活動報告・レポート
2014年10月24日(金)
和歌山市の観光
和歌山市の観光

和歌山市の観光について意見交換を行いました。観光の現場を知っている人と話をすると現状が良く分かります。最近、和歌山城の観光客が増えていることを実感していると話してくれました。増えているのは台湾と中国からの観光客で、所謂、インバウンド観光客が増加しているようです。「和歌山城に来るお客さんは全てと言って良いほど外国人ですよ」と話してくれました。

日本人観光客は少ないことは残念ですが、インバウンドの観光客は、関西に来る時は大阪や京都に向かうことが多いのですが、和歌山市にも多数来てくれているようです。

その観光コースは関西空港から和歌山市に入り、和歌山城と和歌山マリーナシティを巡ります。和歌山市内に宿泊して、翌日はJR和歌山駅から和歌山電鉄貴志川線に乗車して貴志川駅に行き、たま駅長に会うことを目的にしています。帰路は貴志駅から伊太祁曽駅まで乗車してそこからバスに乗り込みます。その後は白浜町に行くか、大阪市内に向かうかのコースになっているようです。

確かに和歌山城の周辺では外国人観光客を見かけるようになりました。ただ日本人観光客は少ないように感じていましたが、実態はその通りでした。和歌山県ではデスティネーションキャンペーンを実施中ですが、現在のところ、他府県から観光客が来てくれている実感はないようです。キャンペーンの後半戦に期待しています。

また観光客の集計や統計に関しては、これまでは観光客の人数の報告をしていただけでしたが、今は数字の分析を行い評価した上、今後の見通しについても報告事項になっていると聞きました。統計などの全体の数字だけでは見えてこないことがあります。例えば和歌山城への観光客は増加していると数字で示せたとしても、それで喜んで良いかどうかは分かりません。分析してみると、外国人が増加しているけれど他府県からの観光客は少ないとすれば、国内向けの対策が不足していることになります。分析を行うことで対策を検討し打つことができますから、年度末に向かって対策を打っていない地域などに観光キャンペーンや旅行会社への対応をすることができます。

統計の数字だけを見ても分からないことが現場に行くことで現場データを集められるので、数字の持つ意味を感じることができます。数字と現場の意見を合わせて考えることで、次の対策につながるのです。

このように和歌山城と貴志川線に来ている観光客が多いことが分かれば、それに応じた対策を考えることができます。和歌山バスと貴志川線を組み合わせた乗車チケットを発券することで利用者の利便性が高まり、観光客が母国に帰ってから便利でお得な観光ができると評価を得ることができます。口コミが拡大すれば、もっと和歌山市へのインバウンドの観光客が増加することにつながります。

事実、台湾などから貴志川線のたま駅長に会いに来るのは、その国でたま駅長を紹介するテレビ番組や紹介の本があるからです。一度来てくれた人にもう一度来てもらうことや、口コミが広がって新たな層の開拓が期待できます。観光地として行ってみたい所に来てもらい易いしくみを作ることが集客増につながる対策です。

研修会

団体の代表者から話を聞く機会がありました。「団体として研修会を行っていますが、好評な研修と不評な研修があります」というものです。好評な研修会は楽しく交流できる企画であることです。研修の中身も大事ですが、講師とのふれあいや遊びの部分が重要な要素です。楽しい雰囲気を作り出してくれる講師とは研修を通じて信頼関係ができていきます。逆に不評な研修会は、無駄なく計画通りに進め、知識を詰め込む形式です。これでは参加者は楽しみませんから、参加者のことを考えていないことになります。二度と参加したくないという評価を下されることになります。

一度の研修で必要な知識が身につくことはありませんから、次回も参加したいと思ってもらえる工夫が必要となります。そんな雰囲気を感じてもらえる研修会が良い研修会だと思います。