活動報告・レポート
2014年12月24日(水)
雇用
経験を伝える

癌と闘病中のSさんが友人である会社経営者を一緒に訪ねてくれました。このU社長がまだ若い時からの知人で、Uさんを励まし応援していました。その結果、現在は社長となり、今でもSさんと良いお付き合いをしています。Sさんは自らの営業経験を伝えたことが、U社長の基礎になっていると話してくれました。若い頃は経験を積んでいないので判断ミスもありますし、お客さんとの交渉がうまく進展しないこともあります。そんな時は経験者のアドバイスが役に立ちます。

営業職として実績を上げていたSさんの経験談が、職種が違えども役立ったと話してくれました。経験者から教えを乞うことは仕事でも人生でも大切なことです。U社長は会社経営を任された今、自らの営業経験を若手に伝え会社の盛り上げを図っています。

雇用

和歌山市内に働く人が不足していると聞かせてもらいました。飲食店や介護施設で求人をしても応募がないこともあるようです。一時期は応募者多数で採用するのに困ったようですが、現在は応募がないので困っていると言うことです。和歌山市内で職を持たない若い人が少ないこともありますが、大きな理由として大阪から進出してきた企業の賃金が高いことも考えられるそうです。

同じ仕事をするなら、賃金が高いところに就職、またはパートに応募するのは当然のことです。和歌山市内から大阪市内に通勤している人もそうですし、和歌山市内に進出してきた企業で働くのも給与水準が違うことも要因の一つだそうです。

ある飲食店経営者は、今年になって働く人の賃金をアップしています。そうしないと職場を辞めて進出してきた企業の採用試験を受けると言われたからです。経験を重ね、能力を高めた若い人は、飲食業界の即戦力になります。サービスレベル、お客さんとの接し方などレベルを高めた若い人が、挑戦する姿勢と賃金によって転職を考えることを否定できません。そのため賃金を進出してきた企業と同程度まで上げて、雇用を継続しているのです。

ただ人件費が上昇したことによって飲食店の利益率が低くなっているようです。仕入れ原価が増え、光熱費が増え、人件費が増えたことから、しかも販売価格は変えられないことから、経営は厳しい環境に置かれていると話してくれました。

介護職場でも同じことが言えます。働く人の賃金を上げたいけれども介護報酬率が引き下げられることや、必要経費が上昇していることから賃金を上げられない経営環境にあるようです。しかも大阪市の介護施設の介護職員さんの賃金は和歌山市内よりも高いそうですから、転職していくケースも珍しくないと聞きました。

健全経営は継続していく必要がありますが、賃金は上げられないので優秀な若い人が去っていくような環境なので、介護施設の経営も決して簡単ではありません。これから先は、今以上に戦力となる人材の雇用を確保していくことが経営課題となります。既に夜間の営業を停止している全国チェーンの飲食店がありますが、夜間に働く人がいないことも原因の一つだと聞きました。

景気が回復していない、そして低賃金という条件であれば、若い人が和歌山市から外に働きに出ることも批判できません。和歌山市に必要なことは働く職場であり、近接する都市と同程度の賃金を確保することです。このように経営課題と雇用の問題に関して話し合いました。

その他
  • 和歌山県民社協会の総会が開催されました。役員の皆さんが集まり議案を審査し出席者の賛成で新年度の活動計画と予算案などが承認されました。
  • 地域開発に関する打ち合わせを行いました。幹線道路の開通に伴い沿線は活気づきますから、道路状況に対応した地域開発について話し合っています。