏会は約1時間を予定していますので、最後までお楽しみていただきたいと思います。それではこれより演奏会を開始しますので、皆さんの拍手でスタートしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。杵屋栄七珠の会の皆さん、よろしくお願いいたします。
以上のような開会の挨拶に引き続いて演奏会をスタートさせました。最初の演奏曲は長唄メドレーで馴染みのある曲をメドレーで構成し、初めての人でも演奏会に入りやすい環境を整えました。
嬉しいことに、皆さん方が演奏に聴き入ってくれている空気を感じることができました。お客さんの空気が演奏者に伝わりますから、そのこともあって楽しい演奏会になったと感じています。
演奏会終了後、御弟子さん達と懇談の時間を取りました。御弟子さんからは「演奏会の機会を作ってくれることは目標を作ってくれたのと同じですから、この日を目指してお稽古に励みました。本番があることで普段より真剣にお稽古をする気持ちになりますから、本番の機会があることは大切なことです。誰でも本番で恥をかきたくないので、本場に向けてお稽古をしています。目標を持たないお稽古だけでは上達しないので、目標となる演奏会の機会を与えてくれることは嬉しいことです」と話してくれました。
本番があるからお稽古に励み上達していくのです。本番に出ないようなお稽古を何年も続けるよりも、本場が決っていることでお稽古をする方が上達すると思います。人は期限があることで真剣になります。更に演奏を人に見られる場合はもっと真剣にお稽古をするようになります。
師匠のいない演奏会は初めてのことだと聞きましたが、これがお弟子さん達の自信になってくれたら、今回関係した一人としてとても嬉しいことです。
演奏会に参加した皆さんが喜んでくれたことは、演奏会終了後の懇親会が楽しかったことで知ることができます。役員の皆さんとの懇親会は午後10時頃に終えました。これだけの時間余韻に浸っているのですから、どれだけ楽しい演奏会になったかお分かりいただけると思います。