活動報告・レポート
2014年10月22日(水)
リーマンショック以降
リーマンショック以降

とても頑張っている経営者と懇談する時間をいただきました。昨日の「明日行きますから」という社長との約束を果すため会社を訪問したところ、社長が待っていてくれました。 最初は和歌山県の産品を活かしたビジネスの話をしていたのですが、ある会話をきっかけとして、社長から経営に関する相談をいただきました。社長は20歳代からこれまでの会社経営のことを振り返ってくれたので、これまでの活動の苦労や頑張ってきた内心を感じ取ることができました。一見、華やかに映る業界の会社経営ですが、経営者は決断の連続であり、しかも経営判断を誤ると従業員さんとその家族の生活ができなくなりますから大変な思いをされていることを知りました。

社長の思いから感じたことは、経営と雇用の確保は一体のものであり、売上増加と雇用の確保は経営の両輪だということです。

社長と話を交わしたところ、現代社会の経営の厳しさの分岐点はリーマンショックだと分かりました。リーマンショックの前後では人々の価値観が違ってしまっているようです。特に若い人達の価値観がこれまでと全く変わり、必要以上のお金を使わなくなっていることです。人がお金を使うことで地域社会は動いていますから、その行動が停滞していると地域経済は低迷することになります。バブル崩壊後でも堅実な経営で右肩上がりの成長を続けていたこの会社ですが、リーマンショック以降は売り上げが落ち込み続けているようです。ただ経営努力を続けた結果、昨年度と本年度上期の決算は同程度を保っていることを話してくれました。 経営者にとって会社を維持発展させるためには売り上げを伸ばす必要があります。売り上げ高を伸ばす方法はふたつです。

ひとつは経費削減によって会社の支出を減らすこと。もうひとつは攻めの営業活動をすることです。但し、市場規模が限られている地方都市にいながら攻めの経営は難しいことから、インターネットでの予約を受け付けて売上増加を図っています。

経費削減に関しては可能な限りの対策は終えているので、ここから先の経費削減はかなり困難だという状況です。

また売上増加を図るための方策として、和歌山市の市場規模では売り上げを増やすことは厳しいため、全国レベルで販売する方法を取らざるを得ない状況です。幸いこの会社ではお客さんへのおもてなしの気持ちを持って対応しているので、インターネットサイトの評価は高評価を維持しています。

経営者の務めとは会社を存続させることに尽きます。社会から受け入れられている会社を存続させることが和歌山県にとって必要なことです。雇用の確保が地域社会にとって必要なことであり、働く場所の確保を求めたいと考えています。

また経営に関して金融機関の役員と話し合いました。資金繰りが厳しければ金融を潤滑にするための方策は限られています。金利を下げる代わりに月々の返済額を上乗せする方法。金利を下げるのは設備投資に資金を回すためであり、この場合の返済は容易になります。金利を下げることは金利の差額分を設備投資に振り向けられるなど資金にゆとりが生じるので、新規貸付と同じよう効果があるわけです。

ときわコーラス
ときわコーラス

今年も秋のコンサートの季節が巡ってきました。ときわコーラスの皆さんによるコンサートがありました。歌声を聴くと一年に一度の発表会のために一年を掛けて納得のいくまで練習を重ねてきたことが分かります。

第四回目の今回のコンサートのテーマは「お国巡り」です。参考までに第一回目は「伝えたい日本の唱歌」、第二回目は「北原白秋」、第三回目は「花」でした。テーマを持って、それを目指して一年間、練習を続けています。日本の歌から始まり歌で各国を巡ります。歌の中から国際社会の中の日本を感じることができるものでした。

冒頭、挨拶の機会をいただきました。

こんにちは。今年も参加させていただいています。今から始まるコンサートを前にして昨年のことを思い出します。昨年は「花は咲く」をコーラスで一度、会場全体で一度、合計二度、この歌を歌いました。とてもよい歌だなぁと感動したのですが、この歌は東日本大震災の追悼のための歌であることを後で知りました。この時感じたことですが、歌は楽しむことを目的としているものではなく、心の景色を見るためのものでもあるということです。そして時には元気付けられ、勇気付けられ、力を与えてくれるものなのです。歌があるから立ち直れることもあり、崩れそうになる心を支えてくれることもあるのです。そして励ましてくれたり、喜びを感じさせてくれるのです。それが歌の力でありコンサートを聴くことなのです。今回のテーマも私達に何かを訴えかけてくれるものだと思っています。歌は心で景色を見せてくれものですが、その時の心のあり方によって歌のメッセージ性は違ってきます。今日のコンサートを通じて自分で心の景色を見ることができたら素晴らしいことだと思います。

最後まで一緒にときわコーラスの皆さんのコンサートを楽しみたいと思います。きっと今年挑戦する歌もあると思いますが、その気持ちを受け取りたいと思います。本日の開催を心からお祝いいたします。ありがとうございます。

その他
  • 和歌山市内における都市計画に関する要望に来てくれました。これらの具体的な計画から和歌山市内の中心市街地の変化は感じ取ることができます。
  • 津波から逃げ切る方策について説明を受けました。県では独自の被害想定の解析によって津波が襲ってきたときにどう対応すべきかを検討しようとしています。