活動報告・レポート
2015年1月19日(月)
祝賀会
将来予測

和歌山市内のNPO法人の理事長から若手経営者を紹介してもらいました。紹介してくれた理由があります。

それは経営者から「経営者として将来を左右する一番大切な40歳代から50歳までの10年間を迎える年になりました。会社を興してから順調に業績を伸ばしていますが、ここから先が会社を更に発展させるか、この規模で終えるかの岐路になると考えています。今の規模の会社で満足するならこのままで良いのですが、売り上げも雇用も、そして人間的にも発展したいと考えているので、見識のある政治家と知り合い、これから先の事業の方向性などに関してアドバイスを受けられる関係になりたいと思っています」という言葉に集約されています。

熱意と意欲のある若手経営者との懇談は1時間を越えましたが、とても短い時間に感じました。お客さんに対しては「将来を想像させるような説明が必要です」と話してくれたように、人は将来の豊かな生活や憧れの生活、加えて社会がこの先どんな方向に向かうかを知りたいのです。社会の方向性を想像できたら、自分の生活のあり方をその中に組み込み、社会に順応したいと思っているのです。社会の流れに沿うことで会社も生活も発展しますから、早く順応できる情報を欲しているのです。社会の流れに逆らっても力がいるだけで事業は発展することはありません。

政治家は基本的に経済も福祉も教育においても、将来の進むべき道を想像しています。但し予想が当たるかどうかは分かりませんが、あるべき姿を描いていますから、事業家の皆さんはその現在社会から見た将来という想像力に期待してくれているのです。政治家は経営者と違い専門的な市場予測までは想像できませんが、県政においては地域社会の将来のあり方や発展の方向性になどを示すことができます。

事業家も自部門の市場の将来予測をしていますが、専門外のことに関しては分野の違う人と情報交換をすることで誤りを防止できます。4人に話を聞いて4人とも同じ将来予測をしているなら、進むべき道の誤りは少なくなりますが、4人中、1人が違う意見を述べるとしたら、将来予測の正確性を期するために聞き取る範囲を増やす必要があります。その中に政治家がいると将来予測と判断を下し易くなるのです。

これから先に発展を目指している経営者の理想を聞かせてもらって、組めるところは組んで行きたいと思いました。あるべき理想を語れる人は現在に努力していますから、弾むような会話になっていくのです。

祝賀会
祝賀会

西平都紀子さんが内閣府主催の「女性のチャレンジ賞」を受賞したことを受けて受賞記念祝賀会が開催されました。私もお祝いの席につかせてもらいました。和歌山県の女性経営者として有名な人物ですが、全国からその活動や実績を認められた素晴らしい女性です。祝賀会には約380人が参加していたようで、その凄さに圧倒されました。

西平社長は「過去は変えられないが、未来と自分は変えられる」を信条として事業活動を行っています。西平社長が経営するお蕎麦のチェーン店である「信濃路」は現在20店舗を構えています。父親から事業を引き継いだ時は6店舗でしたが、その後、20店舗にまで拡大しています。今回の表彰はそれではなくて、保護観察対象者を雇用することによる社会貢献が評価されたものです。

人を傷つけるような過去の過ちは許されることではありませんが、その人たちの将来は別です。自分は変われると信じて行動している人や将来は変えられると信じて行動する人達のこれからの人生は変えられると思います。信濃路では過去に保護観察の適用を受けた人たちを雇用し訓練を行うことで将来社会復帰を果すためのお手伝いをしています。受刑中の人の面接は刑務所内で行って採用を決めているようですが、その度量の大きさが分かります。

祝賀会

西平さんの挨拶は素晴らしいものがありました。生きていることに後悔しないこと、死ぬ時に人から感謝されることや人の喜びを作り出した人は幸せを感じてこの世を去れることを話してくれました。従業員さんの幸せを願って会社を経営していることや、本業以外にも社会貢献活動をしている理由はそこにあります。西平社長が従業員さんに感謝されることで自身の幸せ度は増加しているそうです。

最後に会場の奥に並んだ従業員さんに感謝の言葉を伝えた西平さんが素晴らしいと感じました。従業員さんは社長の呼び掛けに本気で応えていました。厨房を預かる人、お客さんに満足を与える人が働いてくれているので会社は信頼され事業が拡大していくのです。

信濃路を個人商店から会社組織へと発展させた西平社長の手腕に脱帽です。そして現在は2年に1店舗のペースで店舗を拡大していると聞かせてもらいました。最後に、西平社長にお祝いすると共に感謝の言葉を伝えました。ありがとうございます。