和歌山市にとって駅前の再開発は大きな課題となっています。国では地方都市のリノベーションに対する支援施策がありますから、適用可能な事業計画を策定したいところです。その計画に関する協議を行いました。
似通った駅前の都市再生モデルとして参考になるのは岐阜市です。JR岐阜駅では43階建てのビルが建設され、交流と居住空間を創出しています。ここにはマンション、医療施設、介護施設が入居していることから以前と比較にならない駅前となり、交流人口も増えているようです。このビルの特徴はJR岐阜駅から直接出入りできることから利便性が高くなっていることです。天候の影響を受けないで住居、商業施設から駅まで移動できるので、快適な駅前空間となっています。
この交流拠点の考え方の元になったのが、織田信長の政策である楽市楽座だそうです。人が自由に交流できるスペースを駅前という絶好の位置に築いたのです。
岐阜市は当初、駅前のスペースを居住空間にすることに難色を示したようですが、結果として居住空間を創ることで交流につながっているので、駅前再開発として成功だったと評価していると聞きました。
ここでは居住性と回遊性を両立させていることが成功要因です。JR岐阜駅からJR名古屋駅までの移動時間は約20分だそうで、この通勤する人を意識に入れての居住空間を狙ったのです。現役世代に駅前で住んでもらうことで回遊性を高めています。人が動くと経済効果があり賑わいが創出されます。
岐阜駅前を視察に行った人から話を聞いたところ「以前は和歌山駅前よりもひっそりしていたようですが、今では交流する人が増えて市としての格が上がっています」ということです。
そして43階建てのビルが成功したことから、続いて高層の居住施設が建設されています。このようにひとつの仕掛けが成功すると連鎖反応が出てきます。ひとつの成功事例が周囲の刺激になりますし、再開発への自信になります。
JR和歌山駅前再開発はこれから進展すると思いますが、一つずつが関連しないような計画にしないで欲しいと思います。それぞれの計画が賑わい創出で関連し合う形で、民間事業者と行政機関が協働した取り組みにしたいものです。
和歌山市の中心市街地の再生の姿は詳しく示されていませんが、考え方としてJR和歌山駅前、南海和歌山市駅前、そして和歌山城周辺の地域に分けて再生計画を考える方が現実的だと思います。この三つの拠点をひとつの塊に括ってしまうと、広がり過ぎて賑わい創出につながらないと考えるからです。
平成26年度に向けて国とも相談しながら計画を策定していくことになりますが、具体的な計画から確実に着手できるような取り組みにしたいと考えています。
海草中学・向陽高校は平成27年度に創立100周年を迎えます。来年の記念式典に向けた話し合いが行われています。100周年記念事業と盛り上げ方策について、同窓会長を訪問し話し合いました。100周年は1年後ですから、残念ながら現時点での盛り上がりはありません。ただ伝統のある学校で卒業生も3万人を数えることから、卒業生への周知と協力を求めたいところです。
数年前の高校野球春の選抜大会に21世紀枠で向陽高校が出場した時は、卒業生も協力し盛り上がりました。その時の支援活動についての話も聞かせてもらいましたが、盛り上げるためには中心となる人の存在が不可欠です。同窓会として実行委員会を組織して計画を策定していますから、これからの盛り上がりに期待しています。
和歌山ゴールドライオンズクラブ理事会が開催され、12月から1月にかけての報告事項と次年度の指名例会などの確認を行いました。早いものでライオンズクラブの年度である本年度も半分が経過し、もう次期体制を検討する時期に差し掛かっています。指名委員会メンバーの確認を行ったので、新体制の組閣に入ることになります。1年が過ぎるのを本当に早く感じます。