子ども向けの防災用品を、津波被害を受けた福島県内の市に寄贈する計画を話し合いました。和歌山県は、東日本大震災で被災された皆さんのことを忘れていないし、今も支援していることを伝えるためです。福島県内の某市と連携を取り合って、3月11日以降に寄贈式を行うことにしています。子ども達への安心グッズとなる防災頭巾のような製品ですが、寄贈式に向けて千個製造に着手することにしました。
東日本大震災から3年が経過していますが、この被害を語ることと立ち直ろうとしている経験は風化させてはいけません。何故なら同じ年、和歌山県も紀伊半島大水害の被害を受けた経験があり、いまも復興途中だからです。そして自らの地域が被災して大変な状況であったのに、和歌山県は東北の皆さんから支援を受けました。そんな困難に時に助けてもらった経験は忘れることはありませんし、逆に支援できることを継続したいと考えています。
そして平成27年は紀の国わかやま国体が開催されることになります。東北の選手や応援団を迎え入れることになりますが、その時、皆さんが支援し合っている和歌山県に行くことを楽しみにしてもらえるようになれば、今の活動がその時に向かっていることになりますし、幸せを感じられると思うのです。
今回の東北支援に協力してくれるメーカーの代表者と話し合い、寄贈式に向けた準備を進めることにしました。
また福島県の被災地に入って支援している人の経験談を聞かせてもらい、避難所生活の視点として女性を守るための用品に特化することの薦めがありました。生きるために必要なもの、身を守るために必要なものなどの用品を、今回の「安心を持ち歩ける防災バッグ」に採り入れることも考えたい企画です。
全国で広がっている木の道についての協議を行いました。事業に着手するためには民間での組織づくりが必要ですが、実施するに際して必要なことについて話し合いました。先進地の事例を研修し、仕掛け人の話を聞くことから始めたいと考えています。
地中熱利用に関しての協議を行いました。平成26年度予算を見ると、国レベルでは地中熱利用を本格的に実施する意向が読み取れます。現在のところヒートポンプによる冷暖房利用の技術なので北海道や東北を中心とした地域で導入されています。和歌山県での採用件数は極めて少ないのですが、現在使用されていないエネルギーの効率的利用とヒートポンプ技術は地球環境に優しいので、温暖な土地でも試してみる価値はあると思います。
事例の少ない場所で採用が進むとなれば、その技術は国が目指しているような未利用エネルギーの推進に役立つことになりますし、国の方向性に即した取り組みにつながります。
和歌山県内だけではなくて関西地域での可能性を追求したいと考えています。
- 陸上ハザードマップについての相談がありました。東南海・南海地震で被害を受ける恐れのある地域のハザードマップを作成することが、私達の命を守ることにならないでしょうかという相談です。その通りだと思いますが、想定している条件で土地の津波被害からの安全性を評価することは資産価値の変動につながりますし、土地の評価に新たな要素を加えることになります。また安全性が低いと評価された土地の流動性が失われることにもつながります。評価者が誰になるのかなど、この件については慎重に検討することが必要だと考えています。
- 鳥獣害被害に対する対策について話を聞かせてもらいました。これまでの対策とは違ったもので、その着想はおもしろいのです。ある分野の先進的な技術を用いて試作品を作っている最中だそうですから完成を期待しています。
夕方からは懇親会に出席しました。久し振りに長時間の参加となったのは、お世話になった方の送別会だったからです。春は出会いと別れの季節ですが、感覚的には春の訪れはまだ早いのに春は忍び寄っていました。人は人によって成長させられ、別れによって逞しくなります。これまでの全てのことに感謝し、新しい職場でも活躍してくれることを祈っています。