挨拶の中で聞かせてもらった話です。人には仕事以前に大事な資質があるという話です。それは徳のある人であること、そして徳を積むような生き方をすることです。
この方は仕事柄、多くの人と接しています。その中で「この人は成長するだろう」だとか「この人の将来性には疑問符がつくかな」という感じを受けているようです。それは仕事ができるだとか、できないだとかの話ではなく、人間性から判断できるというものです。 徳のある人は将来成長するだろうし、徳のない人には将来性はないということです。
そんな徳は第一印象で分かるといいます。では徳を感じるのはどんな時でしょうか。それは人として当たり前のことを大切にしているかどうかです。言葉にすれば「おはようございます」、「ありがとうございます」、「すみません」に代表される言葉です。
挨拶は人間関係の基本ですから、大きい声で自分から挨拶ができていること。日本語で一番きれいな言葉だと言われている感謝の気持ちを伝える「ありかがとう」を素直に言えていること。そして自分が誤っていると自分で素直に認められる勇気を持つ言葉の「すみません」です。
この言葉に代表されるような人間として、社会人として当たり前のことを素直に言えることが徳のある人です。そしてこれらの言葉を自然に使っていると、次第に徳を積み重ねています。
仕事の相手で全く、これらの言葉を使わない人がいることを聞きました。信じられない事ですが、徳のある言葉を一切使わない人がいるのです。自分から挨拶はしないし、こちらから挨拶をしても挨拶が返ってこない人。仕事をしても、親切に対応しても自分のために尽くすのは当然だという態度で「ありがとう」の言葉がない人。自分の誤りを認めないで、常に誰かの責任に転嫁している人。
こんな人は「おはようございます」、「ありがとうございます」、「すみません」の言葉を使いません。電話をかけてくる時は、挨拶もなくいきなり要件を切り出します。仕事の報告をしても「お疲れ様」だとか「ありがとう」の言葉がない。誤りを指摘すれば「それは上位機関が悪いからだ」などと逃げる姿勢。これでは人は離れて行きますし、徳を積むとはできません。
人として当たり前に大切にしたい「おはようございます」、「ありがとうございます」、「すみません」の言葉を用いて、日常生活の中で、仕事の中で徳を積み重ねたいものです。
年末の挨拶に伺っています。
あるメーカーを訪問して、そこで働いている知人のことを聞かせてもらいました。「自分の仕事をやりながら、チームの成績につながる仕事も行ってくれています。その成果を自分のことにしないでチームの成果と考えて行動してくれています」という嬉しい反応でした。人は仕事を通じて成長する存在なのです。
新しい年に、仕事を通じて社会貢献を考えている経営者と話し合いました。和歌山市に必要な雇用を増やすことを念頭において事業化を考えてくれているのです。立ち上げに関して話し合っていますが、新事業の責任者も決まり紹介してくれました。机上の準備だけではなくて場所も人も決めています。そして可能な限り障がい者の方の雇用を考えてくれています。頼もしく感じる動きをしてくれています。
夕方からふたつの懇親会に参加しました。どちらの会でも一年を締め括る話を交わしました。一年の振り返りと新しい一年への抱負を持っていることは事業でも、人としても大切なことです。これまでの結果を総括し抱負を固めることは、次の一年のために必要なことです。12月の懇親会はそんな環境にありますから、とても楽しく前向きで明るい会になります。