活動報告・レポート
2015年5月26日(火)
和佐福祉工場見学
和佐福祉工場見学

和歌山市内にある和佐福祉工場を見学させていただきました。施設長が出迎えて福祉工場の説明と案内をしてくれたことに感謝しています。この和佐福祉工場は平成5年4月1日に操業を開始している福祉施設で、障害福祉サービス就労継続支援A型事業所に平成20年1月1日に移行しています。

この福祉工場の特筆すべきことは、事業主体の社会福祉法人スミやと花王株式会社、そして和歌山県の三者が協定を締結し、和歌山県の障がい者雇用を支援したことにあります。三者協定の目的は、作業能力があるが一般企業に雇用されることが困難な重度身体障がい者の方々に就労機会を提供することによって、健全な社会生活を送れるように工場を建設し、将来に及ぶ健全な経営と人の育成に努めることとしています。

和佐福祉工場見学

花王株式会社からは、シャンプー、リンス、などの旅行セット用品の詰め合わせなどの仕事を請け負っています。花王からは障がい者を雇用している工場だからという甘えは許されず、通常の委託契約と同じ作業が求められています。良きものづくりのため品質管理を徹底しており、工場をあげて改善提案やハツトヒヤリの掘り起しなどに努めています。

そのためシャンプーとリンスのセットミスなどの不良品の発生は、平成26年度は500万個の内4個という高いレベルを誇っています。それでも施設長からは「平成25年度までは500万個の内不良品の発生は2個だったことから、平成26年の作業効率は悪かったので改善しています」と話してくれました。

500万個の袋詰めに対して不良品が4個というレベルは驚異的だと思いますが、それでも品質管理に落ち度があると考えて作業手順やチェック体制の見直しを図っています。一般企業と同じ品質管理をしている姿は、仕事に関しての甘えを許さない企業文化を整えています。

例えばシャンプーを袋に詰めるのは一人が責任を持ち、リンスの袋詰めは別の一人が行うなど、同じ商品を重複して詰めることの防止を図っています。また仕上げた商品セットは名前の書かれた箱に入れることで、ミスがあった場合にだれの作業でミスがあったかが分かるしくみになっています。後工程の人がミスを直すのではなくて、その袋詰めの作業をした人に商品を戻し、自分で正しく袋詰めをさせることによって意識付けをしています。

甘えは見逃さない、許さない品質管理をしていますから、障がい者工場だからミスしても許してくれるという甘えはありません。

そしてここで働く人達は、花王ブランドという一流の製品を扱っているという誇りと責任感を持ち仕事をしていますし、ミスのない仕事をすることで花王から信頼を得ることを目指しています。ここで働くことに誇りを持っている姿は感動です。

施設長からは「障がい者の方が懸命に仕事をしている姿に接していると、皆さんがこれだけ真剣に生きていることを感じ、自分の生き方にも影響を与えています」と話してくれました。毎日を真剣に生きていると思っていると言える人は少ないと思います。この福祉工場で働いていること、しかも自分の仕事に誇りを持って働いていると思って毎日を生きているようです。

仕事場に入り、真剣に懸命に働く皆さんの姿から学ぶことがありました。真剣に働いていると言えるのか。真剣に生きていると言えるのか。自分に問い質したくなりました。真剣さは人の心に響き、人の心を動かせます。

また障がい者スポーツにも力を注いでいて、紀の国わかやま大会のフライングディスクと女子バレーボールの強化選手がこの職場にいます。二人を応援するために、10月24日から26日までの同大会に際して、10月26日の月曜日は福祉工場を休日にして、本来は休日の土曜日出勤に振り替えています。

職場の代表をみんなで応援する一体感があり、明るくて働き易い環境を整えています。和歌山県における障がい者福祉を考える機会となりました。案内をしていただいた施設長、作業中にもかかわらず迎え入れてくれた皆さんに感謝しています。

ブルネイ
ブルネイ

ブルネイから大河内博さんが和歌山県に来てくれました。元ブルネイ大使館で勤務していて、現在は日本とブルネイの架け橋になろうと決意し、現在、経済産業省を退職してブルネイに拠点を移し生活をしています。仁坂和歌山県知事がブルネイ大使の時に、大河内さんも大使館で勤務していたことから、和歌山県とブルネイは交流が続いています。

田辺市長や知事を訪問した後の貴重な日本国での、そして和歌山県での滞在時間を懇談のために費やしてくれたことを嬉しく思います。

日本は領土に資源がないことから、技術力を高める以外に国が成長することができないので、戦後日本は技術力を高め、それを生かした製造業を発展させ経済成長を果しました。

対してブルネイは石油や天然ガスなどの試験に恵まれた豊かな国です。日本にとって天然ガスなどを輸入している大切なパートナー国です。資源に恵まれたブルネイは、イスラム教の国ですから、神様が私達にプレゼントを賜れたという考えで資源産業を主としているので、技術力は日本と比較して劣っています。

ブルネイ

働くことに関して意識の差があるのは宗教、資源などが影響しているように感じます。置かれた環境によって生きる価値観、働くことに関する意識など大きな違いがあり、同じ価値観で話すことに意味はないことが分かります。違う価値観を持っていることを前提にして外交などの交流が必要だと言うことです。

大河内さんには学びの時間をいただきました。尚、著書に「ブルネイでバドミントンばかりしていたら、なぜか王様と知り合いになった」があります。