今年最後となる和歌山フラメンコ協会のイベント、クリスマスイベントに参加しました。年末恒例のこのイベントは、和歌山市民会館で華やかなフラメンコが披露されました。このシーズンになると一年の終わりの足音が聞こえてきます。寒さと共にゆっくりと近づいてクライマックスへと駆け上ります。寒くて外出は控えたい季節ですが、華やかな季節でもあります。
フラメンコから始まったイベントでは、長い間、大阪教室で講師を務めてくれた先生が東京に行くことになり、お別れの会にもなりました。20年以上に亘って講師を務めてくれていたことを知りました。そして大阪教室の生徒の皆さんが舞台にあがり見事な送別のフラメンコを踊ってくれました。
人は出会い、そして別れるのが人の一生の常ですが、分かっていても寂しいことです。だから一緒にいられるこの時間、この瞬間を大切にしたいと思うのです。20年間の思いが凝縮しているような舞台でした。いつもいるのが当たり前のように思っていますが、その時は永遠ではありません。きっとこの別れのフラメンコの時間は、これまでの時間で学んだことや教えられた言葉と共に踊りを舞っていたと思います。踊り終えた後の舞台上からの先生への呼び掛けは、言葉にならないほどでした。その言葉が詰まる態度が、これまでの感謝の気持ちの表れであり、別れの悲しみの表れとなっています。
とても温かくて切ない時間を共有させてもらいました。先生からのユーモラスな挨拶も気に入りました。
「私がフラメンコを習い始めたのは素敵な衣装を着られると思ったからです。こんな衣装を着て踊れたら素敵だなと思ってフラメンコを習い始めました。気がつけば20年以上が経過していました。東京に行くことになりフラメンコから離れますが、外からフラメンコを見たらどんなものかを知りたいと思います」という主旨の挨拶でした。
誰でも最初は素人ですが、経験を重ねることで人に教えることができる先生になっていくのです。きっと生活の一部になっているフラメンコから離れることを一番寂しいと捉えていると思います。これまでの世界を離れて新しい世界へと旅立つことは、不安であり新鮮でもあります。今日のラストダンスを、生徒と関係者の皆さんは心に焼き付けたことと思います。年末のこの華やかな季節に、ドラマを体験させてもらいました。
ラストダンスの後は、恒例の椅子取りゲームです。踊りながら椅子の周囲を回り、勝ち抜いて行きます。圧倒的なフラメンコ教室の皆さんの踊りの前に敗退しましたが、参加して楽しめました。その後は抽選会、参加者全員での踊りへとイベントは展開していき、フィナーレを飾りました。
平成26年も素晴らしい年になると確信できるイベントでした。熱意と行動が人を支え、社会を支えています。和歌山市に華が咲いた瞬間でした。
今回で42回目を数える会の懇親会に出席しました。長い活動の歴史がある会で、個人的には毎回の主宰者の挨拶を楽しみにしています。「挨拶は苦手で」と言うものの、言葉に心の込められた挨拶から得ることがあります。
「皆さんには長い期間、お付合いしてもらっていることに感謝しています。42回も続けられていることは嬉しいことであり、できるなら後8年お付合いをしてもらって、是非とも50回を迎えたいと思います。皆さんには後8年、ご辛抱をしていただいて、参加していただけると嬉しいことです。そのためにいただいた命を大事にして、健康でいることを心掛けたいと思います。自分で動ける間は、皆さんと一緒の時間を楽しみたいと思います。こんな寒い日は、自分が招待されている会合であれば欠席したいと思うほどですが、参加していただいた皆さんに感謝しています」という挨拶でした。
感謝の気持ちが言葉を通して心の中が表れています。こんな挨拶で懇親会は始まりました。私からの挨拶は次の通りです。
こんばんは。今回も参加させていただき感謝しています。毎回、議会活動を振り返って挨拶をさせてもらっていますが、今回は12月に和歌山県が主催した津波避難訓練について述べさせてもらいます。防災訓練と言うと予めシナリオが用意させていて、それに基づいて訓練が進められるイメージがあると思います。そんな劇場型に対して、今回の訓練は実践型というものです。呼び出しの時間も事前に知らされていませんし、シナリオもなく、当局の被害の発表に対応する形で本部機能を働かせていきます。福祉や医療、教育現場までの避難想定に対する情報把握とそれに基づいた対応をして行きます。災害対策本部には緊張感があり、本部機能としての役割を果していました。 議員も同じ訓練に参加することで実践的な経験ができますし、緊張感を体験することができます。議員が県の災害対策本部に入るのは今回が初めてのことでした。自衛隊組織や警察本部も加わった中での災害対策本部の運営は、県民の皆さんの命と財産を守る覚悟が感じられました。非常時には行政と議会が一緒になって対応していくことを報告させていただきます。 そして、私達はいただいている命を大切に思い、人のため社会のために尽くすことが天から与えられた役割です。そんな授けられた命を大切に思い活動をしていきます。新しい年も、よろしくお願い申し上げ、挨拶とさせていただきます。
参加した方から意見を頂戴しました。
「津波避難訓練が実践的になっていることを知りました。とてもよい取り組みに変化していることが分かりました。現在の防災対策は、土木工学に基づいた対策になっていますが、将来的には自然工学に基づいた対策が必要になると思います。人の力は自然の力には及びませんから、自然と共生を図る姿の防災対策が主流になると思います。その考えを取り入れて欲しいと思います」という意見です。
教育基本法の中に自然との共生という言葉が入っていることから、様々な分野において自然工学の考え方を学び取り入れていく教育が進められることになりそうです。防災の分野においての課題として認識しておきます。
このような意見交換を図りながら、午後9時の終了まで皆さんとの交流機会を楽しみました。