活動報告・レポート
2014年2月23日(日)
いけばな展
訪問活動

今朝も午前9時から訪問活動を行いました。約40人の皆さんと話しをさせていただきました。寒い中、応対してくれた皆さんに感謝しています。

Nさん。「依然として厳しい経済環境にありますね。筆記用具の一つひとつを大切に使用した昭和30年代のように思います。経済成長前の時代のような感じがあり、今現役を過ごしている人の大変さが分かります。この時代の後には良い時代が来ると思いますし、貴方達の力で時代を築いて下さい。ずっと応援していますから」と話してくれました。嬉しい言葉の数々を伝えてくれました。

Uさん。「趣味の社交ダンスをしています。一週間に一度程度ですが、スタジオへ練習に通っています。社交ダンスはハードな競技で30分も踊るとクタクタになります。ある教室では70歳の私が一番年下なので、皆さんに喜んでもらっています。ダンスを習いに来る人はみんな若いから元気です。外に出て人と会うことが若さの秘訣だと思います」という話を聞かせてもらいました。健康維持と社会との接点を持つために習い事をすることは大事なことです。

また「現役時代に様々な頼まれることがありましたから、受けた人の大変さを理解しています。だから片桐君にも頼むことはしないようにしています。成果を出して当たり前と思われるような頼みごとをしてくる人の依頼は受けないことです。大変さを分かって依頼してくる人であれば、結果を出せなかったとしてもその難しさを理解してくれます。しかし何でも簡単にできると思って依頼してくる人は、頼まれ事を受けたことのない人なので成果を出せないと逆恨みされることがあります。気をつけて対応して下さい」と話してくれました。

皆さん意見に感謝していますし、現役時代に立場のあった人の経験談は共感しますし、とても役立ちます。

いけばな展
いけばな展

夕方の時間に、和歌山県民文化会館で開催されている未生流いけばな展に行ってきました。「花・・・響け明日へ」をテーマとしたこのいけばな展はまだ寒い季節ですが春を感じるものでした。案内していただいた未生流の市川剛甫さんに、「素材は冬ですが春のイメージですね」と質問したところ、「季節は春ですから」と笑顔で答えてくれました。そうです、日本文化ですから季節は暦に合わせています。立春を過ぎた今はもう春なのです。春を感じるのは当然のことで、その季節感を持って創作活動をしているのです。

未生流は素材を活かしたいけばなですが、中でも市川さんは「自然の素材だけを活用している」のです。今日の作品は梅ですが、自然界で100年生きてきた梅で、自然が作り出した神々しさをそのままいけばなにしています。

この作品の大きさ、偉大さ、迫力、モノトーンは自然への畏怖を感じられました。いけばなは人が作り出すものですが、自然界で生きているものの時間を切り取っていけばなにしている感じがありました。

「100年の梅を使っているのですから、畏敬の念を持って活かさなければなりません」と話してくれたように、自然界に存在しているものの偉大さを私達に伝えてくれています。この梅はこのままであれば枯れてしまうところですが、市川さんの芸術作品として新しい命を吹き込まれています。

自然界に存在している命の尊さを人間に伝えてくれています。寒さに耐えて、年月に耐えて今を生きている梅の命の強さを、人間に示してくれているようです。100年も生きられない人間が多い中、100年を生きてきた梅が命に尊さを伝えてくれているのです。

人は自然と共生する存在であり、自然界の外で生きられないことも伝えてくれているようです。このモノトーンの作品は人の命はシンプルで儚いものであることを示し、左下のボタンの色は限られた命の中で輝くことが人としての価値であることを伝えてくれているようです。

作品を鑑賞して、以上のようなことを感じました。作者の意図とは違うかも知れませんが、個人的に感じたことを列挙しました。芸術に触れることは感性を磨くことになりますし、心を宇宙まで飛ばしてくれます。宇宙から見た地球、そして自分を見させてもらっているようです。

講演会
講演会

乙武洋匡さんの講演会を聴かせてもらいました。「自分を愛する力」と題した講演は素晴らしいものでした。子ども達に伝えたい「自分を愛する力」をタイトルにして話を進めてくれました。自分を愛するとは、自分のことを自分で認めることであり、自分に価値があると思えることです。日本高校生が自分に価値があると思っている率は、わずか7.5パーセントです。大部分の高校生は自分には価値がないと思っている現実があります。

みんな違っていることに価値があることを知らないのです。多くの人は、他人と比較して自分が劣っている部分を見つけてしまっています。その結果、人ができていることができない自分がいて、人より劣っているので価値がないと思ってしまうのです。

でもそんなことはありません。みんな違うのですから人に優劣はないのです。私達は多くの人が歩いている大通りを歩きたがります。行き先が分からなくても大通りを歩いていると安心ですし、どこかに辿り着くと思うからです。でもその道は自分が希望して歩いている道ではないかも知れません。行き先が分からないのですから。

自分に不安に思うのは、褒められた経験が少ないことから来ています。自分の行動を褒められた経験の多い子どもは、自分に価値があると思っています。ですから大人は子どもを褒めることが大切なことです。

誰でも頑張ったけれどもダメなことは多いのです。頑張ったけれども結果が伴わない場合、褒められることはありません。結果が出なければ褒めてくれない社会なのです。

頑張ったけれど学校のテスト結果が30点であれば両親は褒めてくれません。頑張ったのに誰も褒めてくれないから勉強が嫌いになっていきます。大人は、結果が駄目でも頑張っている過程があれば褒めるべきです。

褒められて悔しいと思う人はいません。褒められて嫌な気持ちになる人もいません。褒められて人は自分に自信を持ち、価値のある存在だと思うようになるのです。

自分を愛する力を大人も持ちたいものです。