会社経営陣から、困難に直面している場面から立ち直らせる気持ちを聞かせてもらいました。負け組みにならないことを目指すのではなくて、勝ち抜くことを目指しているという言葉で表現してくれました。負けないことは守りを重視する印象がありますが、勝ち抜くには攻めの姿勢が必要です。平成26年度は果敢に攻めていくことを目指し、これまでとの違いを明確にしてくれました。
人は困難に直面すると元気を失いますし、そこから歩き出すことを躊躇います。しかし立ち竦んでいても困難は去ってくれません。困難には立ち向かう以外に乗り越える方法はありません。困難を避けて通ることを選択するのではなく乗り越えることを選択することで、進むべき道は違ってきます。歩く道が違うと見える光景も変わりますから気持ちも変わります。沈んだ気持ちに別れを告げるためには、違う道を歩くという選択も必要です。
経営陣の役割は困難に立ち向かうための道を示すことです。気持ちが変わると姿勢も行動も違うものになります。
いまは第一線を引いているかつての経営者と懇談する時間をいただきました。先週に会う約束をしていたので訪問したものです。とても歓迎してくれて「死ぬまで片桐さんを応援しています」と話してくれました。
そしてこれまでの人生の歩みを聞かせてくれたのです。きっと自分の人生から勝ち抜くためのヒントを与えようとしてくれたと思います。
- 経営は腹を据えることが始まりです。どんな場面に遭遇してもおどおどしないこと、不安に思わないこと、それが大事なことです。経営者が不安な気持ちになるとついてくる人も不安になります。そして経営者がうろたえると、従業員さんもうろたえることになります。腹を据える覚悟が、会社経営も人生も決定してくれます。
- 子どもが悪いことをしても心は悪に染まっていないので神様は見逃してくれますが、大人が悪いことをすると見逃してくれません。その悪の大きさに応じた報いを与えてくれます。悪い心を持たないでいれば神様は守ってくれます。
- 人生で大切なことはお蔭様という気持ちです。お蔭様という気持ちを持つことで周囲の人が助けてくれます。自分ひとりの力で勝ち抜けるほど人生は甘くありません。常にお蔭様の言葉を相手に伝えたいものです。
- 人は名をあげなければなりません。この後に続く人のためにも名をあげる必要があります。名をあげていない人の言うことを人は聞いてくれないからです。生きている限りは社会で名をあげて、自分なりの人生訓を語ることが人生です。人は自分の生き方を言葉で伝えることが必要です。
- 人とご縁が薄くなると仕事も上手く行きません。仕事は人様にさせてもらっているからです。ご縁を大事にするためには人に来てもらえる職場作りが大切で、個人情報を前面に出し過ぎて人を遠ざけている会社がありますが、それでは繁栄は約束されません。人に来てもらえる環境を作ることが経営者の務めです。人に来てもらって話を聴くことで情報が得られます。
- 心が卑しいと人も神様も願いは聞いてくれません。見えないものが社会を動かす大事なものになります。素直な人と卑しい人のどちらが社会から歓迎されるかを知っているなら、卑しい人になるべきではありません。素直に相手の話を聞ける姿勢を持ちたいものです。
和歌山県内の田舎から和歌山市に出てきて、一代でいまの立場を築いた経営者の生き方を教えてもらいました。ご縁を大切にすること。お蔭様の気持ちを持つことが大事なことなのです。
夕方から経営講演会に参加しました。石川県金沢市から講師が来てくれて人生に役立つ話を聞かせてくれました。参加して聞いた話は役立つことばかりでした。参加するという選択をしたことで得られるものがありました。
- 成果を得ようとすれば、戦略を立ててから行動するよりもまずは動くべきです。動くことで環境が変わりますから、そこから勝機が見つけられます。動くことなく戦略を立てていても現実は戦略通りに行かないものです。戦略ばかりを立てていると勝機を逃がすことになります。
- 学ぶ姿勢から動く姿勢に変化させることで周囲は変化します。学んで動くことで自分も仕事の成果も変えることができるのです。
- 才は徳に及ばずという言葉があります。才能がある人であっても徳のある人には及ばないということです。人は徳の高い人に近づくのです。タクシードライバーの事例を用いて話をしてくれました。二人のタクシードライバーがいます。タクシーに乗る目的は、Aドライバーは自分の生活のために乗車していると答え、Bドライバーはこの町が好きなのでお客さんにこの町の良いところを案内したいという答えでした。どちらのドライバーのタクシーに乗車したいと思うかは明らかです。そして乗車する人は、二人のドライバーと話をしなくても、そのタクシーの雰囲気で性質を見抜くのです。見えないものでも空気は伝わります。人の性質はその人を取り巻く空気で分かるものです。どちらのタクシーが成果をあげているのかは明白です。
- お墓参りをする時は、墓石を磨くことが大切です。お風呂で父親や母親の背中を流すように、墓石もきれいに磨いて洗って欲しいのです。お墓は父親や母親のように思えますし、その親を思う気持ちが人として大事なものです。見えないものが自分を支えてくれているのです。
- ユニバーサルトラベルのあり方について話し合いました。和歌山県ではユニバーサルトラベルの考え方の導入が遅れているように感じます。高齢者や障がい者の方が快適に利用できる環境は、どんな人にとっても快適なのです。お客さんに対する思いやりの気持ちを持っていたら、社会にある障害を取り除くことを望む筈です。国体を機におもてなしのあり方を浸透させたいと考えています。
- 地球環境問題に対応することから導入を目指している会社から再生可能エネルギーの導入に関する依頼がありました。早期事業化を目指しているので、計画を遅延させている事業者の退場を求める意見を聞かせてもらいました。
- 就労を希望している方への対応を行いました。雇用創出に取り組んでいますが、実は企業と働く人のマッチングは難しいものです。採用側の条件と雇用を望む人の条件が違うからです。引き続き対応していくことにしています。