昨日に引き続いてブルネイから和歌山県に来てくれた大河内博さんと懇談する時間を取ってもらいました。ブルネイは国王の国、イスラム国、資源が豊富な国というイメージがあります。日本にとっては天然ガスなどの資源を輸入している大切な国です。
これからブルネイを始めとするイスラム国から日本に観光に来てもらうためには、イスラム教に応じた食事を提供すること必要となります。日本はイスラム教徒のための食事に対応していないので、観光に訪れたくても行き難い国となっています。イスラム教の人はハラル認証を取得した食材のものを食べています。戒律を守るイスラム教徒が安心して食できる食材、食事、調理方法などを認証するのがハラル認証です。
ビジット・ジャパンを世界に宣言している日本にとって、イスラム国からの観光客の受け入れは前向きに検討すべき課題となっています。ブルネイは特に戒律が厳しいためハラル認証を受ける企業が増えなければ観光客の増加を図ることは難しいと思います。
一昨年、ブルネイからの生徒を受け入れた経験がありますが、鶏肉であっても調理方法が明確でないものを彼らは食しませんでした。ハラルに対応した料理を提供するホテルやハラル認証を受ける企業が増えることがイスラム国向けの観光対策となります。
さてリーダーの性質について話を聞かせてもらいました。リーダーは部下の資質を見極めるため、群れを率いるライオンと同じように人を試します。仕事の報告に来た時、不具合があれば怒るのです。怒った後にどのような動きをするのかを見ています。怒られても逃げずに向かってくる人か、萎縮して逃げの姿勢を取る人なのか。次を任せられる人材を見極めるためにそこを見ているのです。仕事の課題を指摘された結果、不足している部分を埋めて向かってくる人、つまり報告してくる人は見込みがあると判断します。そのまま逃げてしまう人は見込みがないということです。
人材を見極めることで国も企業も継続的な繁栄が約束されます。逃げてしまう人をリーダーにするような愚策を避けるためリーダーは人を試すことがあります。逃げないで向かっていく姿勢を持つことは世界で共通しているリーダーの資質のようです。
大河内さんは経済産業省やブルネイ大使館勤務などによって、これまでたくさんの人と出会ってきましたから、会うと「人材かどうか分かるようになった」と言います。覚悟を持って向かっていく人は、人に対して謙虚の姿勢で挑み、能力の低い人が偉そうな態度を示すことが多いようです。謙虚に人の話を聞いてこれからに活かそうとしている人は伸びる人ですし、人の話を聞かないで自分の主張を中心に議論をする人は成長曲線を描かない人です。世界共通の人材の条件を謙虚に受け入れたいものです。
もう一つ議題になったことはビジネスの進め方です。今あるものを相手に買ってもらうビジネススタイルでは、相手から信用を得ることができません。その上、未完成のものを売ろうとし、その内良いものは10個に1個程度だとすれば信用を得ることはありません。「また大きな話を持ってきた」、「実現が難しい話しに投資しろと言ってきた」などと相手に思われると信用は失われるので気をつけたいところです。不確実なものが調査などを行った結果、確実なものになった段階で協力依頼をすることが信用となります。信用を築くことがビジネスをする上での基本となります。
また良い技術やビジネスプランを共有し、共に育て上げるビジネスこそが信頼関係を築けることにつながり、継続的に取引ができる関係に発展します。仕事の進め方について学ぶことができています。
知らない国のことを知り、価値観が違っている相手とビジネスや外交を通じて信用を得る方法や、世界で共通している信用されるための基本についても学びました。知ることで興味が湧き、勉強することにつながりますから、ブルネイについて情報を知りえたことは大きなプラスです。
平成27年10月に予定しているソロコンサートに関する話し合いを行いました。一つのことを仕上げるまでに関わる人や時間の大切さを学んでいます。チームとして協力して何かを仕上げるために必要なことは、お互いに謙虚でありメンバーの批判をしないことです。特に舞台に登る人が支援する人を批判するとうまく結果を出せません。
このコンサートの打ち合わせは、相手を信用しているので明るくて楽しいものになっています。活き活きとした笑顔が溢れる打ち合わせの時間を楽しみました。
午後7時から9時までの時間、片桐章浩を支援する会主催で議会報告会を行いました。この会主催の議会報告会は今回で36回目となるものです。皆さんが毎回楽しみにしてくれているので毎月開催しているのですが、早いもので36回目を数えることになり、広がりを感じています。
今回は日本人として世界に誇るべき価値観、建設委員会委員としての取り組みについて、東京オリンピックと和歌山県の関わり、大川小学校のひまわりと和歌山県との関係について、そして竈山神社の清掃活動についての報告を行いました。
そして主催者からの意見として「とても良い話を知りました。5月1日の片桐さんのブログに掲載されていた記事で、私は読んで感動しました」と感想を切り出してくれました。
日本人は世界に誇るべき価値観を持っているのですが、それがどれだけ凄いことなのか自覚していないので当たり前だと思っていることがあります。見返りを求めることなく人に親切にできること。困っている人がいれば助けてあげること。外食において出された食事はきれいに食べること。他人に迷惑を掛けないことなどが、日本人として世界に誇るべき価値観です。どれだけ凄い価値観を持っているか気付いていないけれど、世界では当たり前ではなくて驚くことなのです。
この価値観の話を今日参加してくれた皆さんと共有できたことは嬉しいことであり、主催者がこの記事を発見してくれたことに感謝しています。
皆さんからの質問は以下の通りです。
- 第二国土軸を諦めないで取り組んで欲しいと思います。四国新幹線構想と共に実現できるように取り組みます。
- 伏虎中学校用地の活用方法を市民に図って欲しい。市民会館に決定しているものでなければ、賑わい感じられる施設の誘致も検討して下さい。
- リニアモーターカーのルートはどうなっていますか。和歌山県に影響はあるのでしょうか。新幹線と同じルートにしても意味がないので第二国土軸と同じような考え方でリスクの分散も含めて導入して欲しいと思います。
- 大阪都構想が挫折したことによる和歌山県への影響は何かありますか。
以上のような内容での議会報告会でした。次回の37回目は竈山神社の清掃活動を行いたいと考えています。