商社に勤務していたNさん。地元和歌山市に戻ってきて欲しいと強い希望を受けたことから退職して和歌山市に戻っています。信頼が厚く地域活動をしている方ですが、本日の訪問を歓迎してくれました。これまでたくさんの人に会った経験から、ふたつの教えをいただきました。
ひとつは、バランス感覚を大事にすることです。偏りすぎると立っていられないので倒れてしまいます。仕事もバランス、人もバランス、政治もバランスだと話してくれました。
中心点を持ち、そこから外れていくと危険なのでバランスを取れる能力が必要だということです。社会の流れや大多数を占めるような意見に対して、ジャッジできるバランス感覚を持つことが自分を確立することです。
ふたつ目は、意見を言ってくれる人がいることです。若い時代は指導してくれる人や意見を言ってくれる人が周囲にいますが、年齢と共に意見を言ってくれる人は少なくなります。意見を言われないのは自分が成長していることもありますが、若い人から年上の人に対して意見は言い難いからです。だから誰にも意見を言われないようになってしまうと危険信号です。自分の行動が全て正しいと勘違いをしてしまうからです。常に意見を言ってくれる人が周囲にいることで自分が正しい道を歩き、自分の考えを軌道修正できることになります。
意見を言ってくれる人が少なくなったと感じたら、謙虚さが失われているか、親しみをなくしているかなどの原因があります。良くあるのが、意見を言う人を遠ざけてしまう権限者です。会社や組織で見られる光景ですが、意見を言ってくれる人を遠ざけてしまうと暴君への道がスタートします。意見を言ってもらえる謙虚さと聞く姿勢を持つことが、人として成長できる条件です。
有機農業で生産された野菜や果物を使って調理している飲食店があります。お昼に訪ねてランチを食したところ、新鮮で野菜の味があり、とてもおいしいのです。お客さんに食べ物を提供しているのだから、常に食材には気を配っています。生産している農場に行って野菜を確かめたり、食べ頃の食材を仕入れたりとお客さんに味わってもらうこと、安心して食べてもらうことを目指しています。
野菜には食べ頃があり、おいしいとされる収穫時期に仕入れています。そのため食材の数量が限られてくるので、同じメニューをたくさん作れないのです。最高の状態で食べていただきたいと思う気持ちが滲んでいます。オーナーの気持ちがスタッフに伝わっているので、いつもお店は満員です。食材がそれですから健康と美容に良いので女性客が多いのですが、最近は男性客も増えているようです。お客さんの好みに合うように新メニューの開発も続けていて、毎月のランチを楽しみに来店しているお客さんが多いことを知っています。一ヶ月に一度ランチを食べに来るという二人の話では、「ランチがとても楽しみなので、毎月その日を心待ちにしています」と笑顔で答えてくれました。今日も笑顔でおいしいランチを食していました。
お客さんに笑顔を届けていること、生産者との信頼関係を構築していることなど、飲食店経営者の誇りが感じられました。
Yさんはとても優しくて親切な方です。心からのおもてなしで自宅に迎えてくれました。おもてなしの気持ちの原点は心からの感謝の気持ちだと思います。お客さんを心から歓迎している姿勢が、おもてなしの姿勢になっているのです。日本茶、座布団、会話など全てにおもてなしの気持ちが詰め込まれていました。
感謝の気持ちを感じる人は全て見えないものに感謝をしているように思います。人の心に感謝、神様に感謝、モノに感謝、生かされていることに感謝など、どんな相手にも、どんな行動に対しても、見えないものを敬う気持ちがあるのです。だから言葉や態度に感謝の気持ちを込めているので、自然とおもてなしができているのです。
部屋の中央には鏡が置かれていました。常に自分の表情を確認していることと、相手に言う言葉は自分に対しての言葉だと理解するためです。鏡は自分を見せてくれますし、自分の言葉を反射させてくれるものです。ここで見るものが自分の心だと思います。
約40軒の皆さんのご自宅を訪問させていただきました。迎えてくれた皆さんに感謝しています。
Kさんからは、「片桐さんは毎回本当にきっちりとしていますね。応援しています」などの意見をいただきました。
Aさんの趣味は走ることです。1kmのタイムは4分なのでシニアの部に出場しているメンバーの中ではとても速いのです。昨年の和歌浦ベイマラソンwithジャズでは6位に入るまであと少しの位置でした。今年の同大会では6位入賞を目指して練習を続けています。
Bさんからは、「直接話をすると人柄は良く分かります。議員は偉そうな人が多いと思っていますが、そうならないように期待しています」と話してくれました。