本日は父の四十九日を迎えました。月日の過ぎるのは本当に早くて、時が止まった父と時の流れの中にいる僕との間にある時間の壁を感じています。平成26年の11月を感じながら生きている僕と今年の11月がない父との間には思い出が作れていないのが残念です。
生きるとは経験を積み重ねて成長していくことに対して、死は経験を残して生きている人に活用してもらう役割があるのかなと感じています。そう考えると生きることは経験をという財産を増やしていき、後の人に使ってもらうことで生き続けることになるように思います。経験を増やし社会に貢献できる人になることが生きている意味であり、死を迎えた後でも生き続けられることができるように思えます。
少なくとも家族の心の中で生き続けてくれることが本人にとっても家族にとっても幸せなことだと思います。法要のあとお墓の中に入り遺骨は土に戻りました。人の死について向き合うことができた平成26年の10月と11月になりました。時は薬だといいますが、心を癒してくれて現実と向き合う力を回復させてくれます。死の直後にお別れをするのではなくて、49日の時をかけてお別れの瞬間を演出してくれる日本の死の文化を偉大なものだと感じています。思い出に浸りながら、次に向かって旅立つ力を与えてくれるものです。
四十九日は父との時間を過去に確定させて、自分で立って動き出す時間を与えてくれるものでした。これからの時は次に続く人のために経験を重ねて、これからの社会に役立つことを目指すことになります。父と母に感謝しながら幸せな午前と午後を迎えています。
午後4時から議会報告会を行いました。20歳代の若い皆さんに県政の役割を伝えることができました。自分を振り返ってみると、20歳代の時は政治には関心がありませんでしたが仕事の関係で政治と関係することがありました。社会で接点を持った活動をしている限り政治と無関係ではいられません。自分達が知らないところで役立ってくれるのが政治で、全てではありませんが、この国のしくみや和歌山県のあり方を示してくれる存在です。
余程のことがない限り、若い人の意見が社会で取り上げられることは稀です。しかし政治家が近くにいると意見を反映される可能性はあります。それが社会の正義に叶うものであればなお更です。政治には困ったことを全て解決する力はないかも知れませんが、少しでも前進させる力はあるかも知れません。社会を動かすことや社会のあり方を見直すことには長い時間がかかります。長い時間を掛けて作り上げてきた制度は長い時間を掛けて修正していくことが求められるからです。
20歳代の皆さんに関心を持ってもらうためにこれまでの仕事の経験を交えて話を伝えました。今日を契機として、少しでも政治参加してもらえるなら嬉しいことです。
シルバーユニオン笑の会の定例会に参加しました。今回の定例会の参加者は約30名で、今年一年の活動を振り返る機会となりました。私からは友ヶ島について報告させてもらいました。
友ヶ島というと古いイメージを持っている人が多いと思いますが、現在は若い人に人気のあるスポットに変貌を遂げています。和歌山県の観光資源や観光財産を見直すことを目的として今年は友ヶ島ツアーを企画しました。友ヶ島の歴史と自然を現地で学び、ウォーキングの先生にもお手伝いをいただいて友ヶ島ツアーを実施したのですが、参加した皆さんから喜びの声を聞いています。
先月のことですが、参加してくれた一人の方から「友ヶ島ツアーは本当に良かった。今年の思い出の中で一番になのが友ヶ島ツアーです。片桐さんが企画してくれたことに感謝しています」と伝えてもらいました。こんな言葉を聞かせてもらえることは幸せなことです。今年、友ヶ島ツアーを企画して良かったと思いました。和歌山再発見になった企画ですから、シルバーユニオンの会員の皆さんとも、来年も楽しい企画を実行できれば嬉しいことだと思っています。
人生の経験者の私達が会員の会ですから、きっと和歌山市にある楽しいものを見つけることができると思います。外国旅行ではなくて友ヶ島に行ったことが今年一番楽しい思い出だと話してくれた人がいるように、遠くに行くことや有名なところに行くことが幸せなこととは限りません。故郷にあるものを訪ねて、その楽しさを再発見することも幸せなことだと思います。友ヶ島には何度でも行くことができますし、故郷の自慢として伝えることができます。和歌山県民が東京スカイツリーに行ったとしても、スカイツリーを自分達の自慢にすることはできません。やはり和歌山県民として自慢できるものは地元のものになります。そんな自慢できる和歌山県を作り上げたいと思っています。