活動報告・レポート
2014年3月13日(木)
議会開催
議会開催

平成26年2月議会定例会も残すところ今日を含めて二日となりました。当初予算の審議も終盤に入っています。平成26年度の和歌山県の姿を思って議案審議と議論を続けていますが、目指すところは平成27年度の紀の国わかやま国体に向けての県土発展のための準備と、国体の成功、そしてそれ以降の道筋をつけることにあります。その視点で新規政策や予算を議論しています。

そして予算特別委員会が開催されました。先に予算特別委員会での質疑を終えているので、質疑に基づいて採決を行いました。結果、本特別委員会に提案されている議案は全て可決されました。委員会で可決されたので、予算特別委員会で審議した議案は明日の本会議の場で採決されることになります。

また明日の本会議で提出される予定の意見書案につていての会派での意見交換を行い、また来週からの会派の国内視察についての内容も話し合いました。

以上のような議会での議論を行い本日の本会議を終了しました。

島精機

島正博社長と懇談する時間をいただきました。とてもお忙しい合間に時間を取っていただいたことに感謝しています。いつも感じることですが、島社長は常に謙虚で明るく前向きな方です。和歌山県を牽引してくれている企業であり、かつ世界の島精機ですから、トップの話を聞かせてもらえる機会は貴重な時間となります。

島精機は昭和39年に設立され、昭和42年、海外進出のきっかけとなったスイスの展示会に出展しています。この時、編み機といえばスイスか西ドイツだったようです。この初めての海外で出展した時、日本の技術はそれらの国と比較すると遅れていましたが、スイスのメーカーは島社長に対して「技術を磨いて10年後には良いコンペディターなって下さい」と励まされたことを聞かせてくれました。社長は、10年後には追いつきたいと思い、世界を目指せる技術を作り続けることになります。

目指すところは世界の頂点と設立間もない頃に決めて企業活動を続けてきました。そして今では島精機の編み機が世界一で、当時世界一を誇っていたスイスのメーカーは消えています。

まだ創業間もない頃なのに、スイスなどの海外の部品メーカーとの交渉の席は凄いものがあったことを知りました。当時の日本の技術は遅れていたこと、島精機はまだ無名の存在だったことから相手側は経営判断できる人が交渉の場に出てきていません。価格交渉をしたところ、島社長は数千万円の部材の購入について実物を見ないで購入価格を決めて即決し「買います」と決断したところ、相手側は決裁権がないので「待って下さい」という回答でした。そこで島社長は「こちらは決裁権を持っている私が聞いているので、そちらは権限がない人が出てきても話しにならない」と話したそうです。

その気迫に押されて相手側は島社長の申し入れを了承し、その取引が成立しました。その決断力がその後につながっていきます。スイスの部品メーカーから信頼を得た島社長は、その部品を利用して世界にまだ存在していない編み機を創作します。それが大ヒットすることになるのです。島社長が目指しているものは世界一であり、世界で他にないものを作り出すことにあります。そのために必要な部品は高価であっても入手困難であっても調達するための決断をします。その精神が現在の島精機を作り出したと思います。

このように創業間もない当時の話を聞かせてもらいました。ストーリーがあることが企業文化であり、伝統と誇りでもあります。創業者のストーリーはドラマに富んでいて、とても勉強になりますし刺激になります。

明確な目標を持って決断する。決断した限りはそれを実現するために全力を尽くすことが島社長の精神だと思います。

そして地域に貢献してくれていることは今更言うまでもありません。和歌山市中心市街地にフォルテワジマやフォルテ十番丁ビルを開設してくたれことをはじめとして、かつらぎ町や白浜町にもホテルやペンションを作ってくれています。和歌山県や和歌山市の発展を願う姿勢に心が打たれます。和歌山に多大の貢献をしてくれていることを鑑みて一つの提案をしたところ、「地方自治体の財政が厳しい時なので、私共のことについては大丈夫ですから」と謙虚な姿勢で答えてくれました。

本当に頭が下がる思いです。とても気持ちの良い時間を過ごさせていただきました。感謝申し上げます。

懇談会

夕方以降の時間は尊敬する経営者の皆さんと懇談会を行いました。優れた経営者との懇談の場は生きた学問であり、自分を成長させてくれる糧になります。こんな機会を得られる人は稀なので、とても幸せな勉強の時間であることを感じながら、学ばせていただきました。この経営者と懇談することや話を聞きたくても聞けない人が圧倒的に多い中、プライベートな時間を数時間も使ってくれたことに感謝しています。

今日の教えは書き切れませんが箇条書きにすると次のようになります。

経営や人生は時間軸で考えること。人を育てることは徳をひとつ得ることになること。見えるものは見慣れてくると感動は薄くなりますが、見えないものの感動は長く続き、それを継続したくなること。真実は真を照らすということ。他人の批判はしないこと。

そんなことを学びました。他のどんな勉強の時間よりも多く生きた知恵と知識、実践行動を学びました。午後6時から午後10時まで、濃密で楽しい時間を過ごしました。