活動報告・レポート
2015年1月16日(金)
労働力
労働力

和歌山市内の会社を訪ね、社長と専務と懇談する時間をいただきました。そこで県政の課題に関して意見交換を行いました。

労働力が不足している問題に関して。和歌山市内では労働力が不足しています。理由の一つは県外資本の大型ショッピングセンターの進出に伴い、そこで働く人の時間給が1,000円を超えていることから応募が殺到し、人材がそちらに行ったためです。小売業やサービス業の既存の店ではそれだけの時間給を支払えないため、急激に人材が不足しています。

そして人材は簡単に他で見つかるものではありません。小売業やサービス業で通用する人材は育成する必要があり、未経験の人を採用してもサービスレベルを高めて現場に入ってもらうまでには教育、訓練が必要となります。教育時間と経費が必要となりますから、和歌山県内の中小企業では新卒の人材を大量に雇用することはできないのです。企業はスキルや技術を見につけた人材を採用したいと考えるのが当然ですから、和歌山県内ではそんな人材が不足しているようです。

また現場力も低下傾向にあると話してくれました。近年の若い人達は現場作業を敬遠する傾向にあります。現場と言ってもトヨタ自動車や電機メーカーなどの工場で自分の技術を発揮できる環境であれば大歓迎なのですが、夏は暑くて冬は寒い環境にある現場作業での仕事は敬遠されています。若い人が現場に出たがらないため技術のある人材が不足し、現場力を低下させています。しかも東京オリンピックまで東京の現場仕事が多くあり、和歌山県内からも東京で仕事をするために班編成をして送り出している企業があります。そのため技術者の不足に拍車を掛けているのです。

和歌山県内で現場の仕事をしてもらうには、東京と同等の人件費を支払わないことには和歌山県内で仕事をしてくれない状況となっています。東京で現場作業の人件費に3万円支払われるとすると、和歌山県内でも3万円を下回らない程度の人件費が必要となります。もし仕事を依頼する側が「従来から和歌山県内の現場作業員の人件費は約1万円」だと主張すれば、現場に人を出してくれないのです。和歌山県内でも人件費の高騰があり、現場での技術者が不足しているのです。

そこで登場しているのが外国人労働者の派遣です。人件費が安く収まり、現場で不満を述べることの少ない外国人労働者を受け入れる現場が増えています。真面目でよく働くという意見がありますが、日本の現場を日本人が受け持たなければ、技術力の低下と現場技術の継承がでないという問題が生じることになります。一度現場に外国人を受け入れてしまうと、外国人労働力に頼ってしまう構図となります。

それは良いとしても、単一民族で外国人との共生の機会が少なかった日本人が、外国人労働者との共生という環境変化に対応できるかどうか分かりません。新たな問題が生じる可能性もありますから、まず外国人労働力の受け入れが妥当かどうかの議論を尽くし、環境整備を行ってからにすべきだと思います。外国人と一緒に働くことに慣れていない日本人が多いと思いますから、問題が生じる前に法律の整備も必要だと考えています。

経営者の皆さんとの話し合いは勉強になります。

企業立地

数件の企業立地に関する打ち合わせを行いました。道路網整備に伴い工場などの進出を検討してくれる企業があります。数件の進出状況について現状の確認と支援を行っています。雇用の確保と地域経済の活性化のために企業進出は歓迎です。この取り組みに関しては支援を続けています。

その他
  • こばと学園を訪問し、先生方と諸課題に関する話し合いを行いました。子ども達の健全育成のための私達ができる支援について話し合っています。
  • 昨年末に新しく開店したパン屋さんを訪ねました。焼きたてのパンを提供してくれて笑顔で迎えてくれます。描いていた夢の新しいスタート地点に行くと、その活動を応援したくなります。
  • 和歌山市内のSさんの事務所とトレーニングセンターのドアに私のポスターを掲示してくれています。事務所などでいつも眺めてくれていることに心強さを感じています。
  • 網膜はく離の手術をした先輩をお見舞いしました。退院して元気になっていますが仕事の復帰までは後一週間程度必要だそうです。