平成27年6月県議会定例会が開会なりました。三期目に当選させていただいてから最初の議会となります。早速、議長宛に一般質問の通告を行い、登壇日が平成27年6月18日、木曜日の午後2時頃からと決りました。一般質問の二日目、同日の4人目の登壇となりますので、是非とも議場にお越しいただけると幸いです。
予定していた質問項目を精査しているところです。当初、一般質問を予定していた項目から数項目を削除し、4項目程度に絞り込むことを考えています。
さて開会にあたり知事から挨拶がありました。
紀の国わかやま国体と紀の国わかやま大会に関しては開会式の出演者も決定し、準備が整いつつあること。京奈和自動車道の紀ノ川ICから岩出ICまでの区間と、第二阪和国道の大谷ランプから平井ランプまでの区間が、国体開会までに開通の見通しとなったことなどの報告がありました。
観光振興に関しては、「エルトゥールル号の映画公開」や大河ドラマの「真田丸」など注目される素材が登場することから、持続可能な観光地づくりを目指した取り組みに着手することにしています。
地方創生に関しては、「和歌山県まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、安定した雇用を創出することや、時代に合った地域をつくることなど、5本柱の戦略を策定したので、その取り組みを推進することになりました。
都市の再生に関しては、空洞化した市街地の再開発の必要性があり、和歌山市と連携した取り組みを進めることを確認しました。また「わかやま移住定住大作戦」を展開し、若年移住者暮らし奨励金を創設するなど、移住対策による地域づくりを進めていくことにしています。
これからの取り組みを進めることで和歌山県土発展につなげたいと考えています。和歌山県と和歌山県議会が県政推進の両輪となっていく覚悟です。そのためにも議会活動を柱に据えて、引き続き行動する議員として走りたいと考えています。
金融機関の方と話し合う機会を作っていただきました。昨日、急遽時間の確保をお願いして、和歌山県内の事業者向けに事業計画に基づいて事業者を育成するような融資をして欲しいと依頼を行いました。
金融機関は担保主義でないと言いますが、実際に借入を依頼する場合、担保物権の有無の確認があり、ない場合の融資は厳しい状況になっています。事業者が事業資金の供給を受けられない場合、新規事業も設備投資もできなくなり、また売り上げの見込みがあるのに運転資金の融通が受けられなければ、売り上げがあるのに資金がショートし会社倒産という事態に陥ります。
貸付に際しては担保主義から脱却して欲しいとの依頼に対して、相手から明確な答えをいただきました。
つまり貸し付けは「事業計画に基づいて判断させていただく」こと。事業計画がしっかりと策定されている場合、当該事業を支援する用意はあることを説明してくれました。
また「和歌山県で貸付を行う場合、担保に見合った金額だけを融資しようとすれば、貸付業務を行えなくなります。和歌山県内の土地を担保にしても必要な事業資金に達することはありません。担保価値に加えて事業の将来の価値を組み合わせて融資することを基本としています」という答えをいただきました。これまで多くの金融機関関係者と話をしてきましたが、事業計画に基づいて貸付を行うと明確に回答してくれたのは初めてのことです。これまではほとんど全て、「担保物権はありますか」、「担保額が不足しています」などの回答ばかりで、事業計画に基づいて貸付を決定してくれた事例は稀です。
金融機関の役割は、特に地方都市においては事業者を成長させることにあります。事業者の成長こそが経済規模の拡大と雇用の促進に資するなど、地域の発展につながります。事業者の事業支援をすることが地方都市における金融機関の大きな役割です。担保価値に見合った融資や信用保証協会の信用枠に基づいた融資決定をするだけなら、金融機関の役割を果せていないと思います。事業計画に基づいたプロパー融資ができるかどうか、地方都市の発展にとって重要なことです。
和歌山県では和歌山県への投資を呼び込むための作戦を実行しようとしています。金融機関の協力を得て進めたいと考えているので、協力姿勢を示してくれたことは嬉しいことです。
今日、話をさせていただいた金融機関の支店長は、25年前の新人時代に和歌山支店に配属された経験があります。その時に融資した企業が300件あったようですが、出世して和歌山市に戻ってきた今日、生き残っているのは3社だけになっているそうです。当時の和歌山市では、染工業、皮革業が盛んで、商業ではぶらくり丁がまだ元気な方だったようです。それらの産業が衰退し見る影もなくなっていることが、和歌山市から元気を奪っているようだと話してくれました。
現在の会社が25年後も企業活動ができているように、今日から明日に向かって発展してもらえる金融支援策を作り上げたいと考えています。