活動報告・レポート
2014年11月17日(月)
和歌山県内を回って感じたこと

午前5時30分に起床、橋本市まで向かいました。橋本市内の会社の午前8時からの朝礼に参加するためです。会社の朝礼で議会報告の時間を設けてくれているので、そこに参加しました。和歌山県議会の活動は和歌山県全体に関係することですから、最近の状況を説明することにしました。

また朝礼前に到着したので責任者の方と懇談したところ、「橋本市周辺だけではなく和歌山県内の仕事量が減少しているので、仕事を取りに県外に出て行っている」ことを聞かせてもらいました。

県外での業務請負体制をとり、一つの班が現地に常駐しています。一斑は兵庫県に駐在して仕事をしているのですが、仕事内容は同じでも和歌山県内の作業手順と兵庫県での作業手順が違うので、普段と同じようにはいかないそうです。特に安全文化が違うため、始業点検や安全確認などで戸惑うことがあり、普段と違うリズムで作業することになっています。現場作業で最も重要なことは安全確保ですから、県外事業者と合同作業を行う場合、先方に呼吸を合わせる必要があります。手順が違うと意外と合わせることが困難だそうです。慣れない環境と場所で、手順の違う作業を行うことで気疲れもあり、できることなら和歌山県内で事業規模に見合った仕事を確保したいと話してくれました。

和歌山県内ではこの業界の仕事の絶対量が少なくなくなっているので、和歌山県行政には仕事量を増やすことを期待することになります。それは単に公共事業を増やすのではなく景気浮揚対策を取ることで、民間企業の投資を促進してほしいということです。仕事を増やすことで雇用が守られますし、県外に出て行く必要もなくなります。県に事業所を持つ事業者が県内で十分な仕事量を確保できなければ、事業所の縮小や来年度以降の地元雇用が減少することに直結します。先ず仕事があることが事業所存続の条件ですから、県政としてミクロの視点で必要な施策を把握し、民間事業者が必要とする施策を実行したいものです。

これらの意見を受けて、朝礼では地域経済活性化のための取り組みや、県外に行かなくても県内で仕事を増やすことに取り組むことを話しました。雇用を守ることは地域力を維持することであり、経営者と従業員さんの生活を守ることになります。まず仕事があることが県政で取り組むべきことです。地域での雇用と仕事が確保できる和歌山県になるための取り組みを提言することを説明しました。

引き続いて夕方まで数箇所の事業所を訪問し、それぞれの職場で議会報告をさせていただきました。直接説明することや対話をすることで分かり合えることがあります。和歌山県内での雇用が縮小していくことや、市場の縮小に伴い職場が守られなくなるのではなかという不安などを感じ取ることができました。この先も住み慣れた地域で仕事をすることを望んでいるのは和歌山県に愛着を持っているからです。

現在の雇用が守られなければ、地元に仕事がないことを意味していますから、仕事を求めて県外に出て行くことになります。現役世代が地元を離れると、更に人口、それも現役世代の人口が減少するという循環に陥ります。これでは地域の活力は保つことができませんから、今の仕事と職場を守ることが県政に課せられた課題であると強く認識できました。

今のラインが最低線であり、ここから上昇させることが県政の使命だと感じています。このことは和歌山県紀南地域でも感じたことで、仕事が減少していることが活性化を阻害しているものであり、地元商店街の賑わいを失わせている原因だと思います。先週から和歌山県内を回り議会報告と意見交換を行った結果、和歌山県は抱えている人口に見合うだけの仕事がなくなりつつある。それが低迷の原因だと感じることができました。打開策はここから見つけることになります。