まちは時代と共に変わります。まちの変化に伴って人が求めることも変わります。和歌山市では外国人観光客が増えています。中国や香港、台湾からのお客さんが団体で和歌山市に来てくれています。和歌山城を見学してから高野山、白浜、または大阪市に行くツアーが人気となっています。確かに和歌山城に行くと観光バスで来ている外国人が多いことに気付きます。
外国から来たツアーのお客さんは、和歌山城に近いホテルに宿泊しています。ツアーのお客さんがホテルにチェックインする時、このホテルの玄関に観光バスを横付けすることになります。しかし昭和50年代に建設されたこのホテルは、正面玄関に観光バスを止めるスペースがありません。昭和の時代は道路に車を駐停車しても文句を言う人は少なかったように思います。交通利用の多い道路でも路上駐車がありましたし、それで警察などに苦情を言う人も少なかったように思います。
ですから観光バスをお客さんが降りるまでの時間、ホテル前に止めていても現在と比較すると苦情は少なかったようです。
しかし道路への駐停車が減少し、携帯電話は当たり前、急ぐことを望む時代になっている現在は、観光バスがお客さんの乗降のため5分から10分道路を塞いでしまうと、即座にホテルや警察に苦情が行きます。それだけ時間を大切にする時代になっているとも言えますが、安全確保や法令順守などが厳格に求められる時代になっているとも言えます。
ただ和歌山城周辺は既に都市が形成されているため、道路の拡幅は無理な話となっています。しかし運転者と乗降客の安全確保は必要ですし、運転手に安全に走行してもらうためにも観光バスの停車時間は短くすべきです。ただ和歌山市も和歌山県も観光立県を目指していますから、観光行政には相当力を注いでいます。
ただ和歌山市内のホテルの稼働率は高くなっているように、和歌山市を訪れる観光バスは増加傾向にあります。このホテルの場合、外国人観光客を乗せた観光バスは年間400台、国内の観光客を乗せた観光バスは約100台になっています。約500台の観光バスがホテル正面玄関前の道路に停車してお客さんの乗降があることになります。
この観光バスの停車中の時間の道路の安全確保が必要となってきました。外国人観光客の誘致は国策であり、外国人観光客が増えるに伴ってホテルが満室になり、送迎用の観光バスが増えている現状からホテル前の駐車場の確保は社会的要請とも言うべき課題になっています。和歌山市内だけの問題ではなく外国人観光客が増えている市に共通する全国的課題となっているのです。
昭和の時代は社会的要請がなかった問題ですが、平成の今日では社会的要請のある問題になっているのです。ですからホテル前の駐車場の確保は観光行政的視点から必要性が増していると思います。
幸い、このホテル正面玄関前には国道沿いに歩道と花壇があり、花壇の面積を縮小すれば観光バスが停車できるスペースを確保できそうなのです。駐車スペースの確保ができた場合、この道路を走る自動車の安全性は格段に高まります。
観光行政ではインバウンドのお客さんの増加を目指しています。それに対応するホテルの確保とホテル玄関前の道路の安全性確保は、社会的要請になっていると思います。
これまでは花壇を小さくして観光バス停車用のスペースを設置するという価値は認められなかったように思いますが、今はその価値は認められる時代になっているように思います。安全確保、利便性の向上、都市としての機能の向上に加えて、平成27年は紀の国わかやま国体と紀の国わかやま大会が開催される年となっています。
今年の9月から10月にかけては県外から選手団、応援団、そしてたくさんの観光客が和歌山市を訪れることになります。このホテル前の道路が観光バスの乗降のため渋滞することが予想できます。そんな事態になれば、和歌山市の中心部は都市機能を有していないという評価が下されることになります。
都市機能の向上と観光行政に力を入れているのであれば、これらのホテルの正面玄関に観光バスを停車できるスペースの確保は必要だと考えます。和歌山市の中心市街地には観光バスの駐車場が少ないことが課題だと認識しています。この課題解決のための行動をスタートさせました。
有家自治会総会を開催しました。平成26年度の活動と決算報告、平成27年度の活動計画案と予算案の提案、そして新役員体制についてお諮りをしました。執行部が提案した原案は全て原案通り可決されて閉会となりました。自治会活動は住民自治の原点となるものです。自治会の活動を有意義なものにすることで地域の治安維持、活性化、助け合いなどが図れます。
その他として、防犯灯の設置場所の確認、防犯灯のLED化、旧自治会館の撤去、紀の国わかやま国体を盛り上げるための幟の設置、太田城430年祭の開催など、地域の盛り上げと課題解決は地域の力で行うことを目指して総会を終えました。