昨日の研修会の後の交流会にも参加したため田辺市内に宿泊しました。今朝、起きて朝食会場に向かったところ、研修会参加者や主催者の皆さんがいたので、次々に挨拶を交わしました。「おはようございます」、「おはようございます」という挨拶ですが、心が通じ合うものを感じました。交流の時間を過ごしたことで、同じような価値観を共有できていることを分かり合えたからだと思います。
元気な人、少し眠そうな人、疲れの回復過程にある人など、様々な朝の光景ですが、挨拶を交わすことで、皆さんともに午前の研修会に参加する意欲を感じているようでした。今朝会った何十人もの方と挨拶を交わしたことから、気持ちの良い一日になりました。挨拶を交わす回数が多いほど、元気の塊を交換し合えるように思います。
気持ちの良い一日が始まり、田辺市を後にして和歌山市に戻りました。
土曜日が休みとなっている会社の事務所を訪問しました。ここで清掃している方と出会いました。会社が休日の今日、事務室のカーペットの清掃を行うために清掃員の皆さんは出勤していたのです。夕方だったので「このフロアの全てのカーペットを洗い終えたところです」と、飛び切りの笑顔で話してくれました。
「面積が広いので、カーペットを剥がしてまた元に戻す作業は大変だったでしょう」と声を掛けたところ、「大丈夫ですよ。フロアが綺麗になることで仕事の環境が良くなるので、効率的な仕事になると思います」と笑顔で答えてくれました。
「でも、やっぱり大変な仕事ですよ。休みの日なのにご苦労様です」と伝えたところ、やはり笑顔で「事務所の清掃は私達の仕事ですから。でも職員さんの事務机は自分で拭くことになっているので私達の仕事ではないのですが、気持ち良く仕事ができるように拭き取りました。雑巾が真っ黒になりましたから相当汚れていたと思います。月曜日から気持ち良く仕事ができるといいですね」と話してくれました。
いつものことですが、この方と話をするととても気分が良くなるので、会話を交わす時間は素敵な時を刻んでくれます。
私がこの方々の仕事が凄いと感じていることがあります。
- 休日出勤なのに笑顔を絶やさないでいること。
- 清掃の成果を分かってくれる人が少ないこと。会社がある日でも清掃は始業前の時間に終えているので、職場が綺麗になっていることに気付かない人が大半であること。
- 職場もトイレも清掃してくれている時間帯が、まだ従業員さんが出社前の時間帯であること。
- トイレの汚れ防止のために、トイレに綺麗な花や可愛いキャラクターを置いてくれていること。
- 午前8時30分には清掃の仕事を終え、午前9時30分に清掃した会社を引き上げていること。つまり誰にも知られない朝の速い時間帯に仕事を完了させているのです。7時前後に訪ねたことがありますが、その時間帯は清掃の仕事を懸命にしてくれていたのです。
これらの仕事は、プロの仕事であり愛情のある仕事だと思います。人の知らないところで頑張れる人は、本当に偉い人だと思います。人に見られることで評価されますから、人に見られていないところで怠ける人は多いと思います。しかし人からの評価は関係なしに自分の仕事に向き合っている姿に、いつも感動しています。
最近になって、清掃の時間短縮や清掃場所の縮小など清掃の仕事に関する条件の変更があったようです。コスト削減に伴う業務の縮小だと思いますが、時間短縮をして働く時間を削ったとしても、プロの清掃の仕事をしている人は中途半端なことはしていません。今までよりも早い時間に出社して、同じ品質の仕事をしてくれていると思います。コスト削減があったからと言って、仕事の品質を落とすようではプロの仕事とは言えないことを知っているからです。ですから清掃の仕事に関して、誰にも負けないという自信と清掃の仕事に対する誇りと、この仕事に対して感謝の気持ちを持っていると思います。
笑顔で挨拶と話ができる。笑顔で別れることができる。そして笑顔で仕事ができる環境を作ってくれている。そんな清掃の仕事に携わっている私が知っている皆さんを尊敬しています。