平成26年6月県議会定例会が始まりました。今日から6月27日までの会期で、補正予算や条例改正案などを審議することになります。また常任委員会や予算特別委員会の変更もあり、新年度ではありませんが心が新たになります。県政の一翼を担っているという気持ちを持って議会に臨めることは嬉しいことです。
さて県議会の冒頭に、仁坂知事から故人となった元和歌山県知事西口勇氏の追悼の言葉がありました。
私は、西口元知事の時に和歌山県に出向した経験があり、初めて知事と言葉を交わしたのはこの時です。知事室に入る時の緊張感や知事挨拶文を修正してくれたことを思い出します。西口元知事は、式典における自分の挨拶文は全て自分で確認する方でした。南紀熊野体験博の広報出展部にいた私は、式典などにおける知事の挨拶文を作成することが多く、知事決裁をもらうために知事室にも時々入りました。課長、局長、部長などを経て知事まで決裁してもらうのですが、赤ペンで修正されることがありました。大幅な修正はなかったのですが、丁寧な言葉遣いになるように修正された記憶があります。
知事の挨拶文の決裁をもらった後は、挨拶用の様式に印刷して封をして知事室の秘書に渡します。式典や卒業式などで挨拶する方が読む形式のものです。知事の挨拶文の原稿を作成する仕事は勉強になりました。トップの挨拶文を書ける機会はそれほど多くありません。どんな思いを込めて挨拶するのかをイメージして知事の立場で書くことが勉強になりました。
挨拶は和歌山県にとっての博覧会の意義や感謝の気持ちを表すことは勿論のこと、その式典固有のエピソードを挿入する必要があります。そうしないと抽象的で、聞いている途中に飽きられる挨拶になるからです。
知事の立場での挨拶原稿の作成は、後になって、そして今も役立っていますから貴重な機会だったことを思い出しながら聞いていました。
また仁坂知事は、西口元知事の功績として真っ先に南紀熊野体験博を挙げてくれたことは嬉しいことです。西口元知事の先見性と先進性、そして故郷和歌山県に熊野古道があるということを全国に発信し、後の世界文化遺産登録へと結びついたことを実績として伝えてくれました。また博覧会のテーマであった「癒し」が1999年の流行語大賞に選ばれたことにも触れてくれたことは、博覧会に携わった一人として誇りに思えるものでした。
今から16年も前の、和歌山県の大自然と熊野古道を全国に発信したイベントのことを思い出しました。限られた時間と博覧会の成功が課せられた絶対条件であったことからプレッシャーはありましたが、他では経験できないような楽しい仕事であり、その後につながる幸せな体験をさせてもらいました。博覧会が終了した時の来場者数は300万人を超え、博覧会が成功したことになった時の安堵感も思い出します。
和歌山県の仕事なのにポロシャツとジーンズで仕事ができた楽しい経験でした。当時の知事や県議会議長と直接話ができる貴重な経験でもあり、そのような立場の人とでも緊張しないで語り合えることは後々に続く自信になりました。
知事の追悼の挨拶の時にこのような思い出が駆け抜けました。
さて6月議会においては、平成27年度の「高野山開創1200年」や「紀の国わかやま国体と紀の国わかやま大会」につなげるため、和歌山県の観光として大切な一年になることが確認されました。また平成28年のNHK大河ドラマが「真田丸」に決定していることから、和歌山県の観光にとって上り調子に向かう最初の年になります。おもてなしの実力と機運を高めたいと考えています。
また医療の分野では、県立医科大学付属病院に東棟が完成し、質の高いがん診療と地域医療の支援体制を強化することが可能となりました。今後とも、がん治療と地域医療の向上を柱とした医療の課題に挑戦していくことになります。
- 企業立地に付いて意見交換を行いました。和歌山県にとって最も大きな課題である企業誘致活動にも力を入れています。
- 再生可能エネルギーの進捗状況について話し合いました。全量買い取り単価が下がっていますが、規模が大きな場所があれば事業化を目指している事業者がいます。再生可能エネルギーへの期待があることを確認できました。
- 東北の被災地支援について出来ることを話し合いました。防災のための支援や企業進出のお手伝いなど話し合いました。