活動報告・レポート
2014年4月6日(日)
さくらチャリティーコンサート
さくらチャリティーコンサート

鷺森別院で開催されたさくらチャリティーコンサート。毎年、春と秋の二回、素敵な別院内で開催されているものですが、今年は春の風をテーマに演奏会が開催されました。「春の風を感じに来ませんか」という便りをいただき、春の風を楽しみにしていましたが、期待通りにいつくかの風を感じることができました。主催したFプロジェクトの皆さんに感謝しています。

最初のステージはお琴と尺八の和の演奏です。お琴と尺八の演奏というと、伝統的、古いという印象がありますが、現代風の演奏に仕上げてくれていました。古典的な楽器による演奏も、最近は現代風、洋楽風の演奏を取り入れる傾向にあると話してくれました。現代風にアレンジした和楽器の音色は風を感じさせてくれるのに十分で、心地良い気分に誘ってくれました。

演奏曲は桜協奏曲、地中海の風、香月、そして風の4曲でした。最初の2曲は現代風の速いテンポで、3曲目はシンプルで心地良い曲、そして4曲目は古典的な楽曲を組み合わせてくれました。

曲の解説で、「古い曲だと眠気を誘いますから」とう話がありましたが、それは社会の環境変化から来ているものだと感じました。普段、速いスピードでの生活や仕事、情報に慣れているので、日本的なもののスピードに慣れていないのです。そのためゆったりとしたリズムは身体が快適に反応しないので眠気を催すのだと思います。日常のリズムと異なるテンポに人は反応できないのです。そう思うと社会の変化に応じて音楽も変わりますし、古典的な演奏も変化が伴うものです。

さくらチャリティーコンサート

とても気持ち良く演奏を楽しむことができました。続いて朗読の時間がありました。朗読は独特の読み方があり、物語の世界へと誘ってくれます。今日の朗読では、人には価値観の違いがあり、人の価値観を受け入れることが自分の世界を違ったものに導いてくれることを伝えてくれました。自分の価値観の中だけで生きていると随分小さな世界で生きるだけなので、人生に徳も得も訪れてくれません。自分と違う価値観に触れ、それを受け入れることから世界観が大きくなる。そんなことを今日の朗読から学ぶことができました。

最後はフォークソングを中心とした演奏でした。それぞれ違った曲調で変化に富んだ春の風を感じさせてもらいました。

そしてコンサートの一部と二部の途中に挨拶をさせていただきました。挨拶の主旨は次の通りです。

皆さん、こんにちは。今年もさくらチャリティーコンサートに来させてもらいました。第一部の演奏を聴かせてもらって今年のテーマは風だと思いますので、この桜の季節を演奏で楽しんでいます。全て素敵な演奏でしたが、僕は3曲目の香月が心地よく心に響きました。月の香りを楽しむ内容でしたが、少し違った感覚で聴いていました。曲の内容と全く関係のない20年程、過去の経験が蘇えりました。

個人的なことで恐縮ですが、少しをさせていただきます。フーバーダムという世界一のダムがあります。長い間忘れていたことですが、何故かそこに行った時のことを思い出しました。フーバーダムとはコロラド川を堰き止めて建設されたダムです。コロラド川というのはグランドキャニオンを侵食させた巨大な川ですから、フーバーダムはグランドキャニオン、そしてラスベガスの近くにあります。

このダムは1929年の世界大恐慌の時に失業者が増加し、アメリカ経済が暗黒の状況にあつた時に、ニューディール政策のシンボルとして建設されました。経済対策、失業者対策に必要な政策は公共事業ですが、巨大なダムの建設は大恐慌から脱却するためのシンボル的存在だったのです。

暗黒の大不況の時代から明るい時代へと向かう過渡期に建設されたフーバーダムを思い出したのは、きっと古典的な楽曲でも現代風に変化させていかなければ残れない、聴く人に受け入れ難くなっているという話とシンクロしたのかも知れません。音楽と同じように政治も変化が必要です。フーバーダムは時代の転換期のシンボルだと思いますが、20歳代の時のこのダムを訪れた時に時代の節目を感じたことを、お琴と尺八の演奏が思い出させてくれたような気がしています。

今の時代も転換期にあることは間違いありません。政治を時代に即した形に転換させるという初期の使命を感じさせてくれることになりました。聴いている皆さんもそれぞれの経験と照らし合わせて聴いていたことだと思います。もしそうであるとしたら、本当、本当に素敵な演奏会です。

そして僕は朗読も大好きです。臨場感がありますし物語の中に誘ってくれるからです。朗読からも風を感じることができました。感謝しています。

そして一点だけ県政の話題に触れます。平成30年度、この近くに和歌山南スマートインターチェンジが完成します。そのインターチェンジを迎え入れる県道も完成しますし、交通の利便性や物流の拠点として地域が生まれ変わることになります。そして和歌山県の海草建設事務所もこの地域に移転してきますから、活性化にもつながり、また建設局は防災拠点としての機能を有していますから、この地域の安全にもつながります。このような時代の転換期を迎えていますから、県政の課題に関しては一緒になって取組みを続けたいと思っています。

さくらチャリティーコンサート

僕の考え方のひとつに、誘われて参加するか参加しないか迷った時は、参加することを選択するという基本があります。今日のコンサートも参加して、演奏もそして自分の経験と照らし合わせた教訓を感じることができたので、本当に素晴らしかったと思っています。

もし後悔するとしたら、参加しないで後悔することの方が、参加して後悔するよりも大きな損失を感じることになります。今日は参加して良かったと思えるコンサートになっています。この後も引き続き、皆さんと春の風を感じたいと思います。皆さんに感謝しています。ありがとうございます。