午前中は後援会役員会を開催しました。皆さんに集まっていただき議論を交わせたことに感謝しています。今回の報告事項は、平成26年2月定例会の報告と懇親会イベントの内容についてです。議会の報告は、一般質問で取り上げた和歌山市中心市街地の再生と海洋再生エネルギーへの取り組みを中心に行いましたが、和歌山県とインドとの関係についても取り上げました。
和歌山市の中心市街地の再生、つまり都市計画は和歌山市が事業主体となるべきことです。そこに和歌山県が協力して一緒に再生計画を作り上げていくことを目指しているものです。計画があっても具体化して、実現させるまでには長い時間を要します。計画の策定も大事ですが、実現可能なものを具体化させることが難しいことなのです。資金を持った事業者との信頼関係があること。土地の価値を引き上げること。和歌山県や和歌山市の本気度があることなど、それぞれの思惑が違っていると進まないことになります。そこで都市計画に関して和歌山県での調査費を予算化し、和歌山市と一緒に都市再生を目指すことになりました。
中心市街地の再生を目指すのは、和歌山市が既に少子高齢化に入っているため人口減少社会への移行を余儀なくされることから、インフラ整備の整った中心市街地に居住人口を増やすことで都市を維持する機能を強化すること、歴史と文化のある地域は人の交流が起きやすいという観点から進めようとしているものです。但し、何が何でも中心市街地に集約するというものではなくて、地元の要請や協力があって初めて再生計画は成立するものですから、反対意見が多かったり、地方自治体主体の再生計画にしかならないのであれば、都市が膨らむことも仕方ないところです。中心市街地の土地の価値を高めるためには地元の協力が必要で、再生を目指す地域に反対意見があれば進まなくなります。地元地域の利益ではなくて和歌山市全体の行政コストや活性化を目指すことを考えてくれるのであれば都市再生に向かうと思います。
和歌山市の中心市街地以外の地域の方の人口が増えていることや、大型商業施設が建設されている事実があります。中心市街地に魅力が無いことも原因かも知れませんが、地元の協力や本気で街づくりを考えて実行している姿勢に違いがあるのかも知れません。
知事も何が何でも和歌山市の中心市街地に拘るつもりはないと言っていますから、この時期を逃すと今よりも高齢化と建築物の老朽化が進展し再生の可能性は小さくなり、誰も投資しなくなる時代が訪れると思います。和歌山県が乗り出す今回が最後の機会だと思って計画があるものを実現させたいと考えています。
そして海洋再生エネルギーの中で海流発電の可能性について議論しました。海洋再生エネルギーのイメージは、実際は違いますが、風力発電を海中に設置するようなイメージです。プロペラが黒潮海流のエネルギーで回り発電するしくみになっています。他の再生可能エネルギーと違うのは、黒潮の流れは四季を通じて、一日を通じて安定していることから、ベース電源になる可能性があるということです。太陽光や風力発電は天候に左右されることからベース電源になり得ないのに対して、そこが大きな違いです。メタンハイドレードを含めてこれらのエネルギーが産業になれば、和歌山県にエネルギー産業が誕生することになり、経済的にも雇用の面でも大きなものになります。ただ10年以上先の技術になるので、私達の次の世代が利益を受けることになると思います。
平成27年度の国体開催以降の、ポスト国体における和歌山県活性化の取り組みとしてエネルギー産業を和歌山県で誕生させることを目指したいと考えています。
続いてインドの話を行い、皆さんとの懇親会の開催案について協議を行いました。
NICeの会とは人のつながりで事業を興し、その力で日本と地方都市を元気にしようとする全国組織の取り組みです。一人ひとりが持っている知恵や技術、人脈をつなげて、小さな力を大きな力に発展させようとする活動です。
今日の交流会には110名の皆さんが集まり、マグマのような底力を感じました。まだ表面に噴出していないマグマですが、大きな流れになり表面に噴出す時には和歌山県を変える力になっていると思います。つなげる力は一人の力を大きくしてくれます。
ビジネスの基本は、誰に対して、何を、どう売るのかの三点にあります。この視点で和歌山県の優れた資源である水産業を全国に広げることを目指し、みんなの頭脳で考え議論を行いました。
また会の挨拶の中で印象に残る取り組みの話がありました。ハウステンボスの再生についての話です。ハウステンボスは創業以来18年間赤字経営が続き、経営者が交代しています。現在の経営者である澤田秀雄氏は、従業員の皆さんに3つのお願いをしたそうです。
ひとつは15分朝早く起きて出社し、清掃して欲しいこと。ふたつ目は明るく元気にいて欲しいこと。みっつ目は売り上げを20パーセント上げる方法は経営者が考えるので、コスト削減について考えて欲しい。もしコスト削減の方法が思いつかない人がいたら、少しだけ早く歩いて欲しいことを依頼したのです。
澤田社長は、夏は日本一とも言えるバラの花を数多く植え、冬は日本一の電球数を誇るイルミネーションを飾ったのです。その結果、ハウステンボスは赤字から脱却したのです。
人を活かす力、組織の人がつながる力の凄さを感じます。勿論、誰がやっても同じ結果にはなっていません。澤田社長という人格に優れたリーダーがいたことから実践できたことは言うまでもありません。
つながる力が大きな力であることを学び、行動に活かしたいと考えています。