平成26年6月県議会定例会も今日と明日の二日間となりました。明日の採決を控えて議案と意見書の最終確認を行っています。会派会議によって委員会の決定事項の報告や意見書への賛否などを確認していきました。また議会では人事案件の追加提案があり、明日の最終日に投票で採決する予定です。
まだ議長室で、7月に開催予定の三重県、奈良県そして和歌山県の三県議員会議で話題提供する予定の、和歌山県における外国人観光客の受け入れ環境整備の取り組みについての打ち合わせを行いました。和歌山県では外国人観光客の誘致活動に力を入れていますが、その観光施策を確認しました。
平成25年に日本に訪れた外国人観光客は、初めて1,000万人を超えました。観光客の多い順番に、韓国、台湾、中国、そして香港と続きます。同年の和歌山県の観光における宿泊者数は、約447万人となっていて、その内外国人宿泊者数は、約18万人となっています。国別の宿泊者は和歌山県では、香港が一位、台湾が二位、中国、韓国と続きます。香港からの宿泊者比率が一位なのは和歌山県だけなので、この部分が外国人観光誘客の特徴となっています。東アジアでの観光施策、旅行エージェント対策を実行していますが、それらの効果が表れていると考えています。
そして和歌山県では外国人向けの観光施策を講じています。
一つ目は、観光案内表示の外国語表記を推進していることです。和歌山県版の外国語表記ガイドラインを策定し、理解してもらえる表記を心掛けています。観光地での禁止や注意事項、名称や案内、誘導と位置を示すものに関しては英語の併記を行うことを基本としています。訪問してくれる外国人の動向に応じて、中国語や韓国語などの言語も表記するようにしています。
二つ目は、高野・熊野特区通訳案内士(和歌山県版通訳ガイド)の育成を行っていることです。世界遺産エリアの案内を高野・熊野特区通訳案内士が行っています。平成24年度は59名が登録、平成25年度は20名が登録して案内をしてくれています。この特区通訳士になるためには資格が必要です。TOEIC750点以上、または英検2級以上の合格者が資格要件です。そこに英会話研修、コミュニケーションとホスピタリティ、地理と歴史などの研修と現地実習と救命講習を行った後に試験を実施して合格者を決定しています。難関ですが、現在79名の有資格者が活動をしてくれています。
三つ目はWi-Fi環境を向上させていることです。外国人観光客で要望の高いものは通信環境の整備です。外国人旅行客が旅行中に困ったことの一位は公衆無線のLAN環境が整っていないことなので、観光地でのWi-Fi環境を整えることが必要です。和歌山フリーWi-Fiネットワークを実現させるよう、観光関係者に対してアクセスポイント設置を呼び掛けています。
以上のような外国人観光客に向けた施策を実行しています。
私からは和歌山県はWi-Fi環境の整備を行っていますが、相対的な設置率ではないと思うので、三重県や奈良県に対して自信を持って訴えることができるかどうかの確認と、観光地のトイレ整備は全国に誇れる観光施策ですから、この点を訴えることでアピール力が増すことの提言を行いました。これらの提言を加味して三県議員会議に臨みたいと考えています。
和歌山城に赴き、現地確認をした後に枯れ木対策を行いました。桜と松、もみじの木に対してニードル技術を活用した施術を行いました。平成25年の7月に、一部の松の木と桜の木に施術しましたが、元気を取り戻している木があり、今回、更に施術対象を拡大しました。効果を感じられるのは来春になると思いますが、来年の花見の季節には今年以上のきれいな桜が咲くことを期待しています。
合わせて、平成25年にお城の中にある庭園の池の水を浄化するための施行も行っていますが、施行した池の水は透き通っているのに対して、施行していない池の水は澱んでいることが明確に区別できる状況にあります。もっと池に水の流れを作ることができれば、更に水は浄化されていくことになります。国体の時は和歌山城をたくさんのお客さんが訪れてくれると思いますから、見てもらってきれいだと思える環境を整えたいと考えています。
また樹木はニードル農法を施すことによって成長と元気を回復することから、温室効果ガスの削減につながります。街路樹にニードル農法を施術することで街中でも地球環境問題に対応している街となりますから、環境都市として訴える力になると考えています。
現地を確認し施行することで、環境都市のあり方が見えてくるものがあります。