活動報告・レポート
2015年5月25日(月)
社会福祉法人理事会
社会福祉法人理事会

私が評議委員を務めさせてもらっている社会福祉法人の理事会に出席しました。10名の理事と評議委員が出席した今日の理事会で、平成26年度の活動結果と決算報告が説明され、提案された議案は全て承認されました。障がい者の雇用と高齢者福祉事業を行っているこの社会福祉法人の活動は素晴らしいので事業を応援しているのですが、結果報告を聞いて益々評議員を務めさせてもらっていることに誇りを感じました。

毎年のように新規に障がい者雇用をしてくれていて、和歌山県になくてはならない存在になっています。この職場は業務上無災害記録7,000日を達成するなど、職場のチームワークと経営層とのコミュニケーションが図れています。7,000日も無災害を継続することは凄いことです。20年近く職場で災害が発生していないことをここで働く皆さんは誇りに思っています。この福祉工場に仕事を依頼している会社は、安心して作業を任せていると聞いています。

理事会終了後、障がい者雇用に関して施設長と話し合いました。障がい者の新規雇用をするに際して、雇用開発助成金の支給要件が平成26年10月1日以降変更されています。採用当初の障害福祉サービスで暫定支給決定の場合は、雇用開発助成金の支給対象外になりました。そのため社会福祉法人の運営に影響を与えるようになっているようです。

この雇用開発助成金制度は国で決定されたことなので要件緩和は難しいと思いますが、障がい者の新規雇用に関しては市町村の取り扱いに相違があるかも知れないと伺いました。

和歌山市の場合、就労希望者が現場実習を10日間受けなければなりません。その結果を受けた和歌山市が判定を行い、承認するか否かを決定することになります。就労を希望する人が学生であれば、10日間の現場実習をすることに問題はありませんが、社会人の場合に問題があります。既に仕事をしている人が、就労継続支援A型事業所で働くことを希望する場合、10日間の現場実習が大きな負担になっているようなのです。

それはこの10日間は現場実習のためこの期間は無報酬となり、経済的に転職するなどの就労機会を狭めているようなのです。障がい者雇用を図ろうとしている当該事業者が、就労機会を狭めている現状を問題視しています。社会人が就労機会を求める場合の負担を少なくするように、例えば経験者であれば現場実習の期間を短縮するなどの取り扱いを希望するものです。今日の話し合いによって障がい者雇用の課題の一部を認識できましたから、市町村によって対応に差があるかどうかも含めて調査したいと考えています。

このような問題点があることから、法改正などを実施した後、行政の所管部は現場に来て、状況調査や事業所の皆さんと意見交換をして欲しいと思います。法改正に伴う不具合が発生しているようであれば、国に対して提言して欲しいと思いますし、和歌山県全体で障がい者が進むように県として市町村を指導して欲しいと思います。

現場の状況を見ることや関係者と意見交換することで、紙で表現している以上のことが見えてきます。早速明日、現場調査に入ることにしました。

企業立地

企業立地に関する打ち合わせを行いました。立地や移転を検討している会社の企業立地に関して壁となっているのが資金調達です。新規立地に関して事業計画を策定し、取引のある金融機関と協議をすることになりますが、事業計画通りの金額を融資してくれるには時間も資料も説得力も必要となります。これらを担当できる人材が内部にいれば問題は少なくて済みますが、人材がいなければ資金調達のための作業は困難な作業となります。事業計画の一部融資では新規立地や移転などの経営判断ができないからです。

依然として金融機関は担保主義であり、新規の事業計画だけで融資決定をしてくれない場合があります。100パーセントの資金調達ができなければ新規立地も移転計画も実現しませんから、土地の流動化、雇用や建設などの面で、地域経済に与える影響は大きなことになります。計画が実現すれば地域に好影響を与えますが、実現しなければ地域は今まで通りなので、好影響の度合いが分からないままになります。そこが問題なのですが、計画が実現した場合の効果は現実になっていないことから地域の損失が表面化しないのです。

工場などの新規立地や移転に際しては金融機関の支援が不可欠です。地域経済活性化のためにも、今日も協力を求めています。