活動報告・レポート
2014年1月13日(祝・月)
駅前の話

ゆったりとした午前を過ごしました。寒い日が続いているのでよい休養になりました。その後、打ち合わせのため市内に出掛けました。

Aさん。「JR和歌山駅は和歌山市の玄関口なのに、行きたいと思うような魅力がありません。他都市でも人気のあるショップや飲食店、地元の人気店などに来てもらいたいと思います」という意見です。

JR和歌山駅前はJRビルの完成、それに続く施設の建設が計画されています。居住空間や宿泊施設が主となりますが、そこに交流機能も欲しいと思います。皆さんは駅前の立地ですから、そこに立ち寄れるお店、行きたいと思えるお店の登場を待っています。

「大阪の隣にある和歌山市なのに人通りが少ないこと、駅前に人の動きがないのはおかしいことです」という意見も出ました。大都市の隣に位置しているのに駅前に人通りが少ないのは信じられないことですが、現実から判断すると行きたいと思えるお店が少ないということになります。

Bさん。「都市の駅前の賑わいを創出したいと考えています。飲食店ストリート、ファッションストリート、B級グルメストリートなど、特徴のあるお店に並んでもらって、そのストリートを楽しい空間にしたいと考えています」というアイデアを持ち、3年ほど時間を掛けて実現させたいということです。

どの都市も同じですが駅前のお店の出店はまちまちで、統一感に欠けているという話です。駅前はどの都市においても玄関口ですから、人が集まれる空間にコーディネートしたいという思いを持っています。

現在Bさんは大阪市内に本社を置く会社経営者で、首都圏にも支社を有しています。本業が順調で利益も伸びているのですが、そろそろ「社会貢献する時期」だと感じているようです。

独立する以前は大手鉄道会社に勤務した経験があり、当時、駅前開発を担当していたことから、駅前の空間に居住と賑わいの創出を図ってみたいと思っています。人は経験したことのない領域に踏み入れることは危険ですから、本業が安定成長している今、まちづくりに参加して地域貢献のお役に立ちたいということです。

確かに地方都市は外に広がっています。人が住むエリアや活動するエリアが広がると道路整備、水道や下水道、ごみ収集など全ての分野において行政コストが増加することになります。街が広がると恒久的に維持コストが必要となりますし、医療設備や福祉施設、教育などのサービスも必要となります。本来はインフラの整っている中心市街地を核としたまちづくりの方がコスト負担が少なくて済むのですが、地方都市の商業施設はロードサイド型、そして郊外型へと進んでいます。

でも高齢社会に向かっていることから、歩いていける距離に医療機関やスーパー、飲食店などがある方が便利な時代になろうとしています。地方都市の公共交通は脆弱ですし、自分で運転できなくなると、忽ち、生活が不便になります。

駅を中心とした再開発をすることで、都市移動に適した空間での交流機会が増え活気が出て住み易いまちになります。Bさんはそんな計画を考えて実行したいと語ってくれました。

Cさん。「和歌山市の鉄道運賃が高いので何とかならないのでしょうか」という意見がありました。Cさんには二人の子どもがいるのですが、一人は大阪まで通学、一人は県内の短期大学まで貴志川線を利用して通学しています。通学用の定期券を買っているのですが、和歌山市と大阪間の定期券と、同じ和歌山県内を移動するだけの定期券の支払額は変わらないというのです。県内に進学しているのに大阪に通学するのと同じ程度の運賃が必要になるのなら、「大阪に進学する生徒が増えると思います」という意見です。

公共交通の利便性確保と共に、運賃を低減していくことも課題だと認識することができました。