活動報告・レポート
2014年11月26日(木)
家庭
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2010年の日本の人口は約1億2,000万人でしたが、今後の予想では減少が続き、2060年には8,600万人になるとされています。これは人口問題研究所による「日本の将来推計人口」の調査結果に基づく数字です。また合計特殊出生率は、1970年に2.16あったものが、2004年には1.26人まで減少し、直近の2012年では1.43人となっています。少し増加していますが、人口が減少しないためには合計特殊出生率が2.07人とされているので、現状のままでは日本の将来人口は減少することになります。

日本の少子化の原因を探ると意外なデータがあることを知らせてもらいました。既婚夫婦の子どもの数は最近の40年間は余り変化がないという事実です。1977年に2.19人だったのに対して、2010年は1.96人となっています。確かに出生率は減少していますが、大きく減少しているものではありません。この数字は、「夫婦が生涯にもうける子どもの平均数」で、定義は「結婚から15年〜19年たつ初婚同士の夫婦の最終的な出生子ども数」となっています。つまり結婚している夫婦の間に生まれた子どもの数は多少減少しているものの、大幅に減少しているものではなく、最近の傾向として若い人が結婚しないことが問題なのです。

2010年の国勢調査から日本の生涯未婚率を示してもらいました。それによると2010年の未婚率は男性が16.7パーセント、女性で11.9パーセントになっています。1950年のこの数字は、男性が1.5パーセントで女性が1.4パーセントだったのと比較すると未婚率は大幅に増加していることが分かります。特に1990年代から男女とも未婚率が増加し始めているのです。1990年代は女性の社会進出が顕著になった時代であり、この時代以降、女性が社会で活躍する環境が整っていることは歓迎すべきことです。しかし少子化の問題が発生し始めているのも事実です。とても難しい問題だと思いますが、少子化対策は仕事と家庭の両立を図ることが大切だと感じられる数字です。

2013年に内閣府が調査したデータによると「若い世代で未婚・晩婚が増えている理由」のアンケート調査結果があります。これによると「独身の自由さや気楽さを失いたくないから」が51.9パーセント、「経済的な余裕がないから」が47.4パーセント、「必要性を感じないから」が41.9パーセントとなっています。最近の風潮を考えると、なるほどと思う数字です。

このふたつの数字から、結婚した夫婦の子ども出生率は大きな減少はしていないのですが、結婚をしない男女が増えていることが出生率を低下させている原因だと思えるのです。

更に推測できることは、未婚と晩婚の理由から、家庭よりも個人の自由を優先させる考え方の若い人が増えているということです。家庭よりも社会参画に価値を持ち、自由で縛られない生き方を選択しているように思います。このことは批判することではありません。時代の変化と共に若い人たちの価値観が大きく変化していることに注目して、少子化対策を検討する必要性を感じます。社会参画による自己実現と個を尊重する生き方は大事にすべきですが、今の素晴らしい社会を継続させるためには、将来日本の社会を支えてくれる子どもを生み育てることも大切なことだと気付いてもらう必要があります。

社会で働くことに価値があり家庭を守ることは価値がないという価値観ではなく、どちらも大切なものだと気付かせることも必要だと思います。時代は動くものですから昔と同じ価値観を強制することはできませんが、国力や地方の衰退が始まっていることに対して、他人事だと思うことは正しいことだと思いません。家庭教育の大切さを今一度考え、働くことで達成感という幸せを感じるのと同じように、子どもと共に自分の人生が幸せになることを感じられるような環境作りを求めたいと考えています。

その他
  • バイオマス発電に関する構想を話し合ったこと。和歌山県は森林資源が豊富ですが、比較的大型のバイオマス発電に取り組むには燃料が不足しています。他府県の導入の実績を鑑みながら県内で対応できないかどうか検討しています。
  • 午後7時からはミニ集会に参加しました。知人の参加があり意見交換を図れる時間となりました。12月頃の懇親会や集会のこれからの活動の日程調整を図るなど、有意義なミニ集会となりました。応援してくれている皆さんに感謝しています。
  • ゴミの収集場所に関する協議を行いました。歩道にごみ収集場所が設定されている地域に関して、通学路や点字ブロックへの対応など協議しました。早期に対応したいと考えています。