活動報告・レポート
2014年12月11日(木)
一般質問三日日
一般質問三日日

一般質問三日目の質疑は、津波防災対策、小水力発電所の設置、国の経済対策の和歌山県内への影響、雇用問題などについて行われました。

まず和歌山県の河川は大規模な水力発電の設置は難しいのですが小水力の可能性は調査する意向があり、再生可能エネルギーの中の小水力はエネルギーの地産地消を図るためにも推進したいという答弁がありました。

またアベノミクス効果について、和歌山県内の企業業績や給料の上昇にはつながっていないという現状があります。和歌山県に限らず地方都市は大企業の下請け会社、部材供給会社、運輸などサービス業が多いため、大企業が円安でため込んでいる利益が、地方の中小企業に回ってきていないことがあります。また中小企業は原材料の高騰、エネルギーコストの増加、消費税が8パーセントになったことなどから、給料に回せるだけの利益を上げられていないのです。また大企業からは部材納品に関して、十分な価格転嫁が認めてもらえないことから依然として厳しい状況にあります。従って和歌山県経済の景気回復は遅れているという現状があります。

今後の対策としては、アベノミクスによる円安によって大企業が得た利益を、地方の中小企業に向ける方策、つまり部材製造に必要な原材料やエネルギーコストを、納品の際に価格転嫁を認めてもらえるように大企業に求めることを国に提言していくことが考えられます。アベノミクスの成果を地方に波及させるには、中小企業の利益を上げることによって従業員さんの所得を上昇させることが必要です。そうしなければ地方都市の消費は増加しないため成果は波及しないことになります。和歌山県としての中小企業対策は、国が大企業に対して価格転嫁を認めるような指導を進めることを依頼することにあります。

最後に雇用の問題に関しても議論がありました。和歌山県が企業に対して正規雇用を求めることは必要なことですが、あまりに企業に対して正規雇用を求めると、和歌山県への進出や整備投資が進まないことになります。知事は終身雇用制が好ましいとしながらも、正規雇用を依頼しすぎると企業の投資を減少させる逆効果を懸念しています。

そのため正規雇用を増やすためには、労働の需要がひっ迫する状況を創り出す必要があります。労働力が不足し始めると、長期的に人材確保の安定を求めるので非正規雇用よりも正規雇用を考えることになるからです。今直ぐの正規雇用を強く求めるよりも、景気回復によって企業が労働力を欲する状況を創り出すことが大切です。

一つの側面を捉えすぎると全体が見えなくなるので大局的視点を持って課題に対応することが大切だと思います。経済政策や県政は直面する課題に対応できていないという意見もありますが、隅々まで政策の効果を浸透させるには相当の時間を必要とします。大災害への対応など緊急の課題に対しては迅速な対応が必要ですが、私達の生活や仕事に関することや豊かな暮らしを実現させるための政策は長期的視点を持つことが大切なのです。

このように県議会は今ここにある危機には迅速に対応し、また長期的視点を持って県政の課題を議論しています。皆さんのご理解をお願いいたします。

打ち合わせ

一般質問を明日に控えて、当局と最終の打ち合わせを行いました。昨日、議長に対して質問通告したように今回の一般質問は、中国視察の報告と和歌山県産の果実の輸出、紀の国わかやま国体総合優勝に向けた取り組み、そして空き家対策についての三項目です。特に和歌山県の空き家率は全国でも高い方なので、歯止めを掛けることが必要だと考えています。今以上に和歌山市と和歌山県が連携した取り組みを期待し質問を行う予定です。

知事と関係部長と十分な議論を交わせるように最終原稿を作成しています。明日の一般質問は、午後1時開始予定となっています。

懇親会

お世話になっている建設会社と協力会社の懇親会に参加させていただきました。毎年、この時期に顔を合わせる人も、普段からあっている人もいて楽しい懇親会となりました。以前、和歌山マリーナシティでレジャーボートの運営をしていたKさんが「片桐さんですね」と声を掛けてくれたので驚きました。現在は建設関係の仕事をされています。

「和歌山市の観光のお客さんが少ないので、観光の仕事を続けられませんでした」と話してくれました。

和歌山城内でも観光の仕事のお手伝いをしていたこともあります。ツアーのお客さんの場合、時間が決っているので当初計画していたプランを変更することができないため、現地で関心を持ってくれても参加できないこともあるからです。

今日の再会から、和歌山市の観光を活発にする議論を交わすことができました。観光の仕事が成り立つように応援したいと思います。