平成26年春に体調を崩し、闘病生活を続けながら、病気に打ち勝とうと気力で仕事をしているのがSさんです。夏場に姿を見かけることがなかったので「どうしたのかな」と思っていたのですが、春から癌と闘っていることを伝えてくれました。明らかに痩せていたのですが気力は失われていません。医師からは「気力があるので強いめの抗がん治療を続けられます。もう少しで良くなります」と言われるほどに回復しています。
無理をしない程度に仕事ができるようになっているので少しだけ安心しました。気力が満ちていると病気はそこに存在することができません。気力で病を克服して欲しいと願っています。
そして今年使っている手帳を見せてくれました。手帳には発病してから気力を萎えさせないために「健康、感謝、円満」と書かれていました。Sさんは毎日手帳を開いてこの言葉を確認しています。
癌に打ち勝って、気力溢れる仕事をしてくれることを期待しています。
明日は父の四十九日となりました。そこでお供えするための御餅を依頼していたのですが、明日、お供えするためにお店で受け取りました。和菓子屋のTさんのお店を訪問したところ、ご主人のTさんが笑顔でお店の奥から出てきてくれました。「お久しぶりです」と微笑みながら御餅を出してくれました。御餅の切り方や意味などを教えてもらって参考になりました。
このお店では和菓子や御餅を手作りで作っていますが、いつも心の入った製品を届けてくれます。四十九日を前に心ある御餅を作っていただいたことに感謝しています。仕事は携わる人の心によって影響を受けるものだと思います。
夕方からは新古裕子さんが和歌山県経営者協会から贈られる「きらり輝く女性ビジネス大賞」受賞に際しての記念祝賀会が開催されました。午後6時30分からの祝賀会はお祝いの心で満ちてたいへんな盛り上がりを見せてくれました。そして冒頭、挨拶の時間をいただきました。その主旨は次の通りです。
こんばんは。新古さん、栄えある賞を受けたこと心からお喜び申し上げます。皆さんは新古さんのことをご存知だと思いますが私が知っている彼女のことを紹介させていただきます。私が新古さんと出会ったのは、2010年のスターフードプロジェクトを計画していた時です。このスターフードプロジェクトはミシュランの星を持つスターシェフを和歌山市に呼んで来て、和歌山県の食材を活かした一流のシェフの料理を和歌山県から全国に発信しようとするプロジェクトでした。当時の印象は今と変わらず、元気が良くて行動的だというものでした。
このスターフードプロジェクトは実行委員会を作り、本番までの1年近く一緒に企画を行いました。このプロジェクトにはベルギーのスターシェフも来日してくれました。ミシュランの星をいただいているシェフがスターシェフと呼ばれますが、その時のベルギーのシェフの星を積み重ねると5つ星になったと思います。
5つのスターを持ったシェフが和歌山市に来てくれて、しかも和歌山県の食材を使ってメニューを創作してくれました。合計5つの星を持ったシェフの料理をいただける経験はそれほど多くあるものではありません。どれだけの価値があるイベントだったかは皆さんにも分かっていただけると思います。
ところで最初はフランスではなく何故ベルギーのシェフなのですかと思って新古さんに聞いたのですが、ヨーロッパの料理で一番おいしいのはベルギーですよと教えてもらいました。またチョコレートは日本ではなくてベルギーのチョコレートが世界一だと教えてくれたのも新古さんでした。ここで分かったことは、食に関する知識があると料理がおいしくいただけるということです。食材やシェフのことを知らないで料理を食べるよりも、知識を得て食する方がおいしいと知りました。知識をもってそれを前提に味を堪能することが食だと思います。その時、和歌山県の食材を高めてくれた新古さんに感謝しました。
和歌山マリーナシティで開催したこのスターフードプロジェクトは、その後大阪市内でも実行されるなど食を楽しむ企画を続けてくれているなど、彼女は素晴らしい企画力と実行力を有しています。
今回の受賞はそんな新古さんの企画力と行動力が評価されたものだと嬉しく思っていますし、これからも輝き続けてくれることだと思います。新古さん、おめでとうございます。
約2時間30分の祝賀会は、フードアナリストである新古さんがプロデュースした料理が提供されました。集まった皆さんが幸せな気持ちになったのは言うまでもありません。幸せな時間をいただいたことに感謝しています。