活動報告・レポート
2013年12月28日(土)
高島屋ショック翌日
昼食

皆さんとの昼食会を楽しみました。和歌山県は朝からの雪で冷え込みましたが、昼食会では温かい会話に包まれました。皆さんとの一年を総括し、新しい年も楽しみと希望の感じられる年にすることを話し合いました。

経営者

昨日、経営者仲間の懇親会に参加した和歌山市在住の経営者を訪問しました。その感想を聞かせてもらい学びになりました。

経営者には二通りいること。会社の利益をあげて大きくすることだけに関心がある経営者。もうひとつのタイプが尊敬される経営者です。

利益を上げることは会社が社会で存在している大きな理由ですが、それだけでは尊敬されません。利益を上げ続けることに加えて、従業員やお客さんに感謝の気持ちを持ち伝えていること。人には親切に接し、経営者だからといって偉そうにしないこと。面倒見が良いことなどが尊敬される経営者の資質です。

イメージで言うと、失敗した人を切るのではなくて包み込む。批判してやり込めるのではなくて、立ち直るための言葉を掛ける姿勢を持っていること。利益を人よりも優先させず、人を大切に思っていること。

会ったことはありませんが、松下幸之助さんや本田宗一郎さんは、厳しいけれども家族的経営で、経営哲学を持って人を育てているイメージがあります。尊敬される経営者とは、松下さんや本田さんのように死して尚、語り継がれる存在の人だと思います。

「最近の若い経営者は利益をあげて凄いのだけれど、尊敬できる人は少ないのですよ」と話してくれました。人には親切にしている人、得られた利益の内、社会に還元する姿勢を持っている人が少ないことからもそう感じているようです。

これからの社会で必要とされるのは尊敬される経営者であり、社会から尊敬される存在になる道は険しいけれど、従業員や周囲の人から尊敬される経営者になることを目指して欲しい、ということです。

高島屋ショック翌日

高島屋和歌山店の撤退の話が駆け巡っています。南海電鉄和歌山市駅といえば高島屋であり、南海電鉄和歌山市駅の核を担ってくれている存在です。高島屋が悪いと思っているのではなくて、駅ビルという絶好の場所にありながらも、百貨店の商売が成り立たないように市場を縮めてしまった和歌山市そのものに原因があります。これは和歌山市の活性化が図れていないことの証明です。このことに危機感を持ち、本気で市の再生に向かわなければ衰退の連鎖は続くと思います。

形だけ中心市街地活性化推進計画の成果をあげて、再生の道筋が付けられたようにしていても、現実は姿を現しています。中心地が再生できていないことを露呈されました。

しかも高島屋和歌山店が撤退すると、この中心市街地に百貨店やスーパーがなくなってしまい、歩いて買い物にいけなくなります。駅前で持ち家をして生活しているのは、利便性が高いことから無形の利益を得られているからです。それなのに歩いて行ける距離のところに買い物ができる百貨店やスーパーがないことは、土地価格が高いのにそれに見合う利便性が得られないことなり、不動産の資産価値が低下することにつながると思います。

考え難いことですが、もし南海電鉄が和歌山市駅を離れ、仮に和歌山大学新駅を難波行きの起点にするようなことがあれば、和歌山市駅周辺の資産価値の低下、中心市街地の衰退に確実につながり、再生の道は閉ざされることになります。

それどころか賑わい創出という意味からすると、中心市街地が移動することになりそうです。和歌山県庁と和歌山市役所が存在しているだけで、その他に賑わいを創出できるような施設がない中心市街地になれば、和歌山市の価値も存在も薄らぎます。

高島屋の跡地に商業施設を引っ張って来ることができる人、南海電鉄の紀ノ川の鉄橋を架け替える資金を引っ張って来られるだけの力のある人を選びたい」という意見を聞かせてもらいましたが、その通りだと思います。

和歌山市をどうするのかではなくて、現状をどう考え、具体的に市民の皆さんが求めているものを引っ張ってくる力のあるリーダーが求められることになりました。